2015年6月25日木曜日

砂糖、脂肪食は、腸内細菌相を変容させ、Cognitive flexibilityを悪化させ、短期・長期記憶機能障害を起こす


マウスの実験で、脂肪・砂糖を大量摂取させると、行動と腸管細菌叢Microbiota(微生物相)の変化をもたらす可能性示唆。Microbiome、ミクロビオームとはある環境中微生物群の全ゲノムを表現する言葉。


水迷路試験と合わせ検証したもの

Cognitive Flexibilityとは、2つの概念について思考をスイッチするメンタルな能力で、多く概念を同時に処理できる能力・・・となる。そんなものがマウスの水迷路の状況と同じなのかやや疑問を持つが、まぁ実験モデルとはそんなものなので・・・柔軟に考える





Relationships between diet-related changes in the gut microbiome and cognitive flexibility
Neuroscience Volume 300, 6 August 2015, Pages 128–140

西洋的食事は脂肪・砂糖を多く含み、行動と腸管microbiotaへ影響を与える可能性がある。ミクロビオームの変化が脳や行動に影響あたえることを示すエビデンスが蓄積されつつある。この研究は、食事による腸管細菌相の変化で、が不安、記憶、cognitive flexibilityの変化に寄与するかの証明目的


2ヶ月齢オスC57BL/6マウスをランダム割り付け; 高脂肪 (42% fat, 43% carbohydrate (CHO)、 高ショ糖 (12% fat, 70% CHO (primarily sucrose) 、通常餌 (13% kcal fat, 62% CHO) diet
餌変更前、後2週間で解析

通常餌に比べ、高脂肪、高ショ糖餌群で同様のミクロビオーム変化、例えばClostridialesの増加などが見られた。しかし、Bacteroidalesの比率は高ショ糖餌マウスでは減少比率著明。
Lactobacillales は高ショ糖餌群でのみ有意増加
Erysipelotrichales は高脂肪餌群のみで有意な影響あり

高ショ糖餌群では、通常餌群に比べ、長期メモリー、短期メモリー、Reversalでの空間バイアスの早期発達障害有意に観察された
Reversal probe trial時、高ショ糖、高脂肪群とも以前のplatform positionへのフォーカスが増加。Step-down、exploration 、novel recognitionには食事内容有意な影響認めず

Clostridialesの比率増加と、Bacteroidalesの発現減少は高エネルギー食で見られ、これがReversal Trialでのcognitive flexibilityの質低下と関連する。

これらの結果、西洋スタイルの食事に偏ることに由来するミクロビオームの変容は認知機能変容と関連することを示唆。



解説記事
http://www.huffingtonpost.com/2015/06/24/gut-bacteria-brain-cognit_n_7644484.html



ショ糖、すなわち、砂糖を多くとる食事は、Cognitive flexibilityを悪化させ、短期・長期記憶機能障害を起こす


最後に、アルツハイマー病を”Type 3糖尿病”と、まぁ、紛らわしいラベル貼りがあるが、高血糖状態と認知機能の問題に焦点を当てている。


断食・瞑想は現代に必須!
疑似断食:diet that mimics fasting (FMD)にて若返り、健康寿命促進?

・・・偏った宗教的要素のない、安全が担保されたリソースが社会に必要なのかもしれない。

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