2015年7月7日火曜日

メトホルミン以外を第一選択薬にすると・・・次の強化薬剤追加確率が少なくなる

JAMA Internal Medicine誌掲載の報告だが、日本の糖尿病ガイドラインの状況と反する内容である。


日本の糖尿病ガイドラインでは第一選択薬を作らなかった。欧米のガイドラインもこの方向性を追随している」と
メーカー後援の講演会で私が良く批判している糖尿病診療のおえらいさんが述べていた

・・・何、いってんだか!


こういう輩を学会のトップに据え続けてる、日本の医療医学界

大学教授様たちの臨床診療ってのは実はかなり偏った患者様たちを診療しているわけで昔の教授様たちと違い、「聴診や理学所見だけで手術判断」することもなく、論文作成と学会内外の政治活動で金を以下に引き出すかがその手腕の評価となる。
まぁかれらが、エキスパート・オピニオンという隠れ蓑を使い、自分勝手な論理でガイドラインを偏らせる・・・代謝疾患の学会に多いこの偏り



高価な薬剤使用を煽動し、日本の医療費浪費にミスリードし、そのあげく、製薬メーカーから直接間接の便宜をもらってる連中が存在する。


Initial Choice of Oral Glucose-Lowering Medication for Diabetes Mellitus: A Patient-Centered Comparative Effectiveness Study
Seth A. Berkowitz, et. al.
JAMA Intern Med. 2014;174(12):1955-1962.

【序文】経口血糖降下薬には使用承認された多くのクラスが存在するが、糖尿病治療に対して第一選択として、比較対照エビデンスは乏しかった

【目的】第一選択経口血糖薬剤クラスの、その後の治療強化への影響、短期副作用臨床イベントへの影響を検討


【デザイン】 後顧的研究、Aetna (a large national health insurer)完全被保険メンバー患者、経口血糖降下剤 2009年7月1日〜2013年6月30日まで処方対象
同じクラスの医薬品の2回目処方をフィルした経口血糖降下剤の新規処方患者で、初回処方最終日数90日内WHO定義量以上の処方患者。経口血糖降下薬暫定処方除外

【暴露】メトホルミン、SU剤、チアゾリジンジオン、DPP4阻害剤

【主要アウトカムと測定】 二次経口血糖降下薬もしくはインスリン追加までの時間、各コンポーネント午後、低血糖、他の糖尿病関連ED受診、心血管イベントまでの時間

【結果】登録クライテリア一致総数 15516名の患者、うち 8964名、57.8%がメトホルミンにて治療開始
非補正解析にてメトホルミン外の医薬品使用は、経口血糖降下剤単独、インスリン単独、二次薬剤もしくはインスリン使用追加リスク増加と関連 (P < .001 for all)

propensity score と multivariable-adjusted Cox proportional hazards modelsにおいて、SU剤、チアゾリジンジオン、DPP4阻害剤はそれぞれ強化治療増加リスク (ハザード比 [HR]、 1.68; 95% CI, 1.57-1.79、1.61; 95% CI, 1.43-1.80、1.62; 95% CI, 1.47-1.79) 

メトホルミン代替使用は、低血糖、ED受診、心血管イベント減少と相関せず

【結論・新知見】 57.8%のみがメトホルミン治療開始し、ほぼ全てがガイドラインを遵守しているわけではない。メトホルミンで治療開始することは、次の強化治療を必要とすることが少なく、他薬剤開始と比べ、低血糖や他の副作用臨床イベント率の差もない。
QOLや医薬品コストでも有意な影響有り


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