2015年7月1日水曜日

もやもや病とRNF213 遺伝子変異:臨床診断との齟齬

Moyamoya disease (MMD) :もやもや病
intracranial atherosclerotic stenosis (ICAS) :頭蓋内動脈硬化性狭窄


疾患特異的遺伝子マーカーが見つかると、従来の診断クライテリアとの齟齬について解釈が問題となる




血管造影をベースにした診断クライテリアには、MMCとICASとの鑑別に限界が有り、成人発症MMDのある比率で、ICASと診断されるべき症例が含まれる可能性があると仮定。
enome-wide linkage analysis および exome analysisで、ring finger protein 213(RNF213)が東アジア人種では強力な疾患感受性遺伝子と新式され、RNF213 の p.Arg4810Lys variantを成人の頭蓋内動脈狭窄による成人卒中で血管造影所見との関連で解析。

Adult Moyamoya Disease: A Burden of Intracranial Stenosis in East Asians?
Oh Young Bang , et. al.
PLoSOne Published: June 30, 2015DOI: 10.1371/journal.pone.0130663





MCA分布及び明確な頭蓋内動脈狭窄のある虚血性イベント352名の連続患者を検討

p.Arg4810Lys variant は、頭蓋内動脈狭窄の半数で指摘 (176 of 352, 50.0%)、健康対照では認めず (n = 51)、 卒中対照被験者 3.2% (4 of 124 patients with other etiologies)
両側側副血行、両側病変、糖尿病罹患無しは、独立して、RNF213 variantと関連。

3つの診断クライテリア合致しMMDの診断された131名で4分の3(75.6%)でこの遺伝子変異あり
2つの診断クライテリア合致でも57.7%
1つの診断クライテリア合致で28.6%
クライテリア合致無しでは20.0%

フォローアップ時典型的MMD血管造影所見発症の事例もあった


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