2015年9月2日水曜日

ARTS-DN研究:糖尿病性アルブミン尿へのFinerenoe(第3世代鉱質コルチコイド拮抗剤)効果

 RAS blockerと非ステロイド性鉱質コルチコイド受容体アンタゴニスト併用は、CKD患者の蛋白尿を減少するが、高カリウム血症など副事象イベント増加懸念で使用を控えている場合も多い。


糖尿病性腎症患者ではACE阻害剤あるいはARB服用されているのがほとんどのはず、それに、第3世代の鉱質コルチコイド受容体アンタゴニスト、FinerenoenをAdd-onした場合のアルブミン尿減少効果検討研究

Finerenone は、新しい非ステロイド性鉱質コルチコイド受容体アンタゴニストで、ミネラロコルチコイド受容体への結合能選択性が特異的で血圧減少を伴わない薬剤





Effect of Finerenone on Albuminuria in Patients With Diabetic Nephropathy
A Randomized Clinical Trial
George L. Bakris, et. al. ; for the Mineralocorticoid Receptor Antagonist Tolerability Study–Diabetic Nephropathy (ARTS-DN) Study Group
JAMA. 2015;314(9):884-894. doi:10.1001/jama.2015.10081



ランダム化二重盲検プラシーボ対照平行群研究(23ヶ国、 148サイト)

介入
ランダム割り付け
・ oral, once-daily finerenone (1.25 mg/d, n = 96; 2.5 mg/d, n = 92; 5 mg/d, n = 100; 7.5 mg/d, n = 97; 10 mg/d, n = 98; 15 mg/d, n = 125; and 25 mg/d, n = 119)
・ matching placebo (n = 94) for 90 days.

主要アウトカム
・ ratio of the urinary albumin-creatinine ratio (UACR) at day 90 vs at baseline
・Safety end points were changes from baseline in serum potassium and estimated glomerular filtration rate.

結果
被験者平均年齢 64.2歳、男性 78%
ベースラインで、アルブミン尿 300mg/g以上の比率は36.7%、eGFR 60 mL/min/1.73 m2以下は40.0%


Finerenone は、量依存的にUACRの減少を示す


プライマリアウトカムである、ベースラインと90日目比較のUACRプラシーボ補正平均比は、finerenone 7.5-, 10-, 15-, 20-mg/d 群 で減少
7.5 mg/d, 0.79 [90% CI, 0.68-0.91; P = 0.004]
10 mg/d, 0.76 [90% CI, 0.65-0.88; P =  0.001]
15 mg/d, 0.67 [90% CI, 0.58-0.77; P < 0.001]
20 mg/d, 0.62 [90% CI, 0.54-0.72; P <  0.001])



中止必要な高カリウム血症の事前設定セカンダリアウトカムは、プラシーボと finerenone 10-mg/d群で観察されない、他、7.5 mg、 15 mg、 20 mg / d群では、2.1%、3.2%、1.7%の差


事前設定セカンダリアウトカム、eGFR 30%以上減少あるいは副事象イベント重大副事象イベント頻度においてプラシーボとfinerenone群で差を認めない



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