2015年9月2日水曜日

喘息:Toll-like 受容体7機能障害がライノウィルスへのインターフェロン反応障害をもたらす 喘息急性悪化のあらたな治療ターゲット?


IL5誘導気道好酸球増加は、TLR7発現への、そして、抗ウィルス反応へのnegative regulatorとして 働く。

喘息急性悪化治療のメインターゲットとなるのではないか?





Toll-like receptor 7 governs interferon and inflammatory responses to rhinovirus and is suppressed by IL-5-induced lung eosinophilia
Luke Hatchwell, et. al.
Thorax 2015;70:854-861 doi:10.1136/thoraxjnl-2014-205465

喘息の急性増悪は重大な病態、ライノウィルスによる事が多い。ライノウィルスがToll-like受容体(TLR)、例えばTLR7によりセンスされる。喘息患者のうち、ライノウィルスへのインターフェロン感受性障害例もあるが、臨床的なメカニズム不明であった

野生型TLR7欠損(Tlr7-/-)マウスで、RV1B感染へのインターフェロン分泌障害、結果ウィルス複製増加、好酸球炎症増加、気道過敏性悪化を示した。
外部からインターフェロン投与、あるいは、TLR7-competent pDCのadoptive transferにてこれら炎症性反応亢進をブロックし、ホストTLR7シグナリング欠損でもインターフェロンγ遊離をboostした
肺内のTLR7発現は、アレルギー性炎症で抑制、アレルギー無しの状況でのIL5誘導好酸球で抑制

中等度から重症喘息好酸球性患者では、吸入ステロイド投与にかかわらず、気管支内生検標本でのTLR7、インターフェロンλ2/3発現増加するが、好中球性炎症では増加しない。

さらに、TLR7発現は、喀痰好酸球比率と逆相関する


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