2015年9月9日水曜日

下肢痛にとって体脂肪量が体重・BMIより重要

「ヒトは太ってるから膝が痛くなるのか?膝が痛いから太るのか」ではなく、「脂肪量が多いから足が痛くなる」?



The association of fat mass and adipokines with foot pain in a community cohort Tom P. Walsh, et. al.
Arthritis Care Res 2015; DOI: 10.1002/acr.22719.
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/acr.22719/abstract


目的: fat mass index (FMI)、fat-free mass index (FFMI)、血中adipokine、TNFーα、IL-6がStage 2下肢痛と関連するか、将来のStage 3下肢痛の予測要素となるか?


研究方法: 50歳以上のThe North West Adelaide Health Studyサブセット (n=1462)を検討。この住民コホートに、もし「foot pain、 aching、stiffness」のいずれかがあれば、Stage 2(2004-2006)、Stage 3(2008-2010)を質問。

Stage 2において、血中adipokines と anthropometry 測定、体組成はDEXAで評価。

これらの変数は、合併症・社会歴とともにロジスティック回帰分析でFMI、FFMI、血中adipokineと下肢痛の相関性検討


結果: 現行、将来下肢痛はそれぞれ 20.2%、 36.4%

多変量モデリング後、Stage 2下肢痛は、FMI単位増加で 8%増加 (odds ratio (OR) 1.08 [95% 信頼区間 (95% CI) 1.04–1.12]

一方将来Stage3下肢痛オッズ比は、Stage 2疼痛時点でのFMI単位増加で 6%増加  (OR 1.06, 95% CI 1.02-1.11)


TNF-α、 IL-6 、 FFMI に疼痛との相関性認めず



結論:BMIやFFMIやTNFα、IL-6ではなく、 FMI増加が現行下肢痛・将来下肢痛と関連する
結論としては、 下肢痛にとって体脂肪が体重より重要。他のadipokineの検討は将来必要。

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