点眼を含めたβ遮断剤使用により喘息において気道閉塞を生じる可能性がある一方、COPD患者においては死亡率・急性増悪減少を生じ比較的安全と考えられる。
喘息・COPDオーバーラップ症候群でその使用はどう考えるべきか、課題が残る。
後顧的研究というエビデンスレベルのやや劣る報告だが、β遮断剤使用は、GOLD stage 3、4及び在宅酸素患者・Stage BでCOPD急性増悪減少が示された。
β-Blockers are associated with a reduction in COPD exacerbations
Surya P Bhatt,et.al.
Thorax 2016;71:8-14 doi:10.1136/thoraxjnl-2015-207251
【序文】 後顧的研究の中にはβ遮断剤は急性増悪の頻度減少し、死亡率減少するという報告もある。一方、在宅酸素の重症COPD患者への使用は有害性があるかどうか関心がある。
【方法】 COPDGene cohort(現行喫煙・喫煙既往者登録・多施設観察コホート)の前向きフォローアップにおけるChronic Obstructive Lung Disease (GOLD) stage 2–4 COPD被検者において、多センター観察コホート
急性悪化総数・重症悪化率を、負の二項回帰解析を用いた長軸的フォローアップによる、β-遮断剤使用にてカテゴライズされた群間を住民統計、気道閉塞、CT上%気腫、冠動脈疾患存在、うっ血性心不全、冠動脈石灰化補正後比較とβ遮断剤処方の propensity補正比較。
【結果】 3464 名を含め、フォローアップ期間中央値 2.1年間において、β遮断剤は急性悪化総数減少l (incidence risk ratio (IRR) 0.73, 95% CI 0.60 to 0.90; p=0.003)、重症急性増悪数減少(IRR 0.67, 95% CI 0.48 to 0.93; p=0.016)と関与
GOLD stage 3 及び 4および在宅酸素使用者において、β遮断剤は 急性悪化総数減少l l (IRR 0.33, 95% CI 0.19 to 0.58; p<0 .001="" 0.16="" 0.35="" 0.76="" 95="" ci="" p="0.008)と関与</p" to="">
急性増悪減少は、GOLD stage Bにおいて特に大きい。
β遮断剤使用による全原因死亡率の差を認めず
【結論】 気道閉塞重症度にかかわらずβ-Blocker使用は、COPD急性増悪における有意減少と関連。この研究の所見はランダム化、プラシーボ対照トライアルにおいて検証されるべき。
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2016年1月2日土曜日
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