2016年1月2日土曜日

COPD:ネットワーク・メタアナリシス LABA/LAMA合剤の有効性安全性

副作用などから例外は存在するだろうが、基本的に全例LABA/LAMA合剤でよいではないか・・・と極論されそうな話


特に、長期安全性に関してはもう少し知見が必要だと思う。


だが、合剤への潮流は変わらない・・



Efficacy and safety of long-acting β-agonist/long-acting muscarinic antagonist combinations in COPD: a network meta-analysis
Yuji Oba, et. al.
Thorax 2016;71:15-25 Published Online First: 21 October 2015



背景 COPD安定期患者に於る、長時間作用βアゴニスト/長時間作用ムスカリン作用アンタゴニスト(LABA/LAMA)の立場は実ははっきりしてない。
LABA/LAMA合剤の有効性、安全性をシステマティックにレビュー

方法 明確な臨床トライアルをいくつかのデータベースと業者ウェブサイト調査。LABA/LAMA合剤とプラシーボ and/or 単剤との比較した、12週以上のランダム化対照トライアル。メタアナリシスのネットワーク手法、従来の直接比較手法によるデータをpool化

結果 27,172名、23トライアルをこの解析に含めた。LABA/LAMA合剤は、単剤より、肺機能、 St. George's Respiratory Questionnaire (SGRQ) score、 Transitional Dyspnoea Index (TDI) をを有意に改善
対 LABAs比較で、 OR 1.23 (95% credible interval (CrI) 1.06–1.39)、 OR 1.34 (95% CrI 1.19–1.50) 
対LAMAs比較で、 OR 1.24 (95% CrI 1.11–1.36), OR 1.31 (95% CrI 1.18–1.46)

LABAs比較で中等度〜重症急性増悪回数減少  (HR 0.82 (95% CrI 0.73–0.93))するも、対LAMAs比較では減少有意差なし(HR 0.92 (95% CrI 0.84–1.00))

LABA/LAMA合剤と各々の単剤との比較に関して、安全性アウトカム、重症急性増悪に関して統計学的有意差無し
結論 合剤治療が肺機能改善、QOL、症状スコア、中等度〜重症急性増悪発生率に関して、各々の単剤より、プラシーボより最も有効。安全性アウトカムと重症急性増悪に関して同等効果。


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