ビタミンDサプリメントが下肢機能低下に対して予防的に働くのではないかという可能性、筋肉強化・下肢筋力低下、筋組織のビタミンD受容体との関連性示唆そして筋肉のビタミンD受容体活性化にてde novo蛋白合成にて type II fast twitch筋繊維合成促進するのではないかと想像された
しかし、実際は、低用量ビタミンDサプリメントに比べ、高用量ビタミンDやビタミンD+カルシフェロールは、転倒リスク増加させる
運動能力が増したから転倒数増加させたという解釈もされるが不明
Monthly High-Dose Vitamin D Treatment for the Prevention of Functional DeclineA Randomized Clinical Trial
Heike A. et. al.
JAMA Intern Med. Published online January 04, 2016.
いずれもmonthly投与
低投与量ビタミンD3:ビタミンD3 24,000 IU
(one 5-mL drink solution of 24 000 IU of vitamin D3 once per month, equivalent to the current recommendation of 800 IU/d, plus 3 placebo capsules once per month)
高投与量ビタミンD3:ビタミンD3 60,000 IU
(one 5-mL drink solution containing 60 000 IU of vitamin D3 once per month, equivalent to 2000 IU/d, plus 3 placebo capsules once per month)
ビタミンD3+カルシフェロール 300 μg
(one 5-mL placebo drink solution once per month, plus 2 vitamin D3 capsules containing 12 000 IU each and 1 capsule containing 300 µg of calcifediol, the liver metabolite of vitamin D, once per month)
プライマリエンドポイントは、6ヶ月・12ヶ月時点での下肢機能低下改善、25- OH D濃度 30 ng/mL
70歳以上転倒既往有り男女200名、平均年齢 78歳、女性 67%ビタミンD欠乏 < 20 ng/mLはベースラインで 58.0%
ITT解析にてビタミンD3+カルシフェロール群は、低投与量ビタミンDより25-OH D濃度比率高い (P = 0.001)が、下肢筋力機能改善に効果無く、治療群との差を認めず(P = 0.26)
しかし、12ヶ月フォローアップにおいて、転倒頻度は治療群間で差を認める
高投与量ビタミンD3群(66.9%; 95% CI, 54.4% to 77.5%) とビタミンD3+カルシフェロール群(66.1%; 95% CI, 53.5%-76.8%)で、低投与量ビタミンD3群(47.9%; 95% CI, 35.8%-60.3%)より頻度高い (P = 0.048)
転倒頻度と一致し、転倒数平均の差は治療群において境界的
高投与量ビタミンD3群 (mean, 1.47) 、ビタミンD3+カルシフェロール群 (mean, 1.24)は、低投与ビタミンD3群より転倒数平均高い (mean, 0.94) (P = 0.09)
骨粗鬆症治療と転倒リスクに関して以前から個人的に疑念を持っている
例えば・・・
Efficacy and safety of single-dose zoledronic acid for osteoporosis in frail elderly women: a randomized clinical trial.
JAMA Intern Med. 2015 Jun;175(6):913-21.
frailty、autonomyという因子からビスフォスフォネートなどの有効性を交絡的に解析したら有効性など吹っ飛ぶのではないかと思う・・・
横道だが・・・
ビタミンD3総摂取量が同じなら1日1回、週1回、月1回頻度でも25−OH-D濃度に差を認めない
なら、ビタミンD摂取量について、日毎摂取量で上限設定することに・・・問題は無いのか?
http://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/17.html
0 件のコメント:
コメントを投稿