2016年2月18日木曜日

ACT1:頸動脈ステントは手術より悪いとは言えない

minor strokeをプライマリ・アウトカムとして考慮してないため、リアルワールドにおいて全て同等とは言えないがという但し書きでの話




"LB25 randomized trial of stent versus surgery for asymptomatic carotid stenosis: initial and five-year results of ACT 1 trial"
International Stroke Conference : ISC 2016. http://my.americanheart.org/professional/Sessions/InternationalStrokeConference/International-Stroke-Conference_UCM_316901_SubHomePage.jsp






"Randomized trial of stent versus surgery for asymptomatic carotid stenosis" Rosenfield, K et al
N Engl J Med 2016; DOI: 10.1056/NEJMoa1515706.


背景
今までの臨床トライアルでは、手術合併症リスク平均以上の場合、血栓を"captureしremoveする"デバイスを用いたcarotid-artery stenting:頸動脈ステント (“embolic protection”) は、 carotid endarterectomy(頚動脈内膜切除)の代替的有効性を有することが示唆されてきた。

方法
carotid-artery stenting with embolic protectionとcarotid endarterectomyを比較
79歳以下、重症頸動脈狭窄且つ無症状(i.e. 卒中、TIA、一過性黒内障を登録180日間内無い症例)、手術合併症高リスクとは考えられない症例
1658名登録デザインも1453例ランダム化後登録状況のため途中中止
5年までフォローアップ
プライマリ複合エンドポイントは、施行後30日以内死亡・卒中、心筋梗塞、1年内の同側卒中を非劣性限界3%ポイントとして検証

結果
Stenting は、プライマリ複合エンドポイントに関して非劣性(イベント発生率、 3.8% vs 3.4% ; P = 0.01 for 非劣性)
30日内卒中・死亡発生率 stenting群 2.9% vs endarectomy群 1.7%  (P=0.33).

施行後30日から5年間、同側卒中無発生率は、stenting群 97.8% vs endarterectomy群 97.3% (P=0.51)、包括生存率 87.1% vs 89.4% P=0.21
5年卒中無事故累積生存率は 93.1% vs 94.7% (P=0.44)

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