2016年4月13日水曜日

2型糖尿病:代謝リスク→うつ症状追加で相乗的悪循環

うつ症状単独では糖尿病発症リスクとはならないが、”メタボリックシンドローム&うつ症状無し”では対照群の4倍超糖尿病発症リスク。”メタボリックシンドローム&うつ症状有り”では対照群の6倍超のリスク。メタボリックシンドロームとうつの要素は個々要素の個別効果の総和より大きな影響を与える
"vicious cycle":悪循環?
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-04/mu-hdm041216.php




Depression and risk of type 2 diabetes: the potential role of metabolic factors
N Schmitz, et. al.
Molecular Psychiatry , (23 February 2016) | doi:10.1038/mp.2016.7


カナダ・ケベックでの Emotional Health and Wellbeing Study (EMHS) の4.5年間のベースラインからフォローアップ評価2525名成人


うつ症状と、糖尿病としての代謝調節障害の関連性評価
2元層別抽出デザイン、うつ症状と代謝調整障害(肥満、血糖高値、血圧高値、TG高値、HDL低値)存在ベース。糖尿病発症 87(3.5%)。
うつ症状と糖尿病調節障害をともに有する場合、うつ症状も代謝張性障害も無い群(参照群)に比べ、糖尿病のリスクは高い  (補正オッズ比=6.61, 95% 信頼区間(CI): 4.86–9.01)


うつ症状有り・代謝調節障害無しの糖尿病リスクは、参照群と不変  (補正オッズ比=1.28, 95% CI: 0.81–2.03)
一方、”代謝調節障害あり&うつ症状無し”群での補正オッズ比は 4.40 (95% CI: 3.42–5.67)


Synergy Index (SI=1.52; 95% CI: 1.07–2.17) からうつ症状と代謝調節障害の組み合わせ効果は、個別影響の総和より大きいことが示唆される


うつと代謝調節障害の相互関係は、構造方程式モデリング(Structural Equation Modeling, SEM)で示唆される。


この研究から、うつ症状と代謝調整障害の相互作用として2型糖尿病リスクを強調したい
両病態の早期発見、モニタリング、包括的管理アプローチが糖尿病予防戦略として重要

0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note