2016年4月4日月曜日

心不全:予後推定としてBMIに腹囲半径より上腕周囲長を検討の方が補完的

日本からの報告

腹囲/上腕周囲長比較は小児・成長期のテーマと思っていた


心不全患者で、上腕周囲長評価というのは・・・


Complementary Role of Arm Circumference to Body Mass Index in Risk Stratification in Heart Failure
Kentaro Kamiya, et. al.
JCHF. 2016;4(4):265-273. doi:10.1016/j.jchf.2015.11.010
http://heartfailure.onlinejacc.org/article.aspx?articleid=2491370#tab1

方法  BMI、ウェスト径 waist circumference (WC)、上腕中心部周囲長 mid-upper arm circumference (MUAC)を 570 名の心不全連続患者で測定  (平均年齢 67.4 ± 14.0 歳)
BMI、WC、MUACにしたがい高低分類層別化
エンドポイントは全原因死亡率
フォローアップ中央期間1.5(IQR 0.7 - 2.8年)年間 死亡70
いくつかの事前予後因子、Seattle Heart Failure Score と exercise capacity補正後、以下予後と逆相関
・ BMI (hazard ratio [HR]: 0.68; p = 0.016)
・ WC (HR: 0.76; p = 0.044)
・ MUAC (HR: 0.52; p < 0.001)


高BMI/高WC群と比較し、低BMI/高WCと低BMI/低WC群は予後同等

しかし、低BMI/低-MUAC群(上腕中心部周囲長)のみ、高BMI/高MUAC群に比べ予後不良で、低BMI/高MUAC群では予後不良認めない

MUACをBMIに加えることで、AUC/ROC有意に増加するI (0.70 vs. 0.63, p = 0.012) も、WCにBMIを加えても増加しない (0.64 vs. 0.63, p = 0.763)

結論:上腕中心部周囲長は、心不全患者の予後推定として、BMIに補完的役割を果たすが、ウェスト径はその役割を果たさない



0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note