2016年5月31日火曜日

敗血症後死亡率:敗血症発症時併存症と関連しないリスク増加

 敗血症は、先進国での入院主原因となっている。在院死亡率は低下しているが、長期死亡率低下が問題。もともとの併存症が影響をあたえているという議論もあったが、不明。敗血症後5年以上も影響継続するという報告も有り、敗血症後の超過死亡の評価が必要となった。

Late mortality after sepsis: propensity matched cohort study
Hallie C Prescott, et. al.
BMJ 2016; 353 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.i2375 (Published 17 May 2016)
Cite this as: BMJ 2016;353:i2375

【目的】 敗血症後の後期死亡率が主に、発症前併存症に依存するのか、もしくは、敗血症そのものに依存するのか?


【デザイン】観察コホート研究

【セッティング】US Health and Retirement Study

【被検者】  fee-for-service Medicare coverageを受け、敗血症入院患者、65歳以上960名(1998-2010)
マッチ化:現行非入院777名、非敗血症・感染 788名、急性無菌炎症性疾患入院 504名


【主要アウトカム測定】  後期(31日〜2年)死亡率と、期間変数時点での死亡オッズ

【結果】敗血症は非入院成人比較後期死亡率 絶対的増加 22.1% (95% 信頼区間 17.5% to 26.7%)
、非敗血症入院患者比較で絶対的比率増加 10.4% (5.4% to 15.4%)
急性無菌性炎症性疾患患者比較で絶対的比率増加  16.2% (10.2% to 22.2%)
 (P < 0.001 for each comparison)



 非入院成人に比較し、最低でも2年間は死亡率高率


【結論】 敗血症生存社5名に1人は敗血症前の健康状態により説明できない,遅発性の死亡を来しやすい

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