2016年9月27日火曜日

非重度OSAの肥満低換気症候群への非侵襲的人工呼吸効果

OSA重度でない肥満低換気症候群において、非侵襲的人工呼吸は、昼間の動脈血炭酸ガス分圧低下、QOL、眠気、PSGパラメータ改善、および、救急部門受診低下など医療リソース利用率低下をもたらす

ここでのNIVは、“bilevel pressure with assured volume (ie, volume targeted pressure support)”で、通常のcPAPとは異なる



Non-invasive ventilation in obesity hypoventilation syndrome without severe obstructive sleep apnoea
Juan F Masa, et. al.
Thorax 2016;71:899-906 doi:10.1136/thoraxjnl-2016-208501
http://thorax.bmj.com/content/71/10/899.abstract
http://thorax.bmj.com/content/71/10/899.full

肥満低換気症候群(OHS)に関して、閉塞型無呼吸症候群(OSA)合併ならNIV(非侵襲的人工換気)が有効(原文のままだとそうなる)
しかし、重度OSAのないOHS患者でNIV有効性はエビデンス不足
RCTにて、昼間のPaCO2使用しNIV vs ライフスタイル変容(対照)を比較

2009年5月から2014年12月まで重症OSAなしOHS連続患者

365名登録、58名除外
重度OSA 221名、重度OSAなし 86名
重度でないOSAの方をランダム化

NIVは

  • PaCO2有意改善 −6 (95% CI −7.7 to −4.2) mm Hg versus −2.8 (95% CI −4.3 to −1.3) mm Hg, (p<0.001) 
  • HCO3-有意改善  −3.4 (95% CI −4.5 to −2.3) versus −1 (95% CI −1.7 to −0.2 95% CI)  mmol/L (p<0.001)



  • NIVコンプライアンス補正後PaCO2変化は群間有意差改善を示さず
  • 眠気、特定の健康関連QOL評価、PSG指標は、ライフスタイル変容よりNIV群で有意改善
  • 加え、NIV群では医療リソース使用低下傾向に有り

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