2016年11月22日火曜日

降圧利尿剤(not HCTZ)の股部・骨盤骨折予防効果

主テーマとは異なるが・・・
日本国内ではchlorthalidone使用できない状況となっている。ハイグロトン®をALLHAT研究発表以降使ってたが、その後入手不能の状況になった。日本の高血圧関連学会の臨床意識の低さを表している事例だとおもう。エビデンスなんたらなんて、えらそうに言えないんだよ・・・高血圧学会および関連のお偉いさんたち
HCTZが他サイアザイド系に比べ優秀なのかといえば甚だ疑問・・・おそらくメーカー都合による合剤採用と思う
e.g. Head-to-head comparisons of hydrochlorothiazide with indapamide and chlorthalidone: antihypertensive and metabolic effects.
Hypertension. 2015 May;65(5):1041-6.


以下の降圧剤は、thiazide-type diuretic (chlorthalidone)であり、合剤などで主流となっている、降圧利尿剤HCTZのお話ではないと強調


Association of 3 Different Antihypertensive Medications With Hip and Pelvic Fracture Risk in Older Adults
Secondary Analysis of a Randomized Clinical Trial
Rachel Puttnam, et. al.; for the Antihypertensive and Lipid-Lowering Treatment to Prevent Heart Attack Trial (ALLHAT) Collaborative Research Group
JAMA Intern Med. Published online November 21, 2016. doi:10.1001/jamainternmed.2016.6821



Veterans Affairsと Medicare claims dataを用いた解析

22180名(平均[SD]年齢 70.4 [6.7]歳;女性 43.0%、非ヒスパニック 白人 49.9%、アフリカ系 31.2%、他の民族 19.1%
masked therapy中 8年間まで (平均 [SD], 4.9 [1.5] 年間)フォローアップ
トライアル完遂後、クレームデータ利用可能な16,622名を5年間追加フォローアップ(平均 [SD]  7.8 [3.1] 年間)。期間中骨折発生338。
クロルサリドン vs アムロジピン or リシノプリルで、補正解析上骨折リスク減少  (ハザード比 [HR], 0.79; 95% CI, 0.63-0.98; P = .04)
クロルサリドン vs リシノプリルでは有意に低下 (HR, 0.75; 95% CI, 0.58-0.98; P = .04)
だが、アムロジピンとの比較では有意差無し  (HR, 0.82; 95% CI,0.63-1.08; P = .17)
トライアル全期間・フォローアップのトライアル後を含めた期間では、累積頻度は非有意:
クロルサリドン vs アムロジピン or リシノプリル (HR, 0.87; 95% CI, 0.74-1.03; P = .10) 、どの治療個別比較でも同様


感度分析にて、ランダム化後1年をベースラインとして使用した場合(薬の骨への影響を考慮)、inトライアル、inトライアル+トライアル後フォローアップでも同様






0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note