呼吸リズムの関連で pre-Bötzinger complex は重要とのこと
日本の研究者もこの領域でご活躍なようで・・・
無意識下でも形成、維持がなされる自律的な呼吸運動は、生命維持に必須で、その停止は死に直結し、その障害は呼吸不全を惹起します。呼吸運動は横隔膜などの呼吸筋の活動によりますが、呼吸筋の活動は、延髄を中心とする脳幹部で形成される呼吸リズム形成神経機構の働きにより維持されています。(略)独立行政法人国立病院機構村山医療センター臨床研究センターの岡田泰昌室長、東京大学大学院薬学系研究科の池谷裕二准教授、佐々木拓哉博士、兵庫医科大学生理学講座の越久仁敬教授らを中心とする研究グループは、げっ歯類延髄のpre-Botzinger complexと呼ばれる呼吸リズム形成の中核となっている部位において、吸息性神経活動に先行して活動を開始するアストロサイト(グリア細胞の一種)を発見しました。さらに、pre-Botzinger complex領域のアストロサイトを選択的に興奮させると、吸息性神経活動を起こしうることを確かめました。引用:http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201209257177/
この”Science"の論文は
Breathing to inspire and arouse
Shahriar Sheikhbahaei ,et al.
Science 31 Mar 2017: Vol. 355, Issue 6332, pp. 1370-1371
DOI: 10.1126/science.aan1466
解説記事
Study shows how slow breathing induces tranquility
スタンフォードの科学者は、脳内を一斉覚醒に反応する領域に対する呼吸コントロール中枢を同定。Mark Krasnowらは、リラクセーション・注意力・興奮・不安と、呼吸を結合するニューロンを発見。
https://med.stanford.edu/news/all-news/2017/03/study-discovers-how-slow-breathing-induces-tranquility.html
pre-Bötzinger complex に存在、橋の領域へシグナルを伝達するニューロン・サブセットで、2つの蛋白: cadherin-9 ( CDH9 )と developing brain homebox protein 1 (DBX1)の機能あり、 それぞれ Cdh9と Dbx1 geneにより制御
遺伝子工学的mutingしたマウス研究で、 350ほどのニューロンを選択的に死滅させ、それらが呼吸と覚醒に関連している
深呼吸は不安やストレス調整にとって安易で安全な方法だが、これら遺伝子のターゲット化により創薬の可能性あり
パニック障害や、乳幼児突然死など
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