2017年9月14日木曜日

METREX/METREOトライアル:COPD 好酸球増加型phenotype:急性増悪頻度に関するメポリズマブ有効性

喘息に関しては、ヌーカラ(Mepolizumab)も臨床経験少ないながら累積しつつあるが、それなりに効果実感する。速効性事例もあり、役立つ薬だなぁと実感している。

喘息合併症例(ACO)を含めCOPDでの使用が検討されるphaseになってきたのだろうか?
(保険適用はまもりましょう)


以下のメポリズマブ(ヌーカラ)のCOPD治験報告に関して、mixed result (METREX positive、 METREO negative)という論評(https://www.medpagetoday.com/mastery-of-medicine/pulmonology-mastery-in-copd/67854)有り、議論を待たねばならないようだ



Original Article Mepolizumab for Eosinophilic Chronic Obstructive Pulmonary Disease
Ian D. Pavord, et. al.
September 12, 2017
DOI: 10.1056/NEJMoa1708208

2つの第3相ランダム化プラシーボ対照化二重盲検平行群トライアル


  • メポリズマブ 100mg in METREX (as Add-on Treatment for Frequently Exacerbating COPD Patients)
  • メポリズマブ 100mg or 300mg in METREO ( as Add-on Treatment for Frequently Exacerbating COPD Patients Characterized by Eosinophil Level)
  • プラシーボ
52週間、4週毎投与



2つのトライアルを含有するためややこしい

METREXトライアルは、非選択的mITT研究 好酸球phenotypeを 事前年好酸球数150/μL以上、300以上で層別化
METREOトライアルは、 スクリーニングレベルで 150/μL以上、事前年間好酸球 300/μL以上

プライマリエンドポイントは、中等・重症急性増悪
安全性評価も



METREXでは
好酸球phenotype mITTにおいて、年間中等症・重症急性増悪発生率比較
メポリズマブ群  (462 名) 1.40 / 年 versus プラシーボ群 1.71 / 年(rate  ratio, 0.82; 95% 信頼区間 [CI], 0.68 to 0.98; 補正 P =  0.04)
; 全てのmITT群 (836 名)では群間差認めず (rate ratio, 0.98; 95% CI, 0.85 to 1.12; 補正 P>0.99).


METREOでは年間中等症・重症急性増悪発生率比較
 メポリズマブ 100mg群 1.27 / 年 versus メポリズマブ 300mg群 1.27 / 年 versus プラシーボ群 1.49 / 年  ; 急性増悪rate ratio比較としては、メトリズマブ 100mgと300mg vs プラシーボ群比較で、  0.80  (95% CI, 0.65 to 0.98; 補正 P =  0.07) 、 0.86 (95% CI, 0.70 to 1.05; 補正 P =    0.14)


プラシーボ比較で、メトリズマブはスクリーニング時点での血中好酸球数高いほど、中等度・重度急性増悪に対する効果は高い。



安全性プロファイルは同等




500/μL以上で信頼区間広がるのは何故だろうか?



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