2018年4月13日金曜日

重症COPD 長期アジスロマイシン使用による急性増悪低減効果

重症・最重症COPD患者、6ヶ月以上、週3回以上アジスロマイシン 250mg処方の後顧的観察研究

介入群:アジスロマイシン処方、対照:アジスロマイシン非処方


Long-term azithromycin therapy to reduce acute exacerbations in patients with severe chronic obstructive pulmonary disease
Nafiseh Naderi,  et al.
DOI: https://doi.org/10.1016/j.rmed.2018.03.035 |




 アジスロマイシン群 n=126非アジスロマイシン群 n=69群間比較
 0-12ヶ月12-24ヶ月
 治療前治療簿P0-12ヶ月12-24ヶ月
急性増悪数3.2±2.12.3±1.6<0 .001="" font="">1.7±1.32.5±1.7<0 .001="" font=""><0 .001="" font="">
急性増悪患者, n (%)       
急性増悪1回 16 (12.7)37 (29.4)0.00119 (27.5)13 (18.8)0.2260.003
急性増悪2回以上104(82.5)78 (61.9)<0 .001="" font="">36 (52.2)50 (72.5)0.014<0 .001="" font="">
医療ソース利用       
年間患者1人あたりのER受診1.5±1.71.0±1.20.0071.1±1.11.3±1.50.9260.031
年間患者あたり入院数 1.4±1.70.9±1.10.0030.8±1.01.0±1.50.7630.014
入院必要となった患者の入院日数9.1±10.06.5±4.70.0398.7±8.910.4±9.80.2740.005




近年、抗生剤適正使用についていろいろ言われるが、COPD重症・最重症患者へのマクロライド系抗生剤長期管理治療について、エビデンス構築差し迫って必要と実感 

COPD急性増悪の観点、特に急性増悪を繰り返す症例を日常的に診療している視点からは、抗生剤適正使用はわかるけど勘弁して欲しいという面がある
急性増悪の臨床的重要性は、入院・点滴抗生剤など社会資源コストやその後の予後悪化、QOLなど影響甚だしい

今回、後顧的検討のため、潜在性バイアスの存在念頭にいれての解釈必要だが、使用群 vs 対照群の明確な差が認められている

今後当然ながら前向き検討で確固たるエビデンス構築必要で、より長期使用での安全性、ベネフィット考慮必要、特に耐性菌リスクについてのインパクト評価必要だろうが・・・

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