2018年5月18日金曜日

DAPAトライアル:中等度〜高強度好気的運動・筋力増強トレーニングにて認知機能減衰改善認めず、一部悪化の可能性も?

軽症・中等認知症に対して、中等度〜高強度好気的運動・筋力増強トレーニングでは、認知障害の緩徐化認めなかった。

それどころか、ADAS-cogスコアは運動群で、軽度ながら、一部悪化の可能性



運動は良い!運動は全てに良い!とは言えなくなった。
研究機関が4ヶ月という短期間であったこと、悪化の程度は軽度なので意義をもつかどうかはわからないが・・・今後の検討が必要だろう


Dementia And Physical Activity (DAPA) trial of moderate to high intensity exercise training for people with dementia: randomised controlled trial
BMJ 2018; 361 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.k1675 (Published 16 May 2018)

多施設プラグマティック・被検者マスク・RCT
15ヶ所の英国内地域、494名の認知症患者

わりつけ 2:1
・好気的・筋力増強トレーニング n=329
・通常ケア n=165

介入通常ケア+4ヶ月supervised運動と身体活動継続指導 vs 通常ケアのみ

プライマリアウトカム:12ヶ月後 ADAS-cog認知症サブスケール
セカンダリアウトカム:ADL、非精神疾患症状、健康関連QOLとburden
身体フィットネス(6分間歩行距離を含む)を介入期間中運動群で評価

平均年齢 77(SD 7.9)歳、男性 61%

12ヶ月まで、ADAS-cogスコア平均は、運動群 25.2(SD 12.3) vs 通常ケア群 23.8 (SD 10.4)(補正群間差 -1.4, 95% 信頼区間 -2.6〜 -0.2, p=0.03)
運動群での認知障害が高く、平均差は小さく、臨床的に明瞭な程度ではなかった。
セカンダリアウトカム、認知症病型(アルツハイマー病か、他疾患か)、認知障害重症度、性別、移動能の事前計画サブグループ評価では群間差を認めなかった
運動コンプライアンスは良好
65%(214/329)が計画の4分の3を超える参加率
6分間歩行距離は改善(平均差 18.1 m , 95% 信頼区間 11.6m - 24.6m)







https://sandpit.bmj.com/graphics/2018/dapa_va_v13.png

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