2018年6月18日月曜日

システマティック・レビュー : 潜在性結核感染:リファペンチン+イソニアジドレジメン 

潜在性結核感染に対する 3 ヵ月のリファペンチン+イソニアジド投与
Trials Consortium PREVENT TB Study Team
3 ヵ月のリファペンチン+イソニアジド投与は,結核予防については 9 ヵ月のイソニアジド単独投与と同程度に有効であり,治療完遂率はより高かった.長期間の安全性モニタリングが重要となる.
N Engl J Med 2011; 365:2155-2166




http://www.jata.or.jp/terminology/k_11_2.html
間欠療法
[intermittent treatment]
間欠療法は毎日薬剤を服用する代わりに、週2回、または週3回服用する方法を指している。間欠療法が可能な理由は、結核菌は一定濃度以上の抗結核薬に一定期間以上暴露されると、一定期間再増殖出来ないためである。現在、維持期間のみ間欠に投与する方法と最初から間欠で投与する方法がある。リファンピシンよりも半減期の長いリファペンチンを用いた維持期週1回療法も軽症の結核には使用されている。

※この用語解説は結核研究所ホームページ委員会が編集したものであり、日本結核病学会用語委員会により作成されたものではありません。



Isoniazid-Rifapentine for Latent Tuberculosis Infection: A Systematic Review and Meta-analysis
AJPM https://www.ajpmonline.org/article/S0749-3797(18)31737-9/
DOI: https://doi.org/10.1016/j.amepre.2018.04.030



Evidence synthesis
15の単独研究検討、3ヶ月リファペンチン+イソニアジド治療は他の潜在性結核感染レジメンと同等の有効性 (OR=0.89, 95% CI=0.46, 1.70)、治療完遂率高く(87.5%, 95% CI=83.2%, 91.3%)、他のレジメン:  65.9%, 95% CI=53.5%, 77.3%)
3ヶ月リファペンチン+イソニアジド治療は副作用イベントに関して同等リスク (r相対リスク=0.59, 95% CI=0.23, 1.52);副作用イベント中止率 (相対リスク=0.48, 95% CI=0.17, 1.34)、死亡(相対リスク=0.79, 95% CI=0.56, 1.11).


結論
3ヶ月リファペンチン・イソニアジドレジメンは、他潜在性結核感染治療レジメンに比較し安全で有効 で、治療完遂高率高い






上記薬剤リファペンチンは日本でまだ承認されてないようだが・・・

( 6 )治療完了の見込み
LTBIは自覚症状,身体所見がないために患者は一般に病識をもちにくく,治療の脱落・中断が起こりがちである。明らかに中断となる可能性が高い者(例えば,海外の渡航先でLTBI治療プログラムがないなど)に対して治療を強行して発症した場合には耐性を獲得する懸念もあることから,慎重な対応が必要である。このような中断リスクの高い患者に対しては,近年報告されたINH+リファペンチンを週 1 回 3 カ月=合計12回の投与をDOT(服薬支援者の目前で服薬)で治療する方法は有用と考えられる。今後わが国でもリファペンチンの承認も含めて検討の必要がある。
https://www.kekkaku.gr.jp/pub/Vol.88(2013)/Vol88_No5/Vol88No5P497-512.pdf

・・・このように書かれてるのに、認可されてない。システマティック・レビューが認可後押しになるか?





最近と言っても4年前認可の薬剤
「デルティバ®」 日本初の多剤耐性肺結核の適応で承認取得
http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00063088.pdf


デルティバ錠50mg 薬価 6119.10  1回100mgを1日2回、 2万4千円超

・・・ちょっと高額すぎないか?

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