トライアルの組み方の失敗だったのだろう・・・"FEV1(気管支拡張剤投与後)、中等度/重度の増悪の発現率、最初の中等度/重度の増悪までの期間、重度(入院を要する)の増悪までの期間、重度(入院を要する)の増悪の発現率、健康に関する生活の質(12カ月時点のSt George’s Respiratory Questionnaire-COPDの合計スコア)、12カ月時点のCOPDアセスメントテスト(CAT)による健康状態"をプライマリにすれば、以下のように攻められなかったものを・・・
で、なんとか post-hoc的解析でリカバリを図る
SUMMIT失敗?:心血管疾患既往・リスク状態有りのCOPDへのレルベアpIIIトライアル 主要測定効果しめされず
https://kaigyoi.blogspot.com/2015/09/summitcopdiii.html?q=COPD
で、なんとか post-hoc的解析でリカバリを図る
SUMMITセカンダリ解析:中等度気道閉塞・心血管高リスクでのフロ酸フルチカゾンレジメンによる肺機能減少速度緩徐化https://kaigyoi.blogspot.com/2017/08/summit.html?q=SUMMIT
今回、このSUMMITトライアルPost Hocで、急性増悪の心血管疾患イベントへの時間的影響を解析
虚血性心疾患、卒中、COPDが世界的にも死亡率トップの方の疾患で、共通リスク要素である高齢と喫煙があり、COPDおよび低肺機能は従来のリスク要素補正後でも心血管疾患の独立したリスク要素であると確認 (Circulation 2003;107:1514., Chest 2013;144:1163-78. PLoS One 2013;8:e83725.)。COPD患者では全身性炎症性マーカー、hsCRP、IL-6、フィブリノゲンなど増加があり急性増悪時さらに増加が示される。COPD急性増悪と感染症の関係、一般には呼吸器系そして尿路系、消化器系感染も関与するもクリアカットなものではない。
SUMMIT研究は、国際的多施設トライアルで、COPD患者、CVD病歴/高リスクCVD患者を対象医したもので、COPD急性増悪後の期間を、そうではない期間を比較しCVDリスクが増加するか検討
Exacerbations of Chronic Obstructive Pulmonary Disease and Cardiac Events. A Post Hoc Cohort Analysis from the SUMMIT Randomized Clinical Trial
AJRCCM Vol. 198, No. 1 | Jul 01, 2018
https://doi.org/10.1164/rccm.201711-2239OC
SUMMIT研究、16,485名中 4,704名でCOPD急性増悪1回以上、688は最低1回以上の心血管疾患イベント発生
COPD急性増悪後心血管疾患イベントハザード比は、30日以内に特に多く (HR 3.8; 95%CI: 2.7 to 5.5)、COPD急性増悪1年後までそのリスク高の状態は続く
入院COPD急性増悪30日のハザード比は2倍(HR 9.9; 95%CI: 6.6 to 14.9)
以下と類似した所見のようだ
Nested Case-controll研究:COPD患者へのLABA/LAMA併用による心血管リスクは既往に無関係
https://kaigyoi.blogspot.com/2018/02/nested-case-controllcopdlabalama.html
SUMMIT研究の報告
Fluticasone furoate and vilanterol and survival in chronic obstructive pulmonary disease with heightened cardiovascular risk (SUMMIT): a double-blind randomised controlled trial
the SUMMIT Investigators
The Lancet Volume 387, No. 10030, p1817–1826, 30 April 2016
DOI: https://doi.org/10.1016/S0140-6736(16)30069-1
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(16)30069-1/abstract
日本語早期発表解説
グラクソ・スミスクラインplc(本社:英国 以下GSK)とTheravance(本社:米国)は、「レルベア® 100エリプタ®」(フルチカゾンフランカルボン酸エステル(FF)/ビランテロール(VI) 又はFF/VI)に関する試験、The Study to Understand Mortality and MorbidITy in COPD(SUMMIT)の初期成績を発表しました。この試験は、中等度の気流閉塞(予測1秒量(FEV1)の50%から70%)があり、心血管系疾患(以下CVD)の既往歴を有する、あるいはそのリスクが高い慢性閉塞性肺疾患(以下COPD)患者、16,485名を対象に世界43カ国で行われました。
この試験の主要評価項目である試験期間中の死亡のリスクは、FF/VI 100/25mcg 群でプラセボ*群に比べて12.2%低かったものの、統計学的に有意なものとは認められませんでした(p=0.137)。
2つの副次的評価項目のうちの1つ、肺機能の低下率(FEV1で評価)は、FF/VI 100/25mcg群で、プラセボと比較して1年あたり8mL 減少しました(p=0.019)。この試験では主要評価項目での統計学的な有意差は認められなかったため、この結果について統計学的有意性を推論することはできません。もう1つの副次的評価項目、治療期間中の心血管系(以下CV)イベント(心血管系疾患による死亡、心筋梗塞、脳卒中、不安定狭心症、一過性脳虚血発作[TIA])の発現リスクは、FF/VI 100/25mcg 群で、プラセボ群と比較して7.4%低かったものの、統計学的な有意差は認められませんでした(p=0.475)。
また、この試験ではCOPDに関するその他の評価項目としてFEV1(気管支拡張剤投与後)、中等度/重度の増悪の発現率、最初の中等度/重度の増悪までの期間、重度(入院を要する)の増悪までの期間、重度(入院を要する)の増悪の発現率、健康に関する生活の質(12カ月時点のSt George’s Respiratory Questionnaire-COPDの合計スコア)、12カ月時点のCOPDアセスメントテスト(CAT)による健康状態などで、FF/VIの有効性をプラセボと比較検討し、分析しました。これらの評価項目に対し、FF/VI 群はプラセボ群よりも高い改善を示しました(それぞれの名目上のP値<0 .002="" font="">。この試験では主要評価項目での統計学的な有意差は認められなかったため、この結果について統計学的有意性を推論することはできません。 0>
有害事象で最も多かったもの(FF/VI 100/25mcg群での発現率が3%以上で、プラセボより高い頻度で認められたもの)は、鼻咽頭炎(FF/VI 100/25mcg群8.9%、プラセボ群7.5%)、上気道感染症(FF/VI 100/25mcg群6.3%、プラセボ群4.8%)、肺炎(FF/VI 100/25mcg群5.0%、プラセボ群4.6%)、背部痛(FF/VI 100/25mcg群4.3%、プラセボ群3.5%)、高血圧(FF/VI 100/25mcg群3.9%、プラセボ群3.3%)、インフルエンザ(FF/VI 100/25mcg群3.4%、プラセボ群2.9%)でした。
治療期間中の重篤な有害事象の発現率は、FF/VI 100/25mcg群23.2%、プラセボ群22.2%でした。特に注目すべき有害事象としては心血管系有害事象と肺炎に関連するすべての事象が集計されました。心血管系有害事象の発現率はFF/VI 100/25mcg 群17.8%、プラセボ群16.8%で、重篤な心血管系有害事象の発現率はFF/VI100/25mcg 群8.5%、プラセボ群7.7%でした。注目すべき有害事象としての肺炎の発現率はFF/VI 100/25mcg 群5.7%、プラセボ群5.2%で、うち重篤な有害事象に該当する事象はFF/VI 100/25mcg群3.4%、プラセボ群3.1%でした。
https://jp.gsk.com/jp/media/press-releases/2015/20150924_summit_1/
もう一つ・・・冠動脈性心疾患との関連
Coronary lesions in patients with COPD (Global Initiative for Obstructive Lung Disease stages I–III) and suspected or confirmed coronary arterial disease
International Journal of Chronic Obstructive Pulmonary Disease Volume 13
Published 26 June 2018 Volume 2018:13 Pages 1999—2006
DOI https://doi.org/10.2147/COPD.S162713
横断研究
COPD患者,n=101は、50%以上冠動脈閉塞 72%、多血管 28.7%、左冠動脈多肢 17.8%
石灰化動脈硬化プラーク 、 Agatston coronary calcium scoreが、非COPDより高率
COPD重症度高いほど、CAD重症度高く、石灰化冠動脈プラークあり
しかし、主要CADリスク要素においては群間差みとめず
単因子解析にて、COPDは独立した閉塞性冠動脈疾患の予測要素 (オッズ比 [OR] 4.78; 95% 信頼区間: 2.21–10.34; P < 0.001)
The more severe the COPD in the
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