2018年9月21日金曜日

COPD:吸入PDE3/4阻害剤 トレキンシン 抗炎症作用と気管支拡張作用にて症状安定

PDE4阻害剤においては  
COPD患者において、PDE4阻害剤は肺機能・急性増悪尤度においてプラシーボよりベネフィット、しかし、QOLや症状に関してはインパクト少なく、胃腸症状・体重減少の副作用多い。
Cochrane Database Syst Rev. 2017 Sep 19;9:CD002309. doi: 10.1002/14651858.CD002309.pub5.

さらには、心血管毒性への懸念が示されている。


吸入PDE3/4のdual inhibitor:RPL554 についてはどうか?

4週間治療トライアル


European Respiratory Society
Source Reference: Singh D, et al “RPL554, a first-in-class dual PDE3/4 inhibitor, causes significant bronchodilation and symptom relief; a phase 2b COPD study” ERS 2018; Abstract OA1940.


肺機能は1週目から安定化し、症状の方は治療経過毎改善が見られ、E-RS(Evaluating Respiratory Symptoms)toolスコアのMCIDに4週までに到達。2週間ほどのkicking in期間が必要。

SGRQ 100-ポイント測定では、2-4ポイント減少

トラフFEV1は3.0-mg投与量ではベースラインから50ml最高値でほぼ無効
トラフFEV1は主にアルブテロール反応患者に多く、3名で 少なくとも100mL超の反応が見られた


抗炎症作用と気管支拡張作用を併せ持つ効果、さらに、現行の経口PDE阻害剤に比べ消化器副作用少なく、魅力を持つ薬剤であるかも?
さらに、チオトロピウムとの併用の短期小規模研究でピークFEV1改善 1.5mg量で104mL、 6.0-mg量で 127mL改善報告あり



正直、微妙な効果のようだが、LAMA併用に期待がかかる、副作用少ないことと・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note