ちょっとわかりにくいかもしれない
- prevalent ACO:"喘息あり→COPD追加発症"、"COPDあり→喘息追加発症"の何れでもベースライン時に喘息・COPD overlapあるもの
- incident ACO:"ベースライン喘息あり→COPD追加発症"、"ベースラインCOPDあり→喘息追加発症"、ベースライン喘息もCOPDもない→”その後、喘息・COPDともに異時性でも同時性でも両疾患発症”
調査開始時喘息・COPDオーバーラップではないがその後ACOとされた症例の要因調査
Determinants of incident asthma–COPD overlap: a prospective study of 55,110 middle-aged adults
Journals » Clinical Epidemiology » Volume 10 Published 24 September 2018 Volume 2018:10 Pages 1275—1287
DOI https://doi.org/10.2147/CLEP.S167269
背景と目的:喘息-COPDオーバーラップ(ACO)による社会的決定要因のインパクトの知識は乏しい。インシデンタルACOの決定要素同定目的
方法:55053名の成人(50-64歳)、 Danish Diet, Cancer, and Health cohort (1993–97)をフォローアップ National Patient Registry for admissions for asthma (DJ45–46) and chronic obstructive pulmonary disease (COPD; DJ40–44) とバイタル状態フォローアップ。incident ACOは喘息・COPDによる1回以上の入院で定義(異なる時点、ベースライン後)、詳細病歴ベースライン入手。Cox比例ハザードモデルを用い、決定要素とincident ACOの関連性ハザード比(HR)、95%信頼区間(CI)を検討
結果:フォローアップ期間中、ACO incident 561
incident ACOの高リスク要素
- 年齢 (HR 4.4, 95% CI 3.3–5.9, age group 60–65 years)
- 現行喫煙 (HR 3.6, 95% CI 2.8–4.6)
- 未雇用 (HR 1.5, 95% CI 1.2–1.8)
- 離婚状況 (HR 1.5, 95% CI 1.2–1.9)
逆要素
- レジャー時間身体活動 (HR 0.7, 95% CI 0.6–0.8)
- 高教育レベル(HR 0.7, 95% CI 0.5–0.9)
ACOと逆に、心筋梗塞 (MI; HR 1.5, 95% CI 1.2–1.8)と卒中 (HR 1.5, 95% CI 1.2–1.9) はCOPDリスク高い
結論:incident ACOはライフスタイル・社会経済状況に関連する要素に強く影響される
Keywords: asthma–COPD overlap, socioeconomic status, lifestyle
上記如く、このACOは入院必要なほどの重症な状況の症例
私たちが外来で遭遇するようなACOとはちょっと違う・・・
重症ACO発症は、修正可能なライフスタイル・社会経済状況に関連するとなると、社会的介入による改善予知があるということに・・・
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