2018年11月27日火曜日

動脈硬化性疾患一次予防:30年ベネフィットアプローチが10年リスクアプローチより優る

吹田スコアは 10年間リスク
http://www.ncvc.go.jp/pr/release/006484.html

より長期のしかもベネフィットアプローチに変えた方がより予防可能性が高まる




一次予防のためのスタチン治療選択として、"30-year benefit approach"と”標準リスクに基づくアプローチ”で比較


標準スタチン使用適格性のために、NNT<7 p="">現在の推奨レベルでは適合とされないLDL-C高値若年者ではこのアプローチで同定することは一次予防のためのスタチン使用適合性決定にとってより最適なアプローチと言えるのでは?


A Long-term Benefit Approach vs Standard Risk-Based Approaches for Statin Eligibility in Primary Prevention
George Thanassoulis, et al.
JAMA Cardiol. 2018;3(11):1090-1095. doi:10.1001/jamacardio.2018.3476
https://jamanetwork.com/journals/jamacardiology/article-abstract/2706611

10年間ベネフィットアプローチ

横断研究 National Health and Nutrition Survey (NHANES) data set

10年動脈硬化リスクと、動脈硬化性心血管疾患の10年、30年間絶対的リスク減少(10年間ARR、30年間ARR)計算

5660万名の米国民を代表する1688名
スタチン適合性 CVR10 7.5%に基づく場合 9.5%、10-年間 ARR 2.3%に基づく場合 13.0%、 30-年間 ARR 17.5%

10年間リスク、10年間ベネフィット、30年間ベネフィット、それぞれのアプローチとも、ベネフィット可能性低い患者を避けるためにはベネフィットアプローチがより良い。


10年間ARR 閾値 2.3%以上の場合  (平均年齢, 56 [95% CI, 54-57] 歳; 女性比率 22% [95% CI, 10%-34%] )に比べ、30年間ARR閾値 15%以上に基づくスタチン適合性合致のものはより若年 (平均年齢, 50 [95% CI, 48-52] 歳) で、より女性が多い(43% [95% CI, 26%-59%])


10年間ARR閾値 2.3%以上推奨では、平均リスク 9.3%[95% CI, 8.3%-10.2%]、平均LDL 110 [103-118] mg/dLで、それに比べ、
30年間ARR閾値 15%以上に基づくスタチン適合性合致のものは、10年間リスク低く(平均リスク4.7% [95% CI, 4.4%-5.1%]) 、LDL-C高値 (149 mg/dL [95% CI, 142-155 mg/dL)

10年、30年における予防的な動脈硬化性心血管疾患イベントは、30年間ベネフィットアプローチが最も多く (10年時点 296 000 、30年時点 203万) 、10年間リスク評価に基づくアプローチが最も少ない(10年次点 204,000、30年時点118万)




0 件のコメント:

コメントを投稿

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note