2018年11月21日水曜日

降圧剤:妊娠使用中のβ遮断薬は児奇形リスク重大増加なし

日本では、心不全治療適応もあるメインテートやアーチストを含め、妊娠中β遮断剤禁忌になっている。添付文書に科学的根拠がないため非常に困ることが多い(参照:クソ役人)

その一つ

序文によると妊娠中高血圧比率高まってるそうだ、肥満、妊娠高齢化などが要因だそうで、米国内では推定妊娠中β遮断剤使用は0.5%〜1.0%で、スウェーデンなどは0.1%と少ない。序文によると妊娠中高血圧第1選択は"β遮断剤(カルシウム拮抗剤、メチルドーパ)とのこと

日本と異なること!


β-Blocker Use in Pregnancy and the Risk for Congenital Malformations: An International Cohort Study
Brian T. Bateman, et al,

Ann Intern Med. doi:10.7326/M18-0338 
http://annals.org/aim/article-abstract/2707333/blocker-use-pregnancy-risk-congenital-malformations-international-cohort-study?doi=10.7326%2fM18-0338



【背景】β遮断剤は妊娠中主に使われる降圧治療薬クラス
【目的】β遮断剤の第1トリメスター中暴露と関連する重大先天奇形のリスク推定
【デザイン】コホート研究
【セッティング】5つのノルディック各国とUSメディケイドデータベースの健康レジストリー
【患者】高血圧診断妊娠女性と出生
【測定】β遮断剤の第1トリメスター暴露評価。アウトカムは種類を問わない先天奇形、心臓奇形、口唇口蓋裂、中神経異常。propensity score層別化を用い寄与要素補正

【結果】高血圧妊娠女性、ノルディック各国 3577名、米国 14,900名
第1トリメスターβ遮断剤暴露 682(19.1%)、1668(11.2%)
β遮断剤暴露1千名あたりのプール化補正相対リスク(RR)とリスク差は

  • 全ての重大奇形:1.07 (95% CI, 0.89 to 1.30)、 3.0 (CI, −6.6 to 12.6)
  • 全ての心奇形: 1.12 (CI, 0.83 to 1.51) 、 2.1 (CI, −4.3 to 8.4)
  • 口唇口蓋裂: 1.97 (CI, 0.74 to 5.25) 、 1.0 (CI, −0.9 to 3.0) 


中枢神経奇形:補正リスク比 1.37 (CI, 0.58 to 3.25)
RD1000 は 1.0 (CI, −2.0 to 4.0) (based on U.S. cohort data only).

【研究限界】生存出生のみに限定解析、暴露は投薬レベルの数量、口唇口蓋裂・中心神経異常は少なかった

【結論】第1トリメスター暴露β遮断剤は全ての奇形、心奇形リスク大幅増加と関連せず、、独立した測定寄与要素と独立した結果であった


Primary Funding Source:
The Eunice Kennedy Shriver National Institute of Child Health and Human Development and the Söderström König Foundation.





日本では考え方少々異なるので注意必要

勝手に引用
妊娠を希望される妊婦、または妊娠された妊婦では
• 目標降圧レベル:140/90mmHg未満
• ACE阻害薬、ARB内服中なら速やかに切り替える。
ただし初期に内服していたとしても催奇形性は気にしなく
てよい.Ca拮抗薬はI.C.得られれば続行
• 第一選択薬
>メチルドパ
• 単剤のみで降圧目標を達成できない場合
>ニフェジピン(できればDI通り20週以降)
>ラベタロール
>ヒドララジン の追加
• 重症化の可能性があれば入院管理、腎症は入院
• 高血圧緊急症は点滴側管からニカルジピン原液
JSSHP治療指針2015より、成瀬私案
http://jsog.umin.ac.jp/70/jsog70/3-1_Dr.Naruse.pdf

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