ACSM(American College of Sports Medicine)は従来のCVDリスク要素に基づくスクリーニングは推奨していない。一方で運動してない糖尿病患者では中強度運動でさえ"medical clearance"を要求される。Framingham Risk 計算式で10年リスク10%以上、高強度運動では運動前に運動負荷試験考慮される場合がある。
無症候性2型糖尿病患者の冠動脈造影CT、心筋還流シンチグラフィ、心電図負荷試験何れも心血管イベントに影響を与えないという報告もあるも、多くのガイドラインで負荷心電図強要が多くなされている
故に、糖尿病患者の運動前運動負荷試験必要性(不要性)についての検討
Clinical Utility of Pre-exercise Stress Testing in People with Diabetes
Marni J. Armstrong, et al.
Canadian Journal of Cardiology
DOI: https://doi.org/10.1016/j.cjca.2018.11.007
対象は糖尿病と、1つを超える心血管リスク要素のある被検者
糖尿病 1,705名中、運動前負荷テストを受けた被検者と受け無かった被検者を比較
心血管アウトカム(血管再建、心血管関連入院、心血管死亡) の組み合わせの差異を1年内 (2.8% vs. 1.9%, p=0.250)、次の1年でも認めず(3.1% vs. 4.6%, p=0.164)
1年内においては、血管再建に関しては負荷試験で多かった (2.1% vs. 0.8%, p=0.027)が、長期フォローアップでは差は認めず(平均3.4 年間)
負荷試験は運動処方や長期予後評価に有益だろうが、コストにみあうか?、効果で侵襲的な検査艶有り、無症候性の糖尿病ほぼ全員に施行するには元々無理がある。故に、虚血症状示唆、既知冠動脈疾患、不整脈、うっ血性心不全、微小血管合併症可能性などに限定すべき・・・という提案
実現性のない推奨しても仕方が無いので、臨床実践的には妥当な線?
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