2019年3月6日水曜日

IDES 2: 2型糖尿病身体活動・座位行動長期カウンセリング介入

本来は、2型糖尿病では中等度以上の身体活動の定期施行推奨されているが、遵守一般にできていない。supervise下運動介入がトライアルでは行われているがコスト面などで広く一般には困難。カウンセリング・ベースの研究は12ヶ月程度の評価が殆どで長期の評価が少ない。PACE-UPおよびPACE-LiftsRCTで客観的測定中等度以上身体活動測定研究されたが、sedentary timeの減少には至らなかった(PLoS Med. 2018;15(3):e1002526.)といういきさつ






Key Points
Question  2型糖尿病患者において、身体活動/座位主体行動の変容は変化をもたらすか

Findings  3年間フォローアップ300名のRCTで、標準治療対比行動介入は身体活動量の経時的差異みとめ、3.3 MET/週、中等・高度身体活動(6.4分/日)、軽度身体活動(0.8時間/日)、座位時間(-0.8時間/日)も同様

Meaning  行動介入は身体活動性の持続的増加をもたらし、座位安静時間を減らす


【要約】
Importance  身体活動/座位行動の変容が2型糖尿病患者において長期間維持するか、そのエビデンスは不確実


Objective  2型糖尿病患者において、行動介入戦略で身体活動増加及び座位時間減少維持可能かどうか?


Design, Setting, and Participants   Italian Diabetes and Exercise Study 2 (open-label, assessor-blinded, randomized clinical superiority trial):2012年10月〜2014年2月まで登録、フォローアップ 2017年2月まで、ローマの3つの外来糖尿病クリニック
300名の身体活動不活発・座位2型糖尿病患者をランダム化1:1(センター、年齢、糖尿病治療で層別化):行動療法介入 vs 標準ケア 3年間


Interventions   American Diabetes Association guideline recommendationに合致する目標とする通常ケアを全被検者が受ける。
行動介入群(n=150):1年毎、1回の個別論理的カウンセリングセッション+8回週2回の理論的・行動的カウンセリングセッション
標準ケア群(n=150)は一般的医師推奨のみ受ける

Main Outcomes and Measures  合同プライマリエンドポイント:身体活動量、軽度・中等道から強度身体活動時間、座位時間(accelerometer測定)の持続的変化量


Results  300名のランダム化被検者(平均 [SD] 年齢 , 61.6 [8.5] 歳; 女性 116 [38.7%]), 完遂 267 (行動介入群 133 、標準ケア群 134 )、メディアンフォローアップ 3.0年間


行動療法及び標準群で、
  • 身体活動量 13.8 vs 10.5 METs/週 (差, 3.3 [95% CI, 2.2-4.4]; P < .001)
  • 中等〜強度身体活動 18.9 vs 12.5 分/日 (差, 6.4 [95% CI, 5.0-7.8]; P < .001)
  • 軽度身体活動 4.6 vs 3.8 時間/日 (差, 0.8 [95% CI, 0.5-1.1]; P < .001)
  • 座位時間 10.9 vs 11.7 時間/日  (差, −0.8 [95% CI, −1.0 to −0.5]; P < .001)


群間差は研究期間中有意性維持するも、中等度〜強度身体活動の群間差は 三年目は 6.5→3.6分/日と減少

副事象イベント:セッション外 行動介入群 41 vs 標準ケア群 59
行動介入群30のセッション内副事象イベントは、多いのは筋骨格損傷/不具合で、軽度低血糖

Conclusions and Relevance  ローマの3つの糖尿病クリニックの2型糖尿病患者3年フォローアップにおいて、行動介入は標準ケアに比べ、身体活動増加及び安静時間減少の維持をもたらす。今後の研究でこれら知見が一般化できるか評価必要




Trial Registration  ClinicalTrials.gov Identifier: NCT01600937




身体能力は?


心血管疾患リスク要素は?








心血管リスクや身体能力に有意差でるほどの効果がでていない。カウンセリング・ベース介入の限界だと思う。主体的に運動をしようという気にならなければ・・・やっぱり長続きしない。最近ますます増えてきている"くだらない退屈なテレビ番組”をみて時間を無為に過ごすより、ジムやアウトドアやロードで時間を過ごす、あるいは、室内でも身体活動増やす事が重要で、人生の方向性を決めるクリティカルな選択になることを自覚してもらうことしかないと思う。

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