2019年6月28日金曜日

慢性腎臓病:非吸収性ポリマーVeverimerは安全、血中重炭酸塩改善、身体機能も改善する

非吸収性ポリマーである Veverimerは選択的に胃腸管から塩酸を除去することで、血中重炭酸塩濃度を上昇させ、慢性腎臓病の合併症である代謝性アシドーシス改善を示す
Veverimerの安全性をプライマリアウトカムとして、さらに4つのセカンダリアウトカムで長期効果:血中重炭酸塩濃度、身体機能を項目とした


"Long-term safety and efficacy of veverimer in patients with metabolic acidosis in chronic kidney disease: a multicentre, randomised, blinded, placebo-controlled, 40-week extension"
Wesson D, et al
Lancet 2019; DOI: 10.1016/S0140-6736(19)31388-1.


被検査は2017年12月20日から2018年5月4日の間に試験に参加
親試験で無作為に治療に割り当てられた217人の患者のうち124人がveverimer、93人がプラセボ)
この40週間の延長試験では、無作為化した無作為化治療の割り当て。

プラセボと比較して、veverimer投与を受けた患者さんのうち、早期に治療を中止した患者は少なく(3%対10%)、有害事象のためにveverimer投与を受けた患者は無し。
重篤な有害事象は、veverimer治療患者の2%およびプラセボ患者の5%(うち2人が死亡)に発生した。
腎臓系の有害事象はveverimer群とプラセボ群でそれぞれ8%と15%で報告された。

プレ背簿よりveverimerで多くの対象者が52週目重炭酸塩増加 (4 mmol/L 以上あるいは正常化)(63% vs 38%, p=0·0015)し、1週目から開始された全ての時点で重炭酸塩濃度高い
患者報告身体機能 (Kidney Disease and Quality of Life–Physical Function Domain) についてプラセボ差分変化平均で比較し治療終了後 1.1ポイント(SE 3.3; p < 0.0001)と改善
反復chair stand test(椅子立ち上がりテスト)時間も 4.3(1.2)秒改善 vs プラセボ 1.4(1.2)秒 (p < 0.0001)




重炭酸塩がかなり悪影響与えていることにあらためて認識させられた


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