Nontuberculous mycobacterial pulmonary disease and Aspergillus co-infection: Bonnie and Clyde?
Kim Geurts, Sanne , et al.
https://erj.ersjournals.com/content/early/2019/03/15/13993003.00117-2019
非結核性抗酸菌(NTM)は治療困難な日和見感染で、多くは肺に多く感染する。COPD、のう胞性線維症、気管支拡張(日本では結核後遺症も含まれると思う)患者にNTMによる肺疾患(NTM-PD)がかかりやすく、同時に他の日和見感染、Aspergillus fumigatusも含まれる。NTMと慢性肺アスペルギルス症(CPA)はオーバーラップするという報告
- Griffith DE, Aksamit T, Brown-Elliot BA, Catanzaro A, Daley C, Gordin F, Holland SM,
Horsburgh R, Huitt G, Iademarco MF, Iseman M, Olivier K, Ruoss S, von Reyn CF, Wallace RJ
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2015年1月から2018年1月の間にNTM-PDのAmerican Thoracic Society(ATS)診断基準を満たし、NTM-PDの診断時または紹介時(+/- 3か月)にAspergillus IgGの血清学的検査結果が得られた患者の検討で、日本にとってありがたいことにのう胞性線維症を除外している。
検査
Positive IgG serology for Aspergillus was defined as >39 mg/l, as recommended by the manufacturer (ImmunoCAP, Phadia/ThermoFisher, Landsmeer, the Netherlands)
ここでは47名検討、女性 52.2%、平均年齢 64±9.7歳
アスペルギルスIgG血清学陽性30名(M. avium complex [MAC]で21/34、M. abscessusで5/6) 平均レベルは67.2±56.1 mg /L
アスペルギルス IgG陽性 線維性空洞 27/49 (59.3%)、結節性気管支拡張 12/18 (66.7%)
喀痰培養 アスペルギルス陽性 19、13唾液のみ 41.4%、BAL 4、BAL及び喀痰 2
6人の患者は、陽性の血清学および培養に基づいてアゾール(4ボリコナゾール、1イトラコナゾール、1ポサコナゾール)療法を受けた。抗真菌治療は、NTM-PDの培養転換率(p = 0.587)または微生物学的治癒率(p = 0.678)のいずれにも有意な影響を及ぼさなかった。
全体として、47人のNTM-PD患者のうち43人(91.5%)がNTM-PDの治療を受け、そのうち33人(70.2%)が6ヶ月以上(26 MAC、3 M.膿瘍、2 M. kansasii、1 M. simiae) 1M.xenopi)。 22人のMAC-PD患者(85%)が、リファマイシン - エタンブトール - マクロライド系レジメンで治療された。 4人(15%)の患者がクロファジミン - エタンブトール - マクロライド系レジメンを受けた。 16人が追加のアミカシンおよび/またはクロファジミンを受けた。 6ヶ月以上にわたって治療された患者におけるNTM培養転換は、アスペルギルスIgGが陰性であった患者(8/12、66.7%; p = 0.039)よりも、アスペルギルスIgGが陽性であった患者(6/21、28.6%)でより少なかった。
6ヶ月以上治療患者NTM培養conversionはアスペルギルスIgG抗体陰性より陽性患者で低い( 6/21 28.6% vs 8/12 66.7% p=0.039)。微生物学的治癒率もアスペルギルスIgG抗体陽性で低い3/21, 14.3% vs 6/12, 50%; p=0.036
NTM喀痰培養陰性化までの期間は有意差無し、MAC-PD患者ではアスペルギルスIgG陽性では培養陰転化率低い (1/17 vs 4/9 p=0.034)
spergillus fumigatusは、M.abscessus上清を添加した培地では成長速度が著しく低下した。avium結核菌上清はA. fumigatusの増殖速度を増加させた。この効果は、固定相上清で顕著。NTMの方の増殖はA. fumigatus上清の影響を受けず
アスペルギルスの共感染についてNTM患者をスクリーニングすることは臨床的に意義があるようだ。特に、M.aviumはアスペルギルスの増殖刺激作用がある。
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