2019年9月21日土曜日

腎機能低下症例:SU比較でメトホルミンがMACE減少

SU剤の投与量はどの程度なのだろう?
アマリール 0.5mg錠の割線を利用してその半分量使うことがあるので、"all or none"的研究には少々反抗的に・・・ インスリンBOTやGLP-1注さえ拒否されることが日常茶飯事の外来・・・ 経口剤フルに使ってるときこの薬剤追加が著効することがある
もちろん、血中CPRなどのインスリン分泌評価後だが・・・


報告は退役軍人で男性が主のコホート研究だが、MACEに関して単剤比較としてメトホルミンの有意性が明らかになった。

メトホルミンは腎排泄薬剤で、eGFR減少の可能性があり、phenforminのネガティブな歴史(日本は未だ引きずっているようにおもえる)と乳酸アシドースへの懸念から、FDAはsCr 男性 1.5、女性 1.4 mg/dL以上で安全性警告、2016年、軽度・中等度のメトホルミン使用のガイダンスを変更したが、まで腎機能低下でのメトホルミンの有効性に関してエビデンス不十分であった。

この報告は筋機能低下発症糖尿病患者で、SU比較でメトホルミンがMACE減少するかという仮説検証



腎機能低下糖尿病患者において、メトホルミン治療は、SU剤と比較してMACE減少


米国退役軍人の後顧的解析 174,882名の継続的メトホルミン・SU剤新規使用者:腎機能閾値低下(eGFR <60 mL/min/1.73 m2、sCr 14以上:女性、1.6以上;男性)
腎機能閾値低下からMACE(急性心筋梗塞、卒中、TIA、心血管死)まで、治療変更まで、フォローアップ不能、死亡、研究終了までフォロー



Association of Treatment With Metformin vs Sulfonylurea With Major Adverse Cardiovascular Events Among Patients With Diabetes and Reduced Kidney Function
Christianne L. Roumie, et al.
JAMA. Published online September 19, 2019. doi:10.1001/jama.2019.13206
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2751397





単剤:メトホルミン 67 749 、SU 28 976 (年齢中央値 70歳 [ IQR, 62.8-77.8歳、男性 98%)、白人 82%、eGFR中央値 55.8 [IQR 51.6-58.2]、HbA1c 6.6% [IQR 6.1%-72.%):エントリー時

フォローアップ(中央値 メトホルミン 1.0年間 、SU 1.2年間)

MACEアウトカム:1千人年あたり

  • メトホルミン 23.0
  • SU 29.2


MACE原因特異的補正ハザード:メトホルミンのSU比較ハザード比 0.8 (95% CI, 0.75-0.86):1千人年発生率差 5.8 [95% CI, 4.1-7.3]




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