「禁煙学会」というのがあるがこれって純粋な医学じゃないよね・・・って書き込んだら、結構な批判を受けたことがある。私自身は、ばりばり嫌煙家で、タバコの臭いから避けていたいと常々思っているが、タバコそのものの科学、あるいはそれに派生する依存症を分析するのなら「たばこ学会」「たばこ依存症学会」という名前であるべきと思っている。
たばこにも利があるというのは私の師匠であった夏型過敏性肺臓炎提唱の越智先生の口癖だった(夏型過敏性肺臓炎は喫煙者ではなりにくいという・・・)
タバコ喫煙はパーキンソン病になりにくいという利点をもつのか?という 普段はおそらく喫煙を目の敵にしてる人が多いであろうNeurology誌掲載の記事
Tobacco smoking and the risk of Parkinson disease
A 65-year follow-up of 30,000 male British doctors
Benjamin Mappin-Kasire , et al.
Neurology First published May 5, 2020,
DOI: https://doi.org/10.1212/WNL.0000000000009437
https://n.neurology.org/content/neurology/early/2020/05/05/WNL.0000000000009437.full.pdf
目的 現在のタバコ喫煙とパーキンソン病 (PD)のリスクとの因果関係を研究
方法
1951年British Doctors cohort study 男性医師3万人を対象に、喫煙習慣とPDによる死亡リスクを比較した。1951年の英国医師コホート研究と、定期的に再調査を受けた生存者における 50年間であった。原因別死亡率は 65 年間モニターされ、283 人の死亡が含まれていた。PDである。PDの相対リスク(RR)(および95%信頼区間[CI])は ベースラインまたは再調査時喫煙習慣updateデータでの喫煙習慣(喫煙状況、喫煙量、禁煙からの年数)に対するCoxモデル
結果
現在の喫煙の有病率は追跡期間中に67%から8%へと徐々に低下
PD粗死亡率はベースライン非喫煙者より現行喫煙で低い
リスク時年齢補正後、ベースラインの現行喫煙はPDのリスク30%低く
再調査時も喫煙習慣ありとupdateさた現行喫煙社では、リスク時年齢補正後で、PDリスク 40%低下(RR 0.60;95%CI 0.46-0.77)
PDリスクは、タバコ喫煙量と逆相関
現行喫煙のPD防御効果は禁煙後期間増加ほど減衰する
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【序文】
たばこは、高所得国、中所得国、低所得国の早死につながる主な原因となっており、20世紀には約1億人、21世紀には10億人の死亡が予測されている。英国の男性医師の50年間の追跡調査では、現在の喫煙は、肺がんだけではなく、血管系、呼吸器系、その他の腫瘍性疾患による死亡の原因となった。ほぼすべての非伝染性疾患(虚血性心疾患、脳血管疾患、糖尿病、慢性肺疾患、肺炎、肝硬変、口、食道、肺、膵臓のがん)のリスクは、喫煙と逆相関すると報告されているパーキンソン病(PD)を除いて、現在の喫煙者の方が非喫煙者よりも高いことがわかった。 PDは進行性の神経変性疾患であり、徐脈、安静時振戦、筋硬直などの臨床症状を特徴とする。嗅覚障害、便秘、睡眠障害、気分障害などのPDの非運動症状は、運動症状の発現に約10年先行することがある。
PDの病因はよくわかっていないが、病理学的にはレビー小体の蓄積と大脳基底核の黒質領域におけるドーパミン作動性ニューロンの喪失が含まれている。PDは最も一般的な運動障害であり、世界で2番目に多い神経変性疾患であり、2015年には約610万人が罹患し、2030年には900万人が罹患すると予測されている。PDの修正可能な危険因子についてはほとんど知られていないが、これまでの研究では、PDと頭部外傷、農薬曝露、乳製品の消費との間に正の相関があり、カフェイン、血清尿酸値、身体活動、イブプロフェン、タバコ喫煙との間には逆の相関があることが報告されている。
観察研究のメタアナリシスでは、現在の喫煙はPDのリスクが60%低い(相対リスク[RR] 0.42;95%信頼区間[CI] 0.38-0.47)と関連していることが報告された。 しかし、この逆相関の因果関係については、かなりの不確実性がある。デンマークで行われた最近の大規模な症例対照研究(PD症例1,808例と対照1,876例)では、現在の喫煙者におけるPDのリスクが低いのは逆因果関係のバイアスによるものであることが示唆された。喫煙とPDのリスクに関するこれまでの研究のほとんどは、レトロスペクティブケースコントロール研究のデザイン(喫煙習慣に関する情報は発症後に収集されている)を用いており、このような研究は特に逆因果関係バイアスの影響を受けやすい。いくつかの前向き研究でも喫煙とPDとの逆相関が報告されているが、そのような研究ではPD症例の数が十分な数に達していたり、逆因果関係バイアスの影響を除外するのに十分な追跡期間が設定されていたりするものはほとんどない。
本報告の目的は、3万人の英国人男性医師の65年間の追跡調査の解析を行い、元喫煙者におけるたばこ喫煙習慣、たばこ喫煙量、禁煙後の期間の影響と関連したPDのリスクを評価することであった。
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タバコをPD予防のため吸った方が良いとは言ってないからね
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