2020年6月9日火曜日
Covid-19:右室機能の重要性
自発呼吸下では、右室は、左室に比べ、心室壁が薄く伸展性が良く、レジスタンスとして低い血管系システムである。右室の高負荷は、肺血管抵抗により決定され、ARDSでは機械式人工呼吸により胸腔内圧増加し静脈系還流減少する。またこのような状況では、右室後負荷増加するが、trans-pulmonary pressureの増加や肺血管抵抗の増加、低酸素性および高炭酸ガス性の血管収縮に基づく二次性の増加である。
心室相互依存性(interdependence)と奇異性中隔により説明される。
この場合、心拍出量の低下が起こり、全身の灌流を低下させ、患者をRV虚血にさらす。さらに、COVID-19の患者では凝固亢進状態が認められ、肺血栓性合併症の発生率が高く、RV後負荷が悪化する。右室機能障害とRV拡張(急性心肺機能障害[ACP])の発症は、ARDSの超過死亡と関連する。ACPはdriving pressure、PaCO2,PaO2/FiO2比とも古典的記述だと関連。最近では、右室機能はtricupsid annular plane systolic excursion(PAPSE)、right ventricular fractional area change (RVFAC) と右室longitudinal strainにより測定しCovid-19死亡率予測因子としての意味をもつ
左室機能解析に加えて、COVD-19感染者の右室、特に重篤な状況下でのチェックと評価の重要性を提示した報告
he Right Ventricle in COVID-19 Patients
Abdallah FAYSSOIL,et al.
Am. J. Cardiology Published:June 08, 2020
DOI:https://doi.org/10.1016/j.amjcard.2020.06.007
https://www.ajconline.org/article/S0002-9149(20)30563-4/fulltext
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