Sodium-chloride symporter
https://en.wikipedia.org/wiki/Sodium-chloride_symporter
ネフロン遠位尿細管の細胞内へ尿細管内液からナトリウムと塩素の再吸収の機能の役割を果たす腎臓でのcotransporterで、SLC12 cotransporter family of electroneutral cation-coupled chloride cotransporterである。NCCの機能が失われると、塩分の消耗と低血圧、低カリウム代謝性アルカローシス、低マグネシウム血症、低カルシウム尿を特徴とする自律神経性劣性疾患であるジテルマン症候群が引き起こされる。
Thiazide-Sensitive NCC (Sodium-Chloride Cotransporter) in Human Metabolic Syndrome
Sodium Sensitivity and Potassium-Induced Natriuresis
Richard A. Preston , et al.
Hypertension, 2021
https://www.ahajournals.org/doi/abs/10.1161/HYPERTENSIONAHA.120.15933
https://doi.org/10.1161/HYPERTENSIONAHA.120.15933
thiazide-sensitive sodium-chloride cotransporter (NCC;SLC12A3) はナトリウムと血圧の調節に重要な役割を果たしている。メタボリックシンドロームはNCCのアップレギュレーションを誘導し、実験動物モデルにおいてナトリウム感受性の高血圧を引き起こしている。
メタボリックシンドロームを有する高血圧のヒトを対象にナトリウム感受性に於けるNCCの役割を検証、逆に言えば、経口カリウムによるNCCのdown regulationによるカリウム誘導利尿( potassium-induced natriuresis)を示すこととなる
カリウム誘発性自然尿の時間経過とその大きさを,基準となるヒドロクロロチアジド(HCTZ)を投与した場合の自然尿と比較して検討。メタボリックシンドロームの肥満高血圧者19名を13日間の入院期間中に調査。5日目(低ナトリウム)から10日目(高ナトリウム)までの24時間平均収縮期血圧の自動モニターによる変化からナトリウム感受性を測定。標準的な50mg HCTZ感受性試験(11日目)によりNCC活性を測定。35mmol KCl(13日目)のカリウム誘発性自然尿を決定。
(1)NCC活性がナトリウム感受性者とナトリウム耐性者で大きく、ナトリウム感受性と相関しているかどうか
(2)35 mmol KCl後のカリウム誘発性ナトリウム利尿の時間経過と大きさを50 mg HCTZと直接比較して決定
NCC activityはナトリウム-感受性 vs ナトリウム-抵抗性ヒトでは差は無く、ナトリウム感受性とは相関せず
35mMol KCLで、HCTZ 50mgの約半分の迅速な natriuresisをkaliuresisと共に示す
検証にてヒト高血圧におけるNCC activityと35mmol KCLによるHCTZ 50mgに相当する特徴的カリウム誘導natriuresisに関するkey hypothesisを検証した
高ナトリウム食のメタボリックシンドロームを有する肥満高血圧成人では 35mmol KCLは50 mg HCTZの約半分のnetのnatriuretic effect:ナトリウム利尿作用を示した
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カリウム摂取誘導ナトリウム利尿にNCCが関わるというお話
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