2021年1月5日火曜日

レビュー:軸性脊椎関節炎

“強直性脊椎炎から軸性脊椎関節炎へ”名称が変わったことすら知らなかった

https://www.jstage.jst.go.jp/article/cra/26/3/26_154/_pdf/-char/en

" 強直性脊椎炎の診断は、仙腸関節(SIJ)のX線写真上での高度な変化を必要"という時代から変化し、理学所見としてSchober テスト,胸郭拡張テスト以外に付着部の圧痛を診ることが大切とのこと

MRIによる仙腸関節炎評価はshortτinver-sionrecovery(STIR)によって確認する.仙腸関節は冠状断で評価され,左右両側ともSTIRが陽性である場合axialSpAと診断される.片側だけSTIRが陽性の場合は連続した2スライスで,STIRが陽性であれば,axialSpAと診断する

とのこと


Axial spondyloarthritis: new advances in diagnosis and management

BMJ 2021; 372 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.m4447 (Published 04 January 2021) Cite this as: BMJ 2021;372:m4447 


軸性脊椎関節炎(axSpA)は、著しい疼痛と障害を伴う軸性骨格の炎症性疾患である。以前は、強直性脊椎炎の診断には、仙腸関節の単純X線写真上の高度な変化が必要であった。しかし、2009年に発表された分類基準では、45歳以下で、3ヵ月以上の腰痛を有し、X線写真上では仙腸関節炎は認められないが、磁気共鳴画像検査またはHLAB27陽性と特異的な臨床的特徴に基づいてaxSpAと分類された患者のサブセットが同定された。このサブグループは、 non-radiographic (nr)-axSpAとラベル付けされた。これらの患者は、より古いニューヨーク基準で同定された患者と比較して、女性の割合が高く、構造的損傷が少なかった。しかし、これらの患者の臨床症状および生物学的製剤への反応は、放射線学的axSpAに類似していた。インターロイキン(IL)IL-23/IL-17経路の発見により、axSpAの病態生理に関与する重要な分子が明らかになった。この発見により、IL-17Aを標的とした抗体の生成が促進され、その抗体は非常に効果的であり、axSpAにおいて抗TNF剤で観察されたものと同様の治療反応を示した。IL-23を阻害する薬剤がaxSpAに効果的でないことが判明したのは意外なことであり、この治療効果の欠如の根底にある潜在的なメカニズムについて議論する。IL-17AおよびFアイソフォームの二重阻害を有する新規薬剤およびJak-STAT経路を標的とするいくつかの経口低分子薬剤もまた、axSpAにおいて有効性を示している。


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