2021年2月12日金曜日

ベイズファクターからみたCOPD(急性)増悪回数:COPD回数評価は短期間ではばらつきありすぎ


「再現性」を評価する、“ベイズファクター”

https://psycnet.apa.org/doiLanding?doi=10.1037%2Fmet0000201


Rパッケージを利用しているので、まともな知識があれば比較的手を出しやすいのかもしれない


“COPDの急性増悪”という言葉を使うと罵倒される向きがあるそうだが、この論文は“AECOPD”をしっかり使っている

"frequent exacerbator phenotype”は、AECOPDイベント回数変動もかなりばらつく

要するに、2年以内のAECOPD回数はその後の予後判定の目安にするにはばらつきがありすぎるという事だと思う。ましてや、「1年以内の増悪回数」で評価というのはかなり問題という話だと思う

 



Should the number of acute exacerbations in the previous year be used to guide treatments in COPD?

Mohsen Sadatsafavi, et al.

European Respiratory Journal 2021 57: 2002122

DOI: 10.1183/13993003.02122-2020



背景 現代の慢性閉塞性肺疾患(COPD)の管理において、COPDの急性増悪(AECOPD)の12ヶ月間の病歴に基づく頻回増悪者の表現型は、治療上の推奨事項の主要な決定要因となっている。しかし、この表現型の経時的な安定性についてはかなりの議論がある。

方法 時間経過解析の基本原理を用いて、頻発する増悪表現型の変動には2つの主要な原因があることを示した:基礎となるAECOPD率の変動と、個々のAECOPDの発生におけるランダム性である。
これらの変動源を分離したベイズモデルを用いて、Evaluation of COPD Longitudinally to Identify Predictive Surrogate Endpoints(ECLIPSE)研究とSubPopulations and InteRmediate OutcoMes In COPD Study(SPIROMICS)という2つの大規模コホートからのデータを再解析した。次に、これらの結果に基づいて、頻回増悪者表現型の安定性を評価した。

結果 両コホートにおいて、AECOPDのパターンは、経時的に安定した個人特異的なAECOPD率の存在を強く支持した(ベイズファクター 0.001未満)。
これにもかかわらず、観察されたAECOPD率は、個々の患者で、年々著しく変化することがある。
  • 年間 0.8 - 3.1イベント発生率程度のfrequent exacerbator分類になる患者では、1回の機会に対し次の2年の間に30%を超える変化がある
  • さらに、年間 1.2 - 2.2イベント回数の患者では 45%を超えて変化する

COPD(AECOPD)の急性増悪率が安定している場合に、2年間連続して異なる増悪者表現型に分類される確率。Evaluation of COPD Longitudinally to Identify Predictive Surrogate Endpoints(ECLIPSE)試験およびSubPopulations and InteRmediate OutcoMes In COPD Study(SPIROMICS)コホートの分析によると、頻発性のある増悪者は、2以上の中等度/重度のAECOPDが観察されていると定義  
For the curves that pertain to the Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease (GOLD) definition (≥2 moderate AECOPDs or ≥1 severe AECOPD) or to the American Thoracic Society (ATS) definition (≥1 moderate/severe AECOPD), please refer to the supplementary material. COPD: chronic obstructive pulmonary disease.


結論 基礎となるAECOPD率は安定した形質であるが、観察されたAECOPDパターンに基づく頻発する増悪者の表現型は不安定であり、治療の決定に役立つかどうかは疑問視されるべきである。AECOPDの履歴をより長い期間にわたって評価するか、多変量予測モデルを使用することで、より安定した表現型が得られるかどうかは評価する必要がある。

www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

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