カナダのコホート先行研究
Identification and definition of asthma–COPD overlap: The CanCOLD study
Miriam Barrecheguren, et al.
Respiratory Vol.25, 8, Aug ,2020 pages 836-849
First published: 16 February 2020 https://doi.org/10.1111/resp.13780
ここで暫定的にACO定義
(i) reversibility pre-post bronchodilator (>12% and >200 mL of increment in the post-bronchodilator FEV1)
(ii) large reversibility pre-post bronchodilator (>15% and >400 mL of increment in the FEV1)
(iii) atopy (as reported in a self-reported questionnaire when asked about the presence of respiratory allergies or hay fever)
(iv) physician diagnosis of asthma (as reported in a self-reported questionnaire)
(v) reversibility pre-post bronchodilator and atopy
(vi) atopy and a physician diagnosis of asthma;
(vii) reversibility pre-post bronchodilator, atopy and physician diagnosis of asthma.
その頻度
「ACO患者は、既述のようにMRCスコアが高く、CATスコアも高かったため、より多くの症状を呈し、ACO患者では肺機能が良好であるにもかかわらず、CATが高い、同様に、SGRQが高いことも確認された。症状に加えて、ACOの患者はCOPDだけの患者に比べて増悪が多く、増悪頻度も高くなっている」
ACOではICSが多く処方されているが、ICSを含まない治療法を受けている患者も少なくない(定義6では41%、定義1では68%)。さらに、ACOの9.7%から35%はICSのみで治療されていましたが、これはCOPDでは推奨されない治療パターンです。
で、血中好酸球数とFEV1減少の関連性
High eosinophil counts predict decline in FEV1: results from the CanCOLD study
Wan C. Tan, et al. on behalf of the CanCOLD Collaborative Research Group
European Respiratory Journal 2021 57: 2000838; DOI: 10.1183/13993003.00838-2020
https://erj.ersjournals.com/content/57/5/2000838?rss=1
【はじめに】 本研究の目的は、一般集団から参加した40歳以上の人を対象に、血中好酸球数と肺機能の低下との関連を調べることである。
【方法】 本研究では、前向きな人口ベースのCanadian Cohort of Obstructive Lung Disease(CanCOLD)研究の参加者1120人(平均年齢65歳)の解凍した血液から好酸球数を評価した。参加者は、面接官が実施した呼吸器系の質問に答え、18か月間隔で伸展剤投与前後のスパイロメトリクス検査を行い、ベースラインではコンピュータ断層撮影を行った。好酸球レベルと1秒当たりの強制呼気量(FEV1)の低下との関係を示す統計解析は、人口統計、喫煙、ベースラインのFEV1、喘息の経験、過去12カ月間の増悪歴を調整したランダム混合効果回帰モデルを用いて行った。CT測定値は、ANOVAを用いて好酸球サブグループ間で比較した。
【結果】 末梢の好酸球数が300個以上の参加者(n=273)は、好酸球数が150個未満の参加者(n=430;p=0.003)(基準群)および150個~300個未満の参加者(n=417;p=0.003)に比べて、FEV1の低下が大きかった。FEV1の絶対的変化量は、好酸球数が150細胞-μL-1未満の参加者では-32.99mL-year-1、150-<300細胞-μL-1の参加者では-38.78mL-year-1、300細胞-μL-1以上の参加者では-67.30mL-year-1であった。COPDでは、好酸球数が多いほど、小気道と大気道の両方の異常を反映する定量的なCT測定値と関連していた。
【結論 】血液中の好酸球数が300個以上-µL-1であることは、高齢者の肺機能低下を加速させる独立した危険因子であり、検出されていない構造的気道異常に関連している。
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