2022年3月8日火曜日

FDA承認:非小細胞肺癌へのNeoadjuvant免疫療法(ニボルマブ+プラチナ製剤) PD-L1 status不問

新しい局面を迎えたようだ・・・


"オプジーボ360mgと組織型に基づくプラチナ製剤を含む化学療法2剤との併用療法を3週間間隔で3回投与する群、またはプラチナ製剤を含む化学療法2剤を3週間間隔で3回投与する群のいずれかに無作為に割り付け":CheckMate-816トライアル結果に基づく承認


First Neoadjuvant Immunotherapy OK'd in Lung Cancer

— FDA approves nivolumab plus chemotherapy in resectable, non-small cell lung cancer

by Mike Bassett, Staff Writer, MedPage Today March 7, 2022

https://www.medpagetoday.com/hematologyoncology/lungcancer/97534

FDAは、切除可能な非小細胞肺癌(NSCLC)を有する成人に対するネオアジュバント治療として化学療法と組み合わせたニボルマブ(オプジーボ)を承認したと、ブリストルマイヤーズスクイブが発表した。

同社によると、承認はNSCLCの手術前の免疫療法ベースの治療の最初のマークであり、CheckMate-816試験の結果に基づいて患者のPD-L1ステータスに関係なく使用が認められた。

CheckMate-816では、切除可能なNSCLC(腫瘍≥4cmまたはノード陽性)を有する358人の患者を無作為化し、手術前に単独で白金ダブレット化学療法またはプラチナダブレット化学療法と組み合わせたニボルマブのいずれかを受けた。

研究者は、免疫療法ベースの組み合わせは、化学療法単独と比較して、進行、再発、または死亡のリスク(HR 0.63、95%CI 0.45-0.87、P=0.0052)で統計的に有意な改善をもたらしたことを発見しました。

ニボルマブ群は、化学療法単独で治療された患者に対して20.8ヶ月(95%CI 14.0〜26.7)と比較して31.6ヶ月(95%CI 30.2-到達していない)の中央値EFSを有していた。さらに、ニボルマブ群では、化学療法単独で2.2%であったのに対し、24%の病理的完全応答率が認められた(P<0.0001)。

全生存に関する事前に指定された中間分析により、HRは0.57(95%CI 0.38-0.87)となり、ブリストル・マイヤーズスクイブは「統計的有意性のために境界を越えなかった」



オプジーボと化学療法の併用療法による術前補助療法が、第Ⅲ相CheckMate -816試験において切除可能な非小細胞肺がん患者に対して病理学的完全奏効を有意に改善 - ブリストル マイヤーズ スクイブ (bms.com)

ブリストル マイヤーズ スクイブ(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は、本日、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)と化学療法を3サイクル投与する併用療法が、化学療法と比較して、切除可能なステージⅠbからⅢaの非小細胞肺がん(NSCLC)患者の術前補助療法として、主要評価項目である病理学的完全奏効(pCR)を有意に改善したCheckMate -816試験の結果を発表しました。本試験において、pCR率は術前にオプジーボと化学療法を受けた併用療法群で24%、化学療法群で2.2%でした[オッズ比(OR)13.94、99%信頼区間(CI):3.49 - 55.75;p<0.0001]。pCRは、盲検下独立病理判定の評価による切除組織にがん細胞を認めない状態と定義されました。オプジーボと化学療法の併用療法の忍容性は良好であり、PD-L1発現レベル、組織型または病期にかかわらず、併用療法は一貫したpCRの改善を示しました。

CheckMate -816試験は、切除可能なNSCLC患者の術前補助療法として、免疫療法薬を含む併用療法が病理学的奏効の有意な改善を示した初めての無作為化第Ⅲ相試験です。これらのデータは、2021年米国がん学会(AACR)年次総会の臨床試験プレナリーセッションにて、2021年4月10日(土)午後12時30分~12時45分(東部夏時間)、口頭発表により初めて公表されます(抄録番号:#5218)。

キュリー研究所、腫瘍内科教授兼部門長のNicolas Girard(M.D.)は、次のように述べています。「がんの早期ステージにおける治療の最終的な目標は再発を防ぐことで、私たちはこれらの患者さんの完治を目指して取り組んでいます。残念なことに、切除可能な非小細胞肺がん患者さんの半数以上が術後に再発を経験し、大勢の方が亡くなっています。CheckMate -816試験の病理学的完全奏効のデータは、切除可能な非小細胞肺がんの術前補助療法として、ニボルマブと化学療法を併用する潜在的ベネフィットの初期の兆候を示しています。これらの有望な結果が、ひいては患者さんの無イベント生存期間や全生存期間の延長に結び付くことを期待しています。」

オプジーボと化学療法の併用療法は、Major Pathological Response(MPR)を含む主な副次評価項目においても改善を示しました。オプジーボと化学療法の併用療法群では、化学療法群と比較して、4倍の患者がMPRを達成しました(併用療法群36.9% vs 化学療法群8.9%:OR 5.70、95% CI:3.16 - 10.26)。MPRは、術前補助療法後に残存した腫瘍細胞が10%以下であることを意味します。

オプジーボと化学療法を3サイクル投与した併用療法の安全性プロファイルは忍容性があり、新たな安全性シグナルは認められませんでした。グレード3~4の治療に関連する有害事象が、オプジーボと化学療法の併用療法群の34%、化学療法群の37%で報告されました。有害事象による手術のキャンセルはまれであり、影響を受けた患者数は、各群でそれぞれ2例のみでした。

さらに、本試験では、オプジーボと化学療法の併用療法による術前補助療法を受けた群で、より多くの患者が手術を受けており(併用療法群83% vs 化学療法群75%)、オプジーボの追加が手術の実施可能性に影響しないことが示されました。また、オプジーボと化学療法の併用療法群では、化学療法群と比較して、より多くの患者で腫瘍が完全に切除(R0)されました(併用療法群83% vs 化学療法群78%)。手術に関連する有害事象の発現率は、両群で同等でした。

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