2022年3月3日木曜日

日本でも承認間近:重症喘息治療薬 抗TSLP標的:Tezipire(Tezepelumab-ekko)

好酸球レベルが高い患者さんや特定のアレルギー体質、バイオマーカーの状態など、特定のタイプの重症喘息に限定されない初めての治療薬がFDAの承認された。また、気道の炎症に関与する分子であるthymic stromal lymphopoietinを標的とした初めての喘息治療薬である。 Tezpireとして販売されているTezepelumab-ekkoは、12歳以上の重症喘息患者に対する追加維持療法として4週間ごとに皮下注射される生物学的製剤。アストラゼネカ社とアムジェン社によって開発され、安全性や有効性、重篤な症状の予防や患者さんのアドヒアランスの向上において、利用可能な選択肢に比べて著しい改善を示すという意味で、優先審査によりFDAから承認されている。同社の発表によると、欧州連合、日本、その他数カ国で規制当局による審査が行われている。

Therapy Approved for All Types of Severe Asthma | Adolescent Medicine | JAMA | JAMA Network


FDA approves maintenance treatment for severe asthma

https://www.fda.gov/drugs/news-events-human-drugs/fda-approves-maintenance-treatment-severe-asthma


テズスパイアは、気道炎症に関与する分子である thymic stromal lymphopoietinを標的とした初めての喘息治療薬です。また、Tezpireは、特定のタイプの重症喘息に限定されない初めての重症喘息治療薬です。


1) Study to Evaluate the Efficacy and Safety of MEDI9929 (AMG 157) in Adult Subjects With Inadequately Controlled, Severe Asthma - Full Text View - ClinicalTrials.gov   (AMG 157/MEDI9929https://www.nejm.org/doi/10.1056/NEJMoa1704064

2) Study to Evaluate Tezepelumab in Adults & Adolescents With Severe Uncontrolled Asthma - Full Text View - ClinicalTrials.gov Study to Evaluate Tezepelumab in Adults & Adolescents With Severe Uncontrolled Asthma (NAVIGATOR)

 Tezspire 210mgまたはプラセボが4週間に1回、52週間皮下投与されました。


Tezspireを投与された被験者では、プラセボと比較して、喘息発作の年率が有意に減少しました。また、Tezspire投与群では、プラセボ投与群に比べ、救急外来受診や入院を必要とする喘息発作が少なかったと報告されています。Tezspireの効果は、特定の重症喘息タイプに限定されるものではありませんでした。第3相試験において、有害事象は2群間で有意な差はありませんでした。tezepelumab-ekkoに関連する有害事象は、鼻咽頭炎および上気道感染症でした。

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