2022年4月2日土曜日

JAMA:Covid-19ワクチンの効果:下水ウィルス量と発症者・入院数の解離により再確認

あらためて確認できる、ワクチンの有効性


下水でのウィルスサーベイランスは、検査の可用性と適応症に依存する陽性検査の数や、SARS-CoV-2が拡散してから数週間後に発生し、軽症または無症状の症例を含まないCOVID-19関連の入院といった従来のサーベイランス指標の限界を克服しようとするもので、イタリア・ミラノにおける都市排水中のSARS-CoV-2負荷と,感染症流行および重症度に関するサーベイランス指標との関連を評価


ミラノでは,ワクチン接種率が高く,従来の監視指標ではSARS-CoV-2の流行が限定的であったときに,高い排水量のSARS-CoV-2が検出された.この結果は、ワクチン接種者を含め、この期間、集団に大きな循環ウイルスが存在したことを示唆している。ワクチン接種者の間でのSARS-CoV-2の循環は、宿主の免疫反応に対する抵抗性を求める適度な進化的圧力を生み出し、感染に大きな利点を持つ変種をより競争的にしているのかもしれない。オミクロン変異体の現在の広がりは、この説を支持している。


Association Between SARS-CoV-2 Viral Load in Wastewater and Reported Cases, Hospitalizations, and Vaccinations in Milan, March 2020 to November 2021

Giovanni Nattino, et al.

JAMA. Published online April 1, 2022. doi:10.1001/jama.2022.4908

https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2790911


2020年3月から2021年11月まで週1回程度、下水サンプルを採取した。ヌクレオキャプシド遺伝子を増幅して排水中のSARS-CoV-2 RNAを測定し、毎日の排水流量と人口を補正してウイルス量を算出した(別冊のeMethods)。ミラノに関する集約的な疫学データはロンバルディア州から提供され,毎日のSARS-CoV-2陽性患者数,COVID-19入院数,年齢層および性別ごとのワクチン接種サイクル(2回接種ワクチンは2回,Ad26.COV2.S[Janssen/Johnson & Johnson]は1回)完了者数が含まれていた.イタリアの法律によれば、解析データは匿名であるため、インフォームドコンセントや倫理委員会の承認は必要なかった。

排水中のSARS-CoV-2負荷は、感染流行のサーベイランス指標とグラフで比較された。SARS-CoV-2負荷量の傾向を評価するため,局所多項式回帰を行い,95%信頼区間を算出した.ミラノでの陽性例およびCOVID-19による入院例は,各陽性者または入院者について15日間のウイルス排泄を仮定して,感染および重症感染症の有病率を推定するために使用した(別添のeMethods).ワクチン接種者の1日当たりの割合を計算し,ワクチン接種キャンペーン開始前に入院したCOVID-19患者の集団に対して,年齢と性別で標準化した.このような標準化は,SARS-CoV-2感染後に入院するリスクの高い人のカバー率を測定するために行った.解析はR version 4.0.2で行った。

結果

図1は、調査期間中の陽性例と入院例を示したものである。



図2は、排水中のSARS-CoV-2負荷量である。2021年1月にワクチン接種キャンペーンが開始され、接種率は徐々に上昇し、2021年11月には75%(入院リスクが高い人は85%以上)に到達した。

下水(ウィルス量)負荷と入院患者の曲線は、ワクチン接種率が上昇するまでは類似している。下水ウィルス量と陽性例の曲線も、検査が不足した第一波の時期を除いて、ほぼ同じである。陽性例と入院例の曲線は、ワクチン接種率が上昇するにつれて廃水負荷の曲線と乖離し、症例と入院例は減少し、廃水ウイルス負荷は上昇した。2021年11月30日、陽性例(n = 4672)と入院例(n = 252)の数が限られているにもかかわらず、排水量は7.25 × 109copies/d/1000 people(95% CI, 2.43-24.80 × 109)で、ワクチンキャンペーン開始前の第2波(2020年11月10日; 12.30 × 109copies/d/1000 people, 95% CI, 4.71-22.31 × 109)で見られた値と同等であることがわかった。


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疑似科学としか思えない反ワクチン論者への対応はやっかいだが、それらが市民権をもたないよう冷静な判断のできる人を増やす努力は必要 ということで上記論文が役立つことを期待する

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