COVID-19 デルタ株が猛威を振るい、入院リソースを失ったことがあったはず
あのときどうすれば良かったのか?
入院選別には従来から存在したCAP入院クライテリアが少なくとも有効であったらしい。
医師会も寿司屋に食い暇があったら、妄言に等しいことを繰り返すのではなく、・・・今後のパンデミック対策の為にも、危機管理のためにも、いまこそ、反省点をまとめる必要があるだろう。
Early recognition of low-risk SARS-CoV-2 pneumonia: A model validated with initial data and IDSA/ATS minor criteria
Rosario Menéndez, et al.
CHEST , Published:May 21, 2022DOI:https://doi.org/10.1016/j.chest.2022.05.013
https://journal.chestnet.org/action/showPdf?pii=S0012-3692%2822%2901007-8
【背景】
COVID-19パンデミック時に集中治療室(ICU)と従来型病棟のベッド数が不足し、医療資源の崩壊を招いた。
【リサーチクエスチョン】
入院データと米国感染症学会(IDSA)および米国胸部疾患学会(ATS)によるマイナー基準は、低リスクのSARS-CoV-2肺炎患者の特定に役立つのか?
【研究デザインおよび方法】
この多施設コホート研究では、派生コホートに1274人、2つの検証コホートに830人(第1波)および754人(第2波)の患者が含まれている。派生コホートに対して多項回帰分析を行い、以下の患者を比較した:病棟入院患者(低リスクと評価)、ICUに直接入院した患者、一般病棟入院後にICUに移送された患者、および死亡した患者。回帰分析により、低リスク肺炎の独立因子を同定した。その後、モデルの妥当性を確認した。
【結果】
派生コホートでは、直接入院した患者、ICUに移送された患者、および死亡した患者の間に類似性が見られた。したがって、これらの患者を1つのグループに統合することができた。低リスク(死亡せず、かつ/またはICU入室を必要としない)の予測因子として、5つの独立した関連因子を同定した(オッズ比、95%信頼区間付き)。SpO2/FiO2 > 450(0.233; CI 0.149-0.364); < 3 IDSA/ATS minor criteria(0.231; 0.146-0.365); リンパ球数 > 723 cells/mL(0.539; 0.360-0.806); 尿素 < 40 mg/dL(0.651; 0.426-0.996); C-reactive protein < 60 mg/L(0.454; 0.285-0.724 )....曲線下の面積は,派生コホートでは0.802(0.769-0.835),検証コホート(第1波,第2波)ではそれぞれ0.779(0.742-0.816),0.801(0.757-0.845)であった。
【解釈】
初期の生化学的所見と<3 IDSA/ATS minor criteriaの適用により、低リスクのSARS-CoV-2肺炎(入院患者の約80%)の早期同定が可能となる。このシナリオは、COVID-19患者に対する医療資源配分を容易にし、合理化することができる。
IDSA/ATS consensus guidelines on the management of community-acquired pneumonia.
Clin Infect Dis 2007;44(Suppl 2):S27--72.
Mandell LA, Wunderink RG, Anzueto A, et al.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7107997/pdf/44-Supplement_2-S27.pdf
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