特発性肺線維症の現行最優秀治療モニタリングはp16発現組織ということで良いのかな?
で、画像診断はやくだたないと・・・現実の臨床と一部合致しているのかもしれない
Digital quantification of p16-positive foci in fibrotic interstitial lung disease is associated with a phenotype of idiopathic pulmonary fibrosis with reduced survival
Jonathan Keow, et al.
Respiratory Research volume 23, Article number: 147 (2022) Cite this article
背景
特発性肺線維症(IPF)は、p16やp21などのサイクリン依存性キナーゼ阻害因子の発現増加と、それに続く細胞周期停止、細胞老化、線維化促進遺伝子発現の誘導と関連している。p16の発現とIPFまたは他の線維性間質性肺疾患(ILDs)の診断、X線像パターン、老化病巣特異的遺伝子発現、抗線維化療法反応、lung transplant (LTx)-free survivalとの関連を探った。
研究方法
外科的肺生検により線維化性ILD86例を同定した。p16の免疫組織化学的検査は、線維化が最も進行している切片に対して行った。p16陽性巣(p16陽性上皮を覆うp16陽性線維芽細胞のゆるい集まり)は、デジタルスライドで同定し定量化した。症例はp16-low(100mm2あたり2.1個以下)またはp16-high(100mm2あたり2.1個以上)としてスコア化された。選択された症例について、老化巣、線維化領域、正常領域を含む24の領域が、デジタル空間プロファイリング(DSP)を用いたin situ RNA発現解析により特徴づけられた。
結果
p16陽性病巣の存在はIPFの診断に特異的であり、50%の症例があらゆるレベルのp16を発現し、26%がp16-highであった。X線像のパターンとp16発現の間に関連はなかった。しかし、p16陽性病巣内ではcyclin-dependent kinase inhibitor、コラーゲン、マトリックスリモデリング遺伝子の発現が増加し、p16高発現例ではlung transplant (LTx)-free survivalが短いことがわかった。一方、抗線維化療法は有意にprotectiveであった。DSPは、線維芽細胞病巣が、正常な外見や線維化領域とも明らかに異なる転写の特徴を示すことを示した。
結論
p16陽性線維芽細胞病巣の標準化された定量化の臨床応用の可能性を証明した。この方法は、老化関連およびマトリックスリモデリング遺伝子発現の病巣特異的アップレギュレーションと関連するIPF表現型を同定する。これらの患者は lung transplant (LTx)-free survivalが短くなる一方で、抗線維化療法に対する良好な反応が観察された。
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