2013年8月21日水曜日

内側変形性膝関節症:メタ・アナリシスにて足底板使用支持するエビデンス無し

Lateral wedge shoe insoleとは、足底板

宣伝サイト e.g. http://www.drlannysinsoles.com



日本では、論文要約として有用という話もあるようだ;http://www.eisai.jp/medical/clinician/vol58/no603/pdf/sp13_603.pdf

上記日本での要約結論ではメタアナリシス手法使われておらず、その存在意味さえ疑問


で、メタアナリシス手法によると、研究方法の問題点が浮かび上がり、20項目WOMAC疼痛スケール 2.12点減少が示されるが、プラシーボに比べ明確な違いは証明できていない。
対照無しの通常の靴との比較というバイアスの存在が分析で指摘され、ブライド化されたneutralあるいはflatな足底板との比較では、その差が示されてない。


Lateral Wedge Insoles as a Conservative Treatment for Pain in Patients With Medial Knee Osteoarthritis
A Meta-analysis
Matthew J. Parkes, et. al.
JAMA. 2013;310(7):722-730. doi:10.1001/jama.2013.243229.


結論は、全研究メタ・アナリシス的プーリングにて、lateral wedgeと内側変形性膝関節症疼痛軽減に関し、統計学的に有意な関連性をみとめるが、比較要素として、neural insole使用研究が少なく、有意で、臨床的意義ある相関とは思えない。

故に、現状では、このlateral wedge shoe insole使用は支持できない。

アルツハイマー:銅は低濃度でも脳内アミロイドβ蓄積性に働く

銅などミネラルは、神経伝導、ホルモン分泌、骨や結合組織増殖に重要な役割をはたすが、ダークサイドな部分が存在することが明確になった。テレビやラジオ・新聞・週刊誌チラシなどでは、食品関連広告でミネラルたっぷりということを、プラスの効果のみ強調する。

だが、銅に関しては、たとえ許容範囲とされるレベルでも、脳内にて毒性作用を生じ脳内のバリアを障害する。βアミロイド産生増かの燃料となり、脳内の正常化しようとするメカニズムを障害する働きをもつ。銅はひろく食物、例えばレッドミート、貝類、ナッツ、果物野菜に含まれ、ビタミンサプリメントに使用される。

一方、創薬として、銅分子結合のp2治験が行われている状況にある。サプリメント内銅濃度、水フィルターによる銅除去などが有効かの検討も・・・

銅の悪影響開始あるいは働く、血液脳関門形成に関するキーポイント研究はスタートしたばかり


Low levels of copper disrupt brain amyloid-β homeostasis by altering its production and clearance
Itender Singha, et. al.
Published online before print August 19, 2013, doi: 10.1073/pnas.1302212110 PNAS August 19, 2013


銅の低レベル投与状態で正常動物脳内アミロイドβ蓄積するが、銅はクリアランス・その産生に関係することでアミロイドβ蓄積と関連。アミロイドβ前駆蛋白(APP)過剰発現トランスジェニックマウスで銅ホメオスタシス変化するので、正常マウスでの銅-誘導性アミロイドβ蓄積のメカニズム、アルツハイマーマウスモデルでの銅の役割を明確にする目的。

加齢マウスで、脳毛細血管内銅蓄積は、LDL受容体関連蛋白(LRP1)、アミロイドβ transporterの減少、脳内アミロイドβ増加と関連

ヒト脳毛細血管では、正常標識レベルにおいて、nitrotyrosination誘導によるLRP1特異的なdown-regulationの原因となり、銅/細胞内プリオン蛋白/LRP1の一部相互作用によるproteosomal-dependent degradationを引き起こす。

APPsw/0マウスでは、対照マウスに比べ、銅は、脳内のLRP1のdown-regulationするだけでなく、脳毛細血管内銅蓄積により、脳実質内のアミロイドβ産生と神経炎症増加する。

以上のように、脳内アミロイドβホメオスタシスの銅の影響として毛細血管内あるいは脳実質内蓄積することが確認された。

2013年8月20日火曜日

高高度パイロット脳障害



白質病変:white matter hyperintensities (WMH) 
大脳白質病変は主に虚血性変化であり、特に高度な脳室周囲高信号域(PVH)を 有する例は脳卒中および認知機能障害発症の高リスク群であり、治療可能な危 険因子、特に高血圧症の積極的治療を考慮する 
参照:http://www.jsts.gr.jp/guideline/220_222.pdf
ロッキード U-2(Lockheed U-2)はロッキード社がF-104をベースに開発したスパイ用の高高度偵察機。


White matter hyperintensities on MRI in high-altitude U-2 pilots
Stephen McGuire, et. al.
Neurology August 20, 2013 vol. 81 no. 8 729-735


102名のU-2パイロットと、91名の(年齢、健康、教育レベル)マッチ化対照

U-2パイロットはWMHの容積(394%; p = 0.004) 、数(295%; p < 0.001) とも有意に増加する。

区域分布解析では、対照分布に比べ、U-2パイロットの分布は、WMHは、より不均一。



仮説として、繰り返す高高度による気圧低下が微小血栓の影響を与え、結果、パイロットの脳内に白質病変の数、容積、分布に異常をもたらす

医師生涯学習:利益相反とバイアス

日本医師会の生涯学習企画のうち、都道府県医師会および市区町村医師会の生涯学習なんて製薬会社が段取りつけて、名前を貸してるだけって企画だらけ。
私の周りで見聞きする生涯学習教育の、ほぼすべてが商用関係者からのサポートだろう。
地方の医師会の生涯学習担当だったとき、若干ながら、地元医師会からのみの企画を行ったことがあった。後援者の交通費・交通行程・宿泊施設、企画案の理事会への諮問、広報、駐車場確保を含めた会場運営などへの気配り・目配りが大変で、やるからには相当の努力が必要なのは事実。

製薬企業・医療機器メーカー向け
http://www.med.or.jp/cme/about/jissi/seiyaku.html

これらの企業向け基準は果たして利益相反、バイアスに関して有効なのか?
議論すべきことだろう。


生涯学習企画が、専門医制度の更新制度に関わるのなら、ますます、利益相反開示、バイアスへの評価が必要となるだろう




 What Is the Enemy in CME, Conflicts of Interest or Bias?
JAMA. 2013;():-. doi:10.1001/jama.2013.221227. 

米国でも、2011年において、正式許可・医師生涯学習(CME)の75%は、商用関係者からのサポートを受けている。商用サポートを受けることは、利益相反とバイアスの問題が生じる。利益相反は打ち消し不能な影響やバイアスをもたらす許容不能のリスクをもたらす状況である。

利益相反の公開と管理、特に企業(製薬会社など)とCMEスポンサー・医師との経済的関連性を看過するCMEは、CMEプレゼンテーションのバイアスを軽視している状況にある。

CMEのバイアスは利益相反より問題があり、バイアスの非認容レベルも存在する。CMEプログラムはバイアスを同定し、減少することに関心を持ち、さらに、利益相反ポリシーを組み込む努力が行うべきである。


利益相反とバイアスの区別は、CMEだけではなく、医学研究、臨床的ケア、臨床ガイドライン開発、政府政策意思決定など患者ケアに影響を与えるものである。


利益相反とバイアスの区別と不可逆的影響
利益相反は、不可逆的影響の関連概念とバイアスと区別する必要がある。CMEコースやプレゼンテーションが経済的あるいは個人的考えで不適切に影響を受けるときに、不可逆的影響が生じる。例えば、製薬会社は後援者を提案し、選択するとき、彼らの製品に有利にするよう働く。スピーカーがバイアスを含むプレゼンテーションをせずとも、薬剤選択への不可逆的影響が、医学教育の独立性や教育プロセスへの社会的信用性を蝕むこととなる。バイアスは、科学的信頼性に基づかない、そして、強力なエビデンス比重に下支えされてない情報、結論づけ、推奨作成で生じる。しかし、多くの利益相反はバイアスを生じない。バイアスは企業との経済的関連性より他の要素で生じうるもので、例えば、治療アプローチ、トピックの助言乏しいところ、手法の限定されるところ、判断困難部分への知的協力を含めた要素からも生じる。利益相反は、感度・特異度の不完全なバイアスに満ちた検査に類似する。


生涯学習における利益相反への現行アプローチ
利益相反の開示は本質的第一段階で、開示無しにはスピーカーが非容認的不可逆的影響やバイアスをもたらすかアクセスすることさえできない。しかしながら、利益相反の火事時は副産物として、スピーカーはバイアスを有する臨床的助言を開示後に増やすこととなり、リスナーは防御されていることを知り、助言の価値を低めることもある。さらに、良質デザイン研究、製薬メーカーのスポンサーの利益相反情報開示によりその真の価値を過小評価するともある。医師たちは研究中のバイアスに比べて経済的利益相反を不当に重くとらえぎみである、そういう副作用ももたらす

生涯学習におけるバイアスへの現行アプローチ
バイアスは生涯学習コース責任者・スタッフをスライドをプレビューすることで確認し、次に、プレゼンテーション施行後の学習者のアンケートで確認。
学習者は商用的影響やバイアスに対して報告することは少ない。しかし、彼らの認識はバイアスを過小評価する方向にある。

1.  学習者はプレゼンテーションがバイアス化されているかは一般的に十分な知識を持たない
2. 学習者は詳細な、思慮深いコメントしようとするインセンティブ少ない
3. 生涯学習のバイアス検知アンケートは、バイアスに関する一般的質問一つだけのことが多く、大雑把で、直感的な判断のみ求め、運用上のキータームの定義すらされてない。
4.バイアスの特異的表現について質問者が訪ねなくても、バイアスの最も簡単な携帯である企業ロゴがスライド状あったり、トレードネームに言及したかのような形の質問に着眼する


・・・・・・・・・・・・

特異的チェック項目


Specific and verifiable questions might include:

  1. プレゼンテーションが病状管理のオプションとして、ジェネリック薬品、ライフスタイル変容を含むか? 利益・不利益比較はされてるか?

  2. プレゼンテーションにおいて、エビデンスのクリティカルな文献レビューやメタアナリシスが使用されているか?

  3. 議論の俎上にあがっている新しい治療法のデータに不足はないか?

  4. プレゼンテーションあるいは経過において見逃されている重大な付随トピックスは存在しないか?


2013年8月19日月曜日

多施設RCT:ヨガは、がん生存者の睡眠の質改善し、睡眠薬依存軽減

Mustainらのグループは、ASCO2010年に早期報告をしている。
URMC(University of Rochester Medical Center)で開発された方法でヨーガ:Hatha yogaと、restorative yoga、stressing mindful breathing、瞑想、gentle stretchingを要素とする。


睡眠障害を合併するがん生存者でヨガ・プログラムで、睡眠の質改善し、睡眠薬依存を減少させる

75分、低強度ヨガセッション週2回参加者では1ヶ月で、標準治療群に比べ睡眠薬使用21%減少する。対照では、週ごと5%ずつ薬物使用増加するのと対照的。
両群とも、包括的睡眠の質は改善するが、ヨガ群では、入眠の遅れ、睡眠時間、睡眠効率、睡眠障害、主観的睡眠の質、日中機能障害を改善する

"Multicenter, randomized controlled trial of yoga for sleep quality among cancer survivors"
Mustain KM, et al
J Clin Oncol 2013; DOI: 10.1200/JCO.2012.43.7707

がん生存者30%〜90%で治療後”睡眠の質”の障害し、合併症死亡率増加に関わるほど重度である。運動などのライフスタイル介入が、薬物・認知行動療法とともに推奨されている。ヨガ 、すなわち心身的実践と運動形式は、がん生存者の睡眠を改善するという予備的研究結果がある。それで、410名の中等度以上の睡眠障害例、手術・化学療法・放射線治療の治療後2−24ヶ月間例
Yoga for Cancer Survivors (YOCAS) プログラム(pranayama (breathing exercises)、 16 Gentle Hatha and Restorative yoga asanas (postures)、瞑想 ) 
95%女性、平均年齢 54歳、乳がん 75%のがん生存者で、ヨガ実践で、全般的睡眠の質改善、セカンダリ的には、主観的睡眠の質 (P<0 .01="" i="" nbsp="">P
<0 .01="" p="">
  • 入眠遅延 (P<0 .01="" li="">
  • 睡眠時間 (P<0 .05="" li="">
  • 睡眠効率 (P<0 .01="" li="">
  • 睡眠障害 (P<0 .05="" li="">



【誤報?世論誘導記事?】【でっちあげ病名】毎日新聞によると、「ネット依存症=病気」だそうです。






毎日新聞 2013年08月19日 02時32分
http://mainichi.jp/opinion/news/20130819k0000m070117000c.html
 2年前からネット依存の専門外来を設けている国立病院機構「久里浜医療センター」(神奈川県横須賀市)では、これまでに約150人が受診し、今年11月まで初診の予約が埋まっている。
 今回の研究班メンバーでもある樋口進院長によると、患者の50%弱は中高生で、当初はオンラインゲームにのめり込む男子が多かったが、最近はスマートフォンでの友人との言葉のやりとりがやめられない女子が増えてきた。依存のために心に深いダメージを受けた子もいるという。
 ネットは情報収集にも、コミュニケーションにも、便利な道具だ。ネットから離れた生活は今や考えにくいだろう。だからこそ、多方面から、この問題を考える必要がある。
 家庭で話し合って、深夜の使用を禁止したり、ネット使用の制限時間を決めたりするなど、ルールをつくることは有効だ。子供の変化に気づいたら、早めに専門医の治療を受けることが望ましい。

米国:肥満の死亡率寄与度過小評価され、従来よりさらにその重要性増加

米国において、肥満の死亡率寄与はよりその重要性が増している。

1980年代全年齢層に始まった肥満疫学調査で、肥満関連早期超過死亡の継続的増加が確認され、飲料サイズは大きくなり、着衣サイズはでかくなり、子供の友達の肥満数増加する現状。一度肥満になると、それを打ち消すのは大変難しい。子供世代が高齢となるまで、疫学的には最悪とならないのかもしれない。
白人男性米国高齢者では、肥満増加は既に明らかで、 BMI30〜35比率は、1915−1919年生まれで3.5%。10年下の世代で肥満原因死亡率 5%。それ以下の世代では7%となる。
米国南部・中西部住居アメリカ人は他の州より肥満が多く、電話調査では13州において30%超が肥満となっている。アラバマ、アーカンソー、インディアナ、アイオワ、ケッタッキー、ルイジアナ、ミシガン、ミシシッピー、オハイオ、オクラホマ、南カリフォルニア、テネシー、西バージニア州


米国の以前の調査では、肥満の米国内死亡率に関するインパクト過小評価されていた可能性が示唆された。

The Impact of Obesity on US Mortality Levels: The Importance of Age and Cohort Factors in Population Estimates.
Ryan K. Masters, et. al. (2013).
American Journal of Public Health. e-View Ahead of Print.
doi: 10.2105/AJPH.2013.301379

1986年から2006年の過体重、肥満による成人死亡推定比率は、
黒人・白人男性 5.6%、15.6%、黒人白人女性 26.8%、21.7%

加齢とともに肥満と死亡率の関連性は強くなり、誕生コホート横断的にみれば肥満寄与死亡率は以前増加している

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...