2013年9月21日土曜日

自家醸造症候群 → 極めて稀だが、この病名は 医療関係者・司法関係者なども周知必要

これが本当のビール腹、身体の中でビールを醸造し酔い続けていた男性 (http://gigazine.net/news/20130919-auto-brewery-syndrome/)



http://www.cbsnews.com/8301-204_162-57603766/beer-belly-man-becomes-drunk-when-stomach-turns-into-brewery/


論文:
A Case Study of Gut Fermentation Syndrome (Auto-Brewery) with Saccharomyces cerevisiae as the Causative Organism
International Journal of Clinical Medicine Vol.4 No.7(2013), Article ID:33912,4 pages DOI:10.4236/ijcm.2013.47054 

いろいろ報告はあったが、逸話的なのが多く、詳細不明であった。

61歳男性で、Gut Fermentation Syndromeを、糖・炭水化物変化で確認した症例。

抗真菌薬、低炭水化物食にて、この現象消失。

S. cerevisiae治療に関わらず、ヘリコバクターピロリも検出されこの関与も考慮される。


医療上飲酒量のうそ申告は多いが、ひょっとしたらその通りのこともあるのかもしれないし、交通取り締まりや交通事故などの血中アルコールだけの判断では、ひょっとしたらえん罪がごく稀にあるのかもしれない。

30年間に100例足らずの症例だが、short gut syndromeの13歳少女、同様症状3歳の例で、炭水化物高含量フルーツドリンク摂取後飲酒状態の例がある。

失業やえん罪など、社会的なインパクトもあり、この症候群の存在は医療関係者、司法関係者も周知すべき疾患である。

2013年9月20日金曜日

抗肥満薬でウェスト径減少効果

オルリスタット(FDA、EMA承認)、ロルカセリン(FDAのみ承認)より、メトホルミンの方がよりウェスト径減少の可能性があるかもしれないが、現時点で、統計学的有意にウェスト径減少を示したのは、オルリスタットで、肥満治療においてライフスタイル介入と共に使用考慮薬剤といえるとの筆者結論。

The effect of antiobesity drugs on waist circumference: a mixed treatment comparison
M. Chilton et. al.
Diabetes, Obesity and Metabolism
Article first published online: 15 SEP 2013DOI: 10.1111/dom.12198

オルリスタットは、プラシーボ・表陣医療より、6ヶ月、12ヶ月時点でのウェスト径減少
ウェスト径は6ヶ月時点で標準治療比較で -6.96 cm (95% 信頼区間  : -9.93 〜  -4.96 cm)

結果によれば、ロルカセリンは、12ヶ月時点で、他の介入より、ウェスト径を減少
 例えば、プラシーボ比較で -2.45 cm (95% 信頼区間 : - 49.99 〜 0.08)で、この差は統計学的に有意ではなかった。


FDAのみ承認のphentermine と extended-release topiramate 合剤(Qsymia)も含まれず

データは限られているが、メトホルミンも−2.11cm( 95% 信頼区間: -1.00 〜 -3.22 cm)と5ヶ月時点ではオルリスタットよりウェスト径減少。

平均的には、オルリスタット 6.5%、 ロルカセリン 5.4%で、12ヶ月時点での有害事象中断となっている。

大気汚染(ガス状、粒子状物質)と心不全の関連性

急性心筋梗塞と大気汚染の関連性は報告されているが、心不全との関連性は不明であったが、この報告で確認された。

Global association of air pollution and heart failure: a systematic review and meta-analysis
Anoop SV Shah et. al.
The Lancet, Volume 382, Issue 9897, Pages 1039 - 1048, 21 September 2013 

ガス(一酸化炭素、二酸化硫黄、NO2、オゾン)、粒子状物質(PM 2.5、PM 10)と、心不全入院・心不全死亡率の関連性を5つのデータベースで検討

1146文献中、195の文献で、35の参入クライテリアを深くレビュー。
心不全入院・死亡は、一酸化炭素 (10ppmあたり 3.52% ; 95% CI 2.52—4.54)、二酸化硫黄 (10ppmあたり 2.36%; 1.35—3.38)、NO2 (10ppmあたり 1.70% ; 1.25—2.16)と関連するも、オゾンとは相関せず  (10ppmあたり 0.46% ; −0.10 to 1.02) 

粒子状物質濃度は心不全入院・死亡と相関  (PM2.5 10 μg/m3あたり2.12% , 95% CI 1.42—2.82; PM10 10 μg/m3あたり1.63%  , 95% CI 1.20—2.07)

最も強い相関は、暴露日にみられ、PM2.5に関してより持続的影響がある。

米国では、PM2.5 平均 3.9 μg/m3で、7978名の心不全入院予防可能となり、米国ドルとして33万米ドルの医療費節約となる。

スタチン使用と白内障発症リスク

白内障は高齢者の視力低下に多大な影響をあたえる。そのリスク増加は大きな意味を持つのかもしれない。スタチンの抗酸化作用が眼の水晶体へ与える悪影響懸念。

後顧的解析という研究限界はあるが、スタチンに関するリスク・ベネフィット判断する要素が又一つ加わった。

Association of Statin Use With Cataracts
A Propensity Score–Matched Analysis
Jessica Leuschen,  et. al.
JAMA Ophthalmol. Published online September 19, 2013. doi:10.1001/jamaophthalmol.2013.4575


財政年度である2005年の間における医薬品補充ベースの研究
2群にわける
1)スタチン使用者(少なくとも90日スタチン供給をうけてる対象者)
2)スタチン非使用者

46249名を検討対象とし、スタチン使用者13626名、非使用者32623名

プライマリ解析では、propensity score-matched cohort、 セカンダリ解析はCharlson Comorbidity Index (patients with no Charlson comorbidity)に従った合併症なしの患者で白内障リスクを検討。

2年間、4年間、6年間のスタチン使用患者でのセカンダリ解析を繰り返し行い、感度分析施行

プライマリ解析にて、スタチン使用者vs非使用者6972対比較でマッチ化

白内障リスクは、非使用者より使用者で、propensity scoreマッチ化コホートにおいて、高リスク(odds ratio, 1.09; 95% CI, 1.02-1.17)

セカンダリ解析にて、寄与要素補正後、スタチン使用者の非使用者比較リスクは高い (odds ratio, 1.27; 95% CI, 1.15-1.40)

感度分析にてこの関連性確認

2013年9月19日木曜日

INVIGORATE研究:直近1年内急性増悪経験重症COPD インダカテロール(LABA) vs チオトロピウム(LAMA)

40歳以上の12ヶ月重症急性増悪最低1回経験・重症COPD インダカテロール vs チオトロピウム 有効性・安全性比較多施設ランダム化二重ダミー平行群試験

日本での用法用量:インダカテロール(オンブレス)150μg/1日1回、チオトロピウム18μg/1日1回と同じ

要するに、インダカテロールは、スピリーバに対して、1秒量改善に関して非劣性を示し、急性増悪は非劣性を証明できなかった。

 
Once-daily indacaterol versus tiotropium for patients with severe chronic obstructive pulmonary disease (INVIGORATE): a randomised, blinded, parallel-group study
Marc L Decramer ,et. al.
INVIGORATE investigators
The Lancet Respiratory Medicine, Volume 1, Issue 7, Pages 524 - 533, September 2013

ベースラインICS、国別治療バランス層別化 1:1
・インダカテロール (150 μg)
・チオトロピウム (18 μg)
1日1回×52週間

プライマリ及びキーセカンダリ目的は、インダカテロールのチオトロピウム非劣性比較

・プライマリ:FEV1(12週)

・セカンダリ:急性悪化(52週)

per-protocol setにて解析

2009年3月16日から2012年7月5日まで、3444名をランダム割り付け

・インダカテロール 1723
・チオトロピウム 1721

第12週にて、群間推定FEV1差最小自乗平均  −0.011 L (インダカテロール[n=1450] 1.134 L [SE 0.008] vs tチオトロピウム [n=1467] 1.145 L [0.008]; 片側検定 97.5% CI 下限 −0.026 L; p<0 .0001="" br=""> 事前設定非劣性限界 97.5%CI下限 -0.055 Lで、インダカテロールはチオトロピウムに対して非劣性

インダカテロールは、年間化急性増悪率として非劣性認めず;0.79 (インダカテロール, n=1529) versus 0.61 (チオトロピウム, n=1543); ratio 1.29 (片側97.5% CI 上限1.44).

 安全性に関して、有害事象イベント患者数に群間差認めず (インダカテロール 1119 [65%] / 1721、チオトロピウム 1065 [62%] /1718 名)、重大有害事象イベント   (インダカテロール, 263 [15%] /1721  vs チオトロピウム 255 [15%] / 1718 名)


呼吸器疾患、特に、COPD急性増悪がもっとも多い有害事象イベント(COPD: インダカテロール 747 [43%] / 1721 、 チオトロピウム 665 [39%] / 1718 ) 、重度有害事象  (COPD: indacaterol, 147 [9%] /1721 、チオトロピウム 121 [7%] / 1718 名)


非劣性として示された、1秒量としての差が、運動耐用性や運動量に影響を与えることが できるかが一つの問題だろう。

【直腸結腸がん検診】コロノスコピー、便潜血検診効果

明確なエビデンスある検診により重きを置くべきなのに、くそも味噌も同様にあつかう日本のがん行政

下部消化管がん検診にはより重きが置かれるべきだと私は思う

いまだ、そのエビデンスの不明ながんと同様にあつかうべきではない


●ランダム化対照化トライアルによりシグモイドスコピーによる直腸結腸がん減少と死亡率減少が示されているが、これは近位部(より肛門側)がんの減少効果とされている。コロノスコピーと遠位部(より口側)のがんに関わるがん発症効果と死亡率への影響を明らかにした報告

the Nurses' Health Study and the Health Professionals Follow-up Study

Long-Term Colorectal-Cancer Incidence and Mortality after Lower Endoscopy
Reiko Nishihara,  et. al.
N Engl J Med 2013; 369:1095-1105September 19, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1301969

コロノスコピー・シグモイドスコピーは、遠位部直腸結腸がん発症減少。コロノスコピーは、近位部直腸がん発症減少と軽度関連。検診コロノスコピー・シグモイドスコピーは直腸結腸がん死亡率減少と相関し、コロノスコピーのみが近位部直腸がん死亡率減少と関連。
コロノスコピー後5年超過後診断直腸結腸がんと、5年内診断発見のを比較したところ、後者は、CpG island methylator phenotype(CIMP)特性比率高く (multivariate odds ratio, 2.19; 95% CI, 1.14 to 4.21)、microsatellite instability特性比率が高い (multivariate odds ratio, 2.10; 95% CI, 1.10 to 4.02)。


● 便潜血による直腸結腸がん検診は、15−33%もの、同がん死亡率減少効果が大規模ランダム化トライアルで示されている。全原因死亡率への効果、メタアナリシスによる確認をおこなったもの

Minnesota Colon Cancer Control Studyのデータ

直腸結腸がんとしての便潜血検査の効果は、30年後も持続するが、全死亡率への影響認めず、直腸結腸がん死亡率減少効果はポリペクトミー後の効果によるもの

Long-Term Mortality after Screening for Colorectal Cancer
Aasma Shaukat, et. al.
N Engl J Med 2013; 369:1106-1114September 19, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1300720

【ビタミンBサプリメント】限定的対象にて脳血管疾患予防効果あり?

出版バイアスやサンプリングバイアス大いに疑われると思うのだが・・・

脳血管リスクある患者で、特定のグループで、ビタミンBサプリメント脳血管疾患予防効果の可能性ありという報告


Vitamin B supplementation, homocysteine levels, and the risk of cerebrovascular disease ;A meta-analysis
Yan Ji,  et. al.
Published online before print September 18, 2013, doi: 10.1212/WNL.0b013e3182a823cc
Neurology 10.1212/WNL.0b013e3182a823cc
http://www.neurology.org/content/early/2013/09/18/WNL.0b013e3182a823cc.abstract

14のランダム化トライアル、54,913名治験メタアナリシス
一次予防・二次予防、虚血・出血性卒中、致死的卒中発生などサブグループ区別しない状況下で、ビタミンBサプリメント後、ホモシステイン濃度減少(RR 0.93; 95% CI 0.86-1.00 ; p=0.04)
フォローアップ3年以上のサブグループで、シリアル葉酸強化あるいはCKDなど背後無しの状況で、卒中イベント利益性効果有り
eGFR減少CKD患者で、ビタミンBサプリメントを含むトライアルもあり

シアノコバラミン(ビタミンB12)のサブグループ解析を詳細に行い、ビタミンB!"の介入投与、ベースラインB12濃度に関して有意ベネフィット認めず

血圧・ベースライン医薬品層別化にて、卒中リスク減少試用のための収縮期血圧130mmHg超、抗血小板薬少ない状況でベネフィット存在。



HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...