2014年12月19日金曜日

施設長期入所脆弱老人へのインフルエンザワクチン高用量投与の効果と安全性

高リスク群でのワクチン戦略として高用量ワクチンは選択肢としてあり得るのでは・・・


Randomized, Controlled Trial of High-Dose Influenza Vaccine Among Frail Residents of Long-Term Care Facilities
David A. Nace , et. al.
J Infect Dis. (2014) doi: 10.1093/infdis/jiu622 First published online:
http://jid.oxfordjournals.org/content/early/2014/12/12/infdis.jiu622.full


長期ケアをうけてるような脆弱老人に対して、高用量の不活化ワクチンが有用。
米国では、2009年65歳以上で、高用量ワクチン承認されたが、検証は健常者であり、73歳平均の地域住居老人であった。

205名の長期滞在施設住民で、86-87歳という後期高齢者
背景は、認知機能障害比率高く、平均歩行速度も0.7m/秒と著しく低下した脆弱な老人

プライマリアウトカムは、ワクチン後30日目の抗体レベル

187名完遂

1回目のシーズンで、高用量接種で抗体レベル高く
2回目のシーズンで、H1N1で非劣性、有意差までは至らなかった

2回目の優越性証明できなかった理由は不明。すでに、抗体獲得済みだった可能性がある。
重篤副作用なく、耐用性良好。





2014年12月18日木曜日

MR CLEAN研究:急性虚血性卒中への血管内治療 ・・・ not so clean

MR not so CLEAN ・・・と、論評されている。
http://www.medpagetoday.com/Neurology/Strokes/48560

画像診断(CTA、MRA、DSA)で、頭蓋内内頸動脈や中大脳動脈、前大脳動脈遠位閉塞を選抜され、治療までの期間が短いなど、他のトライアルに比べ恵まれている状況

にも、関わらず、ソフトなアウトカムでしか有意差みとめないなどを問題視されている。



A Randomized Trial of Intraarterial Treatment for Acute Ischemic Stroke
for the MR CLEAN Investigators 
N. Engl. J. Med. December 17, 2014

オランダの16医療センター500名登録


・ 動脈内治療 233
・ 通常ケア 267

65歳(range 23 -96歳)、 ランダム化前静注アルテプラーゼ投与 455名


動脈内治療群:Retrievable stentを 190/ 233 患者 (81.5%) に使用

補正common オッズ比は、 1.67 (95% 信頼区間 [CI], 1.21 to 2.30)

機能的独立(modified Rankin score)率は、絶対比で、13.5%   (95% CI, 5.9 to 21.2) ;介入群が良好 (32.6% vs. 19.1%)

死亡率と有症状頭蓋内出血発生頻度 で有意差無し




禁煙治療: シチシンはニコチン置換療法に非劣性、一部優越性あり

シチシン、  cytisineは、ニコチン・アセチルコリン受容体アゴニストに結合する部分的アゴニスト


ニコチン置換との比較、プラグマティック・オープンラベル・非劣性トライアル

オープンラベルなのがきになる・・・


Cytisine versus Nicotine for Smoking Cessation
Natalie Walker,et. al.
N Engl J Med 2014; 371:2353-2362December 18, 2014DOI: 10.1056/NEJMoa1407764.
Comments open through December 24, 2014 .






1影愚と、喫煙持続中止は、シチシン群 40%(265/655) vs ニコチン置換療法 203/655、9.3%の差(95%信頼区間 4.2 ー 14.5%)


シチシンは、ニコチン置換療法より2ヶ月から6ヶ月の時点では優越性あり


プライマリアウトカム事前設定サブグループ解析により女性では優越性、男性では非劣性が示された。


6ヶ月間に於ける自己報告副作用率は、シチシン群 288イベント/204例、 ニコチン置換療法 174イベント/134例で、主に吐き気・嘔吐、睡眠障害


 
安い薬剤となるはず・・・ メーカーのモチベーションは低いはず

2014年12月17日水曜日

低グリセミック指数食・・・インスリン感受性・脂質・血圧へ好影響もたらさず

5週間の対照治験
低GI食は、抗GI食に比べ、インスリン感受性、脂質レベル、収縮期血圧の改善をもたらさなかった。
DASH型食事の内容において、選択的特異的書字の指数は、インスリン抵抗性心血管系リスク要素 に改善をもたらさなかった。

Effects of High vs Low Glycemic Index of Dietary Carbohydrate on Cardiovascular Disease Risk Factors and Insulin Sensitivity
The OmniCarb Randomized Clinical Trial
Frank M. Sacks,  et. al.
JAMA. 2014;312(23):2531-2541. doi:10.1001/jama.2014.16658.


Effect of the Study Diets on Blood Glucose and Insulin Levels Over 12 Hours








どっかの関西の国立大学の先生たちが、いろいろ「食べる順番」ダイエットなど 賜ってるけど・・・

単一の食事、たとえば、煮魚などの一種類の食事なら影響を与えるのかもしれないが、様々な食品を摂取するリアルワールドの食事では、影響は打ち消されるのかもしれない。

2014年12月16日火曜日

FDA:Lp-PLA2活性測定 病歴無しの冠動脈性心疾患予後評価認可

FDAは、心疾患病歴なしの成人に対して、Lp-PLA2活性測定を認可


http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm426799.htm



Lp-PLA2活性評価のためのPLAC試験
血管炎症のバイオマーカーであり、プラークの形成と関連する


225 nmol/min./mL以上をその異常値とする


NIHサブ研究(4598名;45-92歳)において
5.3年間での観察

異常値の場合は、冠動脈性心疾患イベントは 7% 未満の場合は 3.3%


黒人女性を含む場合はその確率はジャンプアップする










若年有病頻度:運動誘発性気管支収縮 20%、 運動誘発性喉頭閉塞 6%、両者 5%

こどもの運動後の呼吸器症状は、運動誘発性気管支収縮(EIB)だけでない。運動誘発性喉頭閉塞( exercise-induced laryngeal obstruction : EILO)も存在する







スウェーデンの横断研究で、ランダムサブサンプルからの疾患頻度推定


EIB運動試験は、ドライエア吸入中で、ベースラインからのFEV1 10%以上減少
EILOは、運動中連続喉頭鏡観察による


Prevalence of exercise-induced bronchoconstriction and exercise-induced laryngeal obstruction in a general adolescent population
Thorax 2015;70:57-63 doi:10.1136/thoraxjnl-2014-205738 

すべての住民での推定頻度は、EIB 19.2%、 EILO 5.7%

性別差なし

運動誘発性呼吸困難のうち、 EIB 39.8%、 EILO 6%、 両合併 4.8%
 この群では 、女児より男児が有意に両者持たない場合が多い 64.7% vs 38.8%; p = 0.026)

運動誘発性呼吸困難例のEIB・EILOの有無にかかわらず、BMI、 肺機能、 喘息診断・治療に関する有意差認めず



おどろくほど、その有病率高い。そして、子供においても、「運動誘発性呼吸困難≠運動誘発性喘息」ということをあらためて確認したい。

非がん性疼痛へのトラマドール使用と低血糖入院リスク

リリカとトラマドールの併用を見たりすると・・・プレガバリンと  トラマドール の乱用が怖い
http://kaigyoi.blogspot.jp/2013/07/blog-post_7306.html




”トラマドール 150mg/日はモルヒネ30mg/日に相当”するわけで、安易な処方はそれ相応のオピオイドによる副作用の覚悟を!


トラマールの添付文書には
眠気、眩暈、意識消失が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意し、なお、意識消失により自動車事故に至った例も報告されている。
 ・・・と書かれてる。


中には、低血糖もあるのでは?



Tramadol Use and the Risk of Hospitalization for Hypoglycemia in Patients With Noncancer Pain
Jean-Pascal Fournier, et. al.
JAMA Intern Med. Published online December 08, 2014. 


意義  トラマドール は、弱いオピオイド鎮痛剤で、急激にその使用量が増加し、そして、低血糖副作用イベントと関連がある。

目的 トラマドールが、コデイン使用と比べ、低血糖による入院リスク増加と関連するかどうか?


デザイン・セッティング・被験者  United Kingdom Clinical Practice Research Datalink内 Hospital Episodes Statistics databaseと関連付調査
非がん性疼痛のためのトラマドールとコデインの新規使用(1998年から2012年)
コホートと症例交叉分析結果一致性評価について共に行う。

主要アウトカムと測定 低血糖のための入院症例を10の対照まで年齢、性別、フォローアップ期間についてマッチ化。


結果 コホート33万4034症例、うち、低血糖入院 1105症例(1000人年あたり0.7 VS マッチ化 1万1019症例)


コデインと比較し、トラマドールは低血糖入院リスク増加 (OR, 1.52 [95% CI, 1.09 - 2.10])、 特に使用30日目までのリスク高い (OR, 2.61 [95% CI, 1.61 - 4.23])


この30日内リスク増加はコホートでも確認 (HR, 3.60 [95% CI, 1.56 - 8.34]) 、症例交叉分析でも確認 (OR, 3.80 [95% CI, 2.64 - 5.47]).



結論・新知見 トラマドール治療開始は、入院必要な低血糖リスクを増加させる。 付加研究にて確認必要で、致死的イベントにつながらないか検討必要。

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...