2016年11月8日火曜日

非空腹時高トリグリセライド血症は急性膵炎リスク


"Plasma levels of nonfasting triglycerides (n = 116 550), lipase (n = 15 856), and pancreatic amylase (n = 92 672) were mea- sured on fresh blood samples with use of standard hospital as- says. Nonfasting triglycerides are maximally increased by 26 mg/dL (0.3 mmol/L) after intake of habitual meals com- pared with fasting triglycerides"と書かれている以外、採血タイミング記載分からない(渡しが見逃してるだけかもしれないが・・)


Nonfasting Mild-to-Moderate Hypertriglyceridemia and Risk of Acute Pancreatitis
Simon B. Pedersen,  et. al.
JAMA Intern Med. Published online November 7, 2016. doi:10.1001/jamainternmed.2016.6875


前向きコホート研究:Copenhagen General Population Study(2003 to 2015 )とCopenhagen City Heart Study (開始: 1976 to 1978 ):フォローアップ 1981-1983年、2001-2003年
フォローアップ中央期間: 6.7 年間 (interquartile range, 4.0-9.4 年間)
トリグリセライド測定 116,550名 (Copenhagen General Population Study (n = 98 649),Copenhagen City Heart Study (n = 17 901))

イベント、死亡、移住、フォローアップ終了 (November 2014)までいずれかまでをフォローアップとする

暴露:非空腹時血糖値

主要アウトカム・測定: ハザード比:急性膵炎(n=434)、心筋梗塞 (n=3942)

全体的に、この研究では116,550名を含み(年齢中央値[IQR] 57 [47-66]歳)
血中トリグリセライド(TG) < 89 mg/dLに比べ、急性膵炎多変量補正ハザード比(HRs)

  • 89 mg/dL to 176 mg/dL (1.00 mmol/L-1.99 mmol/L) 1.6 (95% CI, 1.0-2.6; 4.3 イベント/1万人年)
  • 177 mg/dL to 265 mg/dL (2.00 mmol/L-2.99 mmol/L) 2.3 (95% CI, 1.3-4.0; 5.5 イベント/1万人年)
  • 366 mg/dL to 353 mg/dL (3.00 mmol/L-3.99 mmol/L) 2.9 (95% CI, 1.4-5.9; 6.3 イベント/1万人年)
  • 354 mg/dL-442 mg/dL (4.00 mmol/L-4.99 mmol/L) 3.9 (95% CI, 1.5-10.0; 7.5 イベント/1万人年)
  • 443 mg/dL (≥5.00 mmol/L)以上 8.7 (95% CI, 3.7-20.0; 12 events/10 000 人年)
  • (trend, P = 6 × 10−8)


 同様に心筋梗塞HRs

  • 1.6 (95% CI, 1.4-1.9; 41 イベント/1万人年)
  • 2.2 (95% CI, 1.9-2.7; 57 イベント/1万人年)
  • 3.2 (95% CI, 2.6-4.1; 72 イベント/1万人年)
  • 2.8 (95% CI, 2.0-3.9; 68 イベント/1万人年)
  • 3.4 (95% CI, 2.4-4.7; 78 イベント/1万人年) (trend, P = 6 × 10−31)



 急性膵炎多変量補正HRは
 89 mg/dL (1 mmol/L)増加あたり 1.17 (95% CI, 1.10-1.24)

 性別、年齢、教育、喫煙、高血圧、スタチン使用、研究コホート、糖尿病、BMI補正、アルコール、胆石疾患層別化後、この結果は相互作用統計学的エビデンスみとめず






2016年11月6日日曜日

【肺炎】プロカルシトニン:人工呼吸・昇圧剤必要性リスクの予測要素

Procalcitonin結果即わかるなら利用したいが、田舎では実用性にまだまだ時間がかかるのだろう・・・






procalcitonin as an early marker of the need for invasive respiratory or vasopressor support in adults with community-acquired pneumonia
wesley h. self,  et. al.
chest. 2016;150(4):819-828. doi:10.1016/j.chest.2016.04.010


市中肺炎入院成人他施設前向きコホート研究
72時間以内IRVS: invasive respiratory or vasopressor support必要性予測

1770登録、115(6.5%) IRVS

pct未検出(<0 .05="" 3.1="" 4="" ci="" ml="" ng="" p=""><10 irvs="" ml="" ng="" p="">
10 ng/ml濃度では、IRVSリスク 22.5% (95% ci, 16.3%-30.1%)で、10 mg/ml超なら比較的一定なリスク













今年の4月、マイコプラズマ肺炎当院で目立ち始めた。
なんと、今月 マイコプラズマ抗体査定された・・・ 査定へ異議申し立て書いたがもし認められなかった場合、全国的に大流行となっている現状に鑑み、大騒ぎをしたいと思う。公衆衛生の観点からも許されない経済査定を看過してはならないと思うが・・・同業者の皆さんどうお考え?

喫煙関連がんの遺伝子変異スペクトラム

日経新聞から




受動喫煙の場所に、「公共交通機関・行政機関・学校・医療機関」がランクインするなんてあんまりだと思う。寿司屋でも喫煙許しているところがあるがあれは言語道断。




この記事気になってたので、原文を探ってみた

<たばこ>喫煙で遺伝子変異増加…長く多く吸う人ほど蓄積
毎日新聞 11/4(金) 3:00配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161104-00000003-mai-soci



チームは、17種類のがん患者5243人を対象に、たばこを吸う人と吸わない人で遺伝子に違いがあるかを解析。その結果、肺、喉頭、口腔(こうくう)、膀胱(ぼうこう)、肝臓、腎臓のがんは、喫煙者の方が遺伝子の突然変異が多かった。最も多い肺がんでは、毎日1箱(20本)を1年間吸うと150個の突然変異が蓄積すると推計された。
新聞でも紹介されているが・・・





序文の一部
喫煙は少なくとも17種以上のがんと関連。年間600万人を超える生命危機関係している。タバコの煙は化学物質の集合体であり、発がん性物質を60超含む、DNAにダメージを与え、misreplicate(複製異常)を生じるなら体細胞遺伝子異常のburden増加し、がん遺伝子のdriver mutationを獲得する確率増加する。喫煙に直接晒される、肺などの組織は、DNA付加物量増加し、タバコの煙の発がん性成分に暴露される。体細胞における遺伝子変異を生じるどの生物学的プロセスにもmutational signatureが関与し、多くのがんはTP53遺伝子の体細胞での変異が見られ、非喫煙者肺がんより喫煙者肺がんではC>A transversionが多いなど。
systematic cancer genome sequencingによりmutation catalog数千があり、6つのsubstitution typeを含む96-mutation classificationを用いたmutation signatureを検討

塩基の substitution、small insertions and deletions (indels)、genomic rearrangement数を検討し、全てのがんで、喫煙者においてbase substitutionが多く、個別がん種、肺、喉頭、口腔、膀胱、肝臓、子宮頸部、腎臓、すい臓がんで体細胞遺伝子変異を喫煙 vs 非喫煙でmutational consequeneが検討


Mutational signatures associated with tobacco smoking in human cancer
Ludmil B. Alexandrov et. al.
Science  04 Nov 2016: Vol. 354, Issue 6312, pp. 618-622
DOI: 10.1126/science.aag0299


Alexandrov らは、 変異スペクトラム(mutational spectrum, mutational signature)解析とDNAのメチル化を、喫煙者からの17種類のがんに置いて、5千超のゲノム検索

多数の違う変異スペクトラムによる変異burden増加、それが、様々ながんに広く関与する
このスペクトラムの一つが、タバコの発ガン因子によるDNA損傷のmisreplicationで、喫煙によりダイレクトに暴露された組織に見出された。
また、他に、APOBEC cytidine deaminaseによるDNA editingの間接的活性化やendogenous clocklike mutational processの活性化を反映する


メチル化に関しては、喫煙は限定的差の関与のみ

喫煙によるがんリスク増加は、somatic mutation load増加によるものだが、一方、喫煙関連のがんにおいてこのメカニズムの直接のエビデンスは不足しているものも存在する









2016年11月5日土曜日

加工肉摂取は COPDのリスク

加工・非加工肉摂取とCOPDリスクを前向きコホートで検討



Consumption of Unprocessed and Processed Red Meat and the Risk of Chronic Obstructive Pulmonary Disease: A Prospective Cohort Study of Men
Joanna Kaluza , et. al.
doi: 10.1093/aje/kww101
First published online: October 27, 2016
http://aje.oxfordjournals.org/content/early/2016/10/26/aje.kww101.short


大規模住民ベース前向きコホートでは、加工レッドミートの摂取量とCOPDリスクは関連があるが、未加工レッドミートとの相関性は必ずしも明らかでない。
この報告も以前の報告、(Health Professionals Follow-up Stud、 Nurses’ Health Study) と2つの横断研究と一致し、cured meatとCOPDリスクの相関性が認められた



加工・未加工レッドミートともに消費量と、主要慢性疾患リスク増加とは相関性あり、しかし、COPD関連において加工ミートのみ知られていた。COPDと加工・未加工レッドミートとの相関に、喫煙状態を斟酌。住民ベース前向き Cohort of Swedish Men 、 43,848 名男性 (45-79歳)、COPD・がんの病歴なし、肉摂取量を1997年アンケート自己報告 フォローアップ13.2年間、 1909 COPD症例確認
加工肉摂取量とCOPDリスク相関;加工肉75g/日以上の高摂取量では加工肉25g/日未満に比べ多変量補正ハザード比  1.21 (95% 信頼区間: 1.02, 1.44; P for trend = 0.03)

現行喫煙限定でこの正の相関確認 (P for interaction = 0.003)
加工肉75g/日以上の高摂取量では加工肉25g/日未満に比べハザード比 1.26 (95% 信頼区間: 1.00, 1.60)
未加工レッドミートはCOPD発症と相関せず







加工レッドミートは、添加物、亜硝酸塩(保存剤、抗菌、着色固定目的)とともにpro-inflammatory propertyを有しているなど考察されている。 過酸化亜硝酸(peroxynitirite)は肺内抗酸化作用を障害し、DNA損傷・ミトコンドリア呼吸障害・蛋白のmodification、細胞機能障害を生じる可能性

・・・など考察されている




2016年11月2日水曜日

アジア人のための臨床コンセンサスガイドライン:肺結節陰影評価

アジアでの肺がんの特徴、40代、50代の若年肺がん多く、非喫煙者も多いが、それ以外のリスク要素、重篤な大気汚染、揮発性料理油の問題、そして結核有病率・発症率の高さがその特徴である。


故に、アジア特有の臨床街ガイドラインに必要性がクローズアップされてきた。

一方、このガイドラインは、中国・香港・シンガポール・韓国の名はあっても日本の名はない。日本では・・・適応されない?



Evaluation of Pulmonary Nodules:
Clinical Practice Consensus Guidelines for Asia
Chunxue Bai, et. al.
Chest. 2016;150(4):877-893. doi:10.1016/j.chest.2016.02.650
http://journal.publications.chestnet.org/article.aspx?articleid=2499558

アジアでは、CHESTガイドラインを暫定的な重要資料として使用しているが、屋内・屋外大気汚染高濃度、女性非喫煙者の腺癌頻度の高さなど考慮すべき事項あり、肉芽種性疾患や他の感染症による結節陰影も多く、考慮すべき事が多い。
非アジア人種に基づき開発された診断リスク計算はそのままでは適応できないことは予測できる
結節陰影に関して、CHESTガイドラインより長期間のサーベイランスを考慮されるべき










Gould MK, Donington J, Lynch WR, et al. Evaluation of individuals with pulmonary nodules: when is it lung cancer? Diagnosis and management of lung cancer, 3rd ed: American College of Chest Physicians evidence-based clinical practice guidelines. Chest. 2013;143:e93S-120S 

2016年11月1日火曜日

栄養研究:企業スポンサーシップ影響大

肥満、糖尿病、心血管疾患のリスク軽減を念頭に置いた食生活のガイドライン策定の上ではシステマティック・レビューがその根拠となる。研究資金の問題が注目され、エビデンス構築上のバイアス批評がなされることが多くなってきた。

栄養(学)研究の利益相反の問題で、出版研究にて食品産業関与している場合企業に有利な結論に偏ってるのではないか?、方法論的な質に差があるのか?



栄養研究に関して企業スポンサーシップ影響大

食品製造業の関わる栄養研究の結果は、スポンサーシップのない研究に比べ、メーカーに都合の良い結論が多く、その差も意味あるものではないことが多い

システマティック・レビューとメタアナリシスを12の報告と、340の研究を含む8報告を合わせ検討

Association of Industry Sponsorship With Outcomes of Nutrition Studies
A Systematic Review and Meta-analysis
Nicholas Chartres, et. al.
JAMA Intern Med. Published online October 31, 2016. doi:10.1001/jamainternmed.2016.6721



肥満と加糖飲料、遺伝子組み換え食品の健康リスクと栄養効果、肥満と栄養RCTsのquality reporting score、ソフトドリンク・ジュース・ミルク摂取による健康への影響、除脂肪オレストラの安全性・有効性、加糖飲料摂取量の体重への影響、symbiotice/protiotic/prebioticサプリメントの有効性・安全性、栄養研究のreport quality調査、小児カルシウムサプリメントと骨健康、減量長期介入、ソフトドリンク摂取量の栄養と健康アウトカムの相関性、肥満関連研究






5つの研究でmehodological quality評価し、特に、企業スポンサーシップの関連性認めず



 Five reports assessed methodological quality; none found an association with industry sponsorship.

腹部大動脈瘤の検診

64-83歳男性を腹部動脈瘤検診では死亡率全般に関わる効果認めない




Long-term Outcomes of the Western Australian Trial of Screening for Abdominal Aortic Aneurysms
Secondary Analysis of a Randomized Clinical Trial
Kieran A.
McCaul, et. al.
JAMA Intern Med.
Published online October 31, 2016. doi:10.1001/jamainternmed.2016.6633

64-83歳の男性;腹部大動脈瘤(AAAs)スクリーニング効果
AAA破裂による死亡率改善効果の検討
49,801名登録、除外後、介入(invite)群19,249、対照群 19,231


待機手術:536 vs 414, P < .001 (介入群 vs 対照群)
AAAs破裂:72 vs 99, P = .04

(全年齢を含む全体検討で)AAAS死亡: 90 vs 98 (10万人年対 47.86 ; 95% CI, 38.93-58.84 vs 52.53 ;95% CI, 43.09 - 54.03)
相対比 0.91 (95% CI, 0.68 - 1.21)

65-74歳男性におけるAAA死亡率は、10万人年対 34.52 (95% CI, 26.02-45.81)  vs 37.67 (95% CI, 28.71-49.44) l rate ratio of 0.92 (95% CI, 0.62-1.36)


5年間に於けるAAA1死亡回避NNTは64-83歳で 4784、65-74歳で 3290

全原因・心血管・他原因死亡率において有意な差を認めず

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note