2018年5月10日木曜日

ADVANCE:2型糖尿病:血中アミノ酸 微小・大血管合併症予後因子

既存文献では、アミノ酸の種々アウトカムへの影響は一致した相関性が見られない

Framingham Offspringでは、イソロイシン、ロイシン、バリン、芳香族アミノ酸:チロシン、フェニルアラニンがインスリン抵抗性と2型糖尿病リスクと正相関。European Investigation into Cancer and Nutrition (EPIC) Potsdam study、 Metabolic Syndrome in Men (METSIM) study、Cardiovascular Risk in Young Finns (CRY) study、Southall and Brent Revisited (SABRE) study でも同様所見。
グリシン、グルタミンは2型糖尿病リスクと逆相関
一般住民研究ではBCAA、AAA高値は心血管疾患リスク増加と関連するも、大規模Estonian Biobank studyでは、いくつかのBCAAを濃度の持続性高値と死亡率との逆相関性が報告された。BCAAと臨床的認知症・アルツハイマー病との逆相関性の報告もある
非糖尿病で心血管疾患男性への18ヶ月メトホルミン治療のインスリン感受性改善においてアラニン、ヒスチジン濃度増加と、フェニルアラニン、チロシン濃度減少を示し、BCAAには影響無し

ADVACEトライアルからの2型糖尿病における、微小血管・大血管疾患死亡率アウトカムへの血中アミノ酸のリスク要素検討

2型糖尿病において、アミノ酸毎に種々合併症リスクと関連
低チロシン濃度は、腎機能マーカーと独立して微小血管合併症と関与



Circulating amino acids and the risk of macrovascular, microvascular and mortality outcomes in individuals with type 2 diabetes: results from the ADVANCE trial
Paul Welsh , et al,
Diabetologia pp 1–11
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00125-018-4619-x




年齢、性、ランダム化治療補正後相関・寄与メカニズム関連性検討モデルにて、
大血管疾患リスクにおいて、フェニルアラニンは正の相関、ヒスチジンは負の相関みとめた

広範な古典的リスク(eGFR、尿中アルブミン/Cr比)要素補正後、nullと帰す

同補正後、チロシン高値、アラニン高値は、微小血管疾患リスク減少と関連 (HR 0.78; 95% CI 0.67, 0.91、 0.86; 95% CI 0.76, 0.98)

ロイシン高値、ヒスチジン高値、バリン高値は死亡率リスク減少と相関 (HR 0.79; 95% CI 0.69, 0.90、0.89; 95% CI 0.81, 0.99、0.79; 95% CI 0.70, 0.88)


アミノ酸すべてを加えアミノ酸の予測能検討すると、リスクスコアは、大血管、微小血管イベントのリスクスコアを軽度改善する (continuous net reclassification index [NRI] +35.5%, p < 0.001、 +14.4%, p = 0.012)







2018年5月9日水曜日

DYNAGITO スピオルト vs スピリーバ 急性増悪減少効果 p=0.0498

とっても微妙な結果


  • 抗生剤のみ治療の急性増悪対応事象減少効果 p=0.21
  • ステロイドのみ治療の急性増悪対応事象減少効果 p=0.0068
  • 抗生剤・ステロイド併用治療の急性増悪対応事象 p=0.045


入院直結急性増悪事象 p=0.13



Tiotropium and olodaterol in the prevention of chronic obstructive pulmonary disease exacerbations (DYNAGITO): a double-blind, randomised, parallel-group, active-controlled trial
Peter M A Calverley, et. al.
The Lancet Resp. Med. Volume 6, No. 5, p337–344, May 2018
DOI: https://doi.org/10.1016/S2213-2600(18)30102-4


メーカー
DYNAGITO試験 結果発表
https://www.boehringerplus.jp/ja/product-pages/spiolto/product-description/evidence




急性増悪軽減効果: スピオルト vs スピリーバ
主要評価項目は、中等度~重度のCOPD増悪の年間発現率


51ヶ国、818センター、9009名スクリーン
7880名、平均年齢 66.5[SD 8.5]歳、男性 71%
平均FEV1予測比 44.5% [SD 27.7]
スピオルト 3939 vs スピリーバ 3941

スピオルトにおける対スピリーバの中等・重症急性増悪率減少 発生比 0.93, 99%CI 0.85-1.02 p=0.0498 ; p<0.001に至らず

A. 初回急性増悪までの期間
B. 補正平均CATスコア:ベースラインからの変化


副事象量群間同等





SPARK studyにおける、LAMA+LABA vs LAMAにおいて急性増悪比率 7-12%軽減
Analysis of chronic obstructive pulmonary disease exacerbations with the dual bronchodilator QVA149 compared with glycopyrronium and tiotropium (SPARK): a randomised, double-blind, parallel-group study.
Lancet Respir Med 2013; 1: 199–209.

7%程度の急性増悪減少効果は合致

2018年5月8日火曜日

肺塞栓:fragmented QRSの予後的評価

Fragmented QRS(fQRS)は心筋瘢痕の便利なマーカーで、冠動脈性心疾患においてはPETによる心筋瘢痕と関連し、心イベントのマーカーである。



https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3443879/



Use of fragmented QRS in prognosticating clinical deterioration and mortality in pulmonary embolism: A meta-analysis
Amro Qaddoura et al.
Ann Noninvasive Electrocardiol. 2018;e12552.

5研究 1,165名の患者

院内死亡率 ( 2.92 95%,CI, 1.73-4.91 )、心原性ショック ( 4.71 , 1.61 - 13.70) 、2年後死亡率 ( 4.42 2.57 - 7.60) への予後関連






序文:
A recent consensus article and meta- analysis by our group iden-tified ECG as a potentially useful tool in PE prognostication (Digby et al., 2015; Qaddoura et al., 2017). Notably, fragmented QRS (fQRS) has newly been studied and is missing from these reviews.


研究方法:
Cetin ら(2016)は fQRSをQ波の有無関係なしの様々なRSR'パターンで、付加的RであるR'、R波のnotching、S波のdwonstrokeあるいはupstrokeのnotching、2つの誘導(前胸部 V1-V5、下壁 II、III、aVF、側壁 I, aVL, V6))以上にR'が存在  (Cetin et al., 2016).fQRSの数で定量化   (Cetin et al., 2016).
Karaca ら(2016)は定義として、付加的RであるR'もしくはS波のnadirのnotching、あるいは同じテリトリー内(V1-V3、II,III,aVF、I,aVL,V4-6というテリトリー分け)の2連続誘導でのR'の1つを超える(2つ以上ということ?)の存在 (Karaca et al., 2016)
Kukla ら (2014)は定義として、V1誘導の“R波のnotchあるいはS波のnotch”として定義 (Kukla et al., 2014).
以上のように定義が一致しないため、このKuklaらのデータを除外解析
Zhan らは、V1 QRSのmorphologyを、ベースラインと血行動態虚脱時の比較で検討し、これが定量評価唯一2014  (Zhan et al., 2014)

2018年5月7日月曜日

2型糖尿病:運動トレーニングと血管内皮機能 好気的運動組み合わせの必要、レジスタンス運動だけでは効果乏しい

2型糖尿病管理において運動はcornersoteである、しかしながら、血管内皮への効果は不明であった。メタアナリシスにより検討



Exercise training and endothelial function in patients with type 2 diabetes: a meta-analysis
Shanhu Qiu, et al.
Cardiovascular Diabetology201817:64
https://doi.org/10.1186/s12933-018-0711-2


16のデータベースを検討
運動トレーニングは、2型糖尿病 FMD 1.77% (95% CI 0.94–2.59%)  包括的改善

特異的検討だと、好気的と、好気的・レジスタンス運動組み合わせともにFMD増加 各々
 1.21% (95% CI 0.23–2.19%) 、 2.49% (95% CI 1.17–3.81%)
しかし、レジスタンス運動では傾向しか示せない

中等度強度持続運動において、高強度インターバル好気的運動は、FMD改善有意差認めず

2型糖尿病におけるFMD改善反応は、非糖尿病と比較してより少ない (WMD − 0.72%, 95% CI − 1.36 to − 0.08%)、好気的運動だけに限っても少ない  (WMD − 0.65%, 95% CI − 1.31 to 0.01%)




2型糖尿病もしくは2型糖尿病vs非糖尿病の運動トレーニングのFMDへの効果の統合分析
a. 2型糖尿病での、対非運動比較、運動トレーニングのFMDの効果メタアナリシス
b. 2型糖尿病での異なる運動種類毎のFMDの効果メタアナリシス
c. 2型糖尿病 vs 非糖尿病での運動トレーニングのFMDの効果メタアナリシス




COPDと変形性関節症の関連性

COPD患者における変形性関節症(OA)発生率初めてのシステマティックな検討とのこと

レントゲン確認診断OAではないことに注意が必要だが、レントゲン確認診断OAの意義も疑問視されているから妥当なところだと思う。むしろCOPD診断の方が問題でスパイロメトリされてないという、日本外でよくありがちなパターン。

細かいことを除けば基本的には、OAとCOPDの関連性はありそうで、 shared risk factorとして、全身性炎症パラメータ増加、骨格筋減少、身体活動性低下が確定的な要素としてあげられる

呼吸リハビリテーションの効用や抗炎症薬剤の開発(好中球エラスターゼなど)考察されている



Prevalence of osteoarthritis in individuals with COPD: a systematic review
Wshah A,  et al.
International Journal of COPD  16 April 2018 Volume 2018:13 Pages 1207—1216
DOI https://doi.org/10.2147/COPD.S158614


COPD患者における変形性関節症(OA)の頻度
CINAHL、 Medline、 PsycINFO、 Embase データベースのコンピュータベースの文献調査
平均年齢 59-76歳
加重平均計算

14研究がクライテリア合致、12%〜74%の頻度、加重平均 35.5%

COPDにおけるOAは高率で、発症および介入適応に関して考慮が必要



Question 6 on methods was answered with “yes” if the diagnoses of both COPD and OA were based on diagnostic criteria.
Osteoarthritis Tool : http://jointhealth.org/pdfs/OATookKit_En.pdf







一般の人口での有病率

  • British Columbia 400万人超で、2001年調査では10.8%、スウェーデン・Malmoでは56−64歳成人でレントゲン確認にて 25.4%、Framingham研究で 19.2%、Johnston County Osteoarthritis Projectで27.8%
  • COPDでのOA頻度としてはNotwithstanding study では35.5%





中国:卵の摂取と死亡率関連性みとめず

食事性コレステロールの心血管疾患リスクに関して明確な関連性は示せてない
Dietary cholesterol and cardiovascular disease: a systematic review and meta-analysis
The American Journal of Clinical Nutrition, Volume 102, Issue 2, 1 August 2015, Pages 276–294, https://doi.org/10.3945/ajcn.114.100305
それでも市井には、「食事性コレステロールが悪者」という概念が残存している


アジアでのこの種のコホート研究、中共(最近、この表現聞くこと少なくなった)からのが多くなった。日本・韓国ともに、小泉政権以降、科学研究費の出し渋りのため、中国に猛追され、さらには超された感、日々増している(平成の大獄)。悪の権化、財務省の不正追及されそうもない政局・・・日本の科学研究さらに没落することとなるのだろうと・・・傍から見ている。実際、大学からのご報告を見るとエリート大学とそれ以外の大学との格差拡大と全体的なアカデミックな質低下を現実のものとして実感する

小泉以前の日本からの報告
Egg consumption, serum cholesterol, and cause-specific and all-cause mortality: the National Integrated Project for Prospective Observation of Non-communicable Disease and Its Trends in the Aged, 1980 (NIPPON DATA80)  The American Journal of Clinical Nutrition, Volume 80, Issue 1, 1 July 2004, Pages 58–63, https://doi.org/10.1093/ajcn/80.1.58
休み明けから、ぼやくが・・・


卵の摂取と心血管疾患、全原因死亡率との関連性コホート研究



Egg consumption and the risk of cardiovascular disease and all-cause mortality: Guangzhou Biobank Cohort Study and meta-analyses
Lin XuTai Hing Lam ,et al.
European Journal of Nutrition pp 1–12 

275,343人年フォローアップ(平均期間 9.8年間)、全原因死亡 2685、CVD死亡 873

全原因死亡に関して、高摂取(週 7個以上)と低摂取(週 1未満)では有意差認めず
(補正ハザード比 (HR) 1.08 , 95%CI、 0.93 - 1.24、 CVD死亡率 0.99 , 95% CI, 0.76 - 1.27、虚血性心疾患 0.92, 95% CI 0.63 - 1.36、 卒中 0.88 95% CI 0.57 - 1.35)

今回のデータを含むupdated meta-analysis施行
週7個以上では全原因死亡率と関連せず  (HR 1.09, 95% CI 0.997–1.200) 、同様、虚血性心疾患 (HR 0.97, 95% CI 0.90–1.05)、しかし、卒中に関しては軽度の減少関連性示唆  (HR 0.91. 95% CI 0.85–0.98)





2018年5月1日火曜日

泌尿器系、抗うつや抗パーキンソン系抗コリン剤は、認知症リスクと関連する

泌尿器系、抗うつや抗パーキンソン系抗コリン剤は、認知症リスクと関連する


Anticholinergic drugs and risk of dementia: case-control study
Kathryn Richardson, et al.
the bmj | BMJ 2018;361:k1315 | doi: 10.1136/bmj.k1315
https://www.bmj.com/content/bmj/361/bmj.k1315.full.pdf

症例対照研究
UKのGP
65-99歳、認知症症例 40,770、非認知症対照 283,933
Anticholinergic Cognitive Burden (ACB)

1回以上ACBスコア3の抗コリン剤暴露期間中使用症例 14,453 (35%) vs 対照 86,403 (30%)




上記ACBスコア3の抗コリン剤による補正オッズ比は 1.11 ( 95% 信頼区間 1.08 to 1.14 )

認知症は、平均ACGスコア増加ほど相関。薬剤クラスを考慮すると、消化管薬剤 ACB3は認知症と明確なリンクはない

ACB3の抗うつ薬、泌尿器薬剤、抗パーキンソン薬の暴露増加ほどリスク高まる
診断前15−20年前の薬剤使用と関連



noteへ実験的移行

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