2014年10月31日金曜日

MAC症治療中期間中M. abscessus 類検出の意味

M. abscessus sspによる肺の破壊進行急激で、かなり濃厚な抗生剤投与が必要




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m. abscessusは、MACやKansassii後の3番目に多いNTMの病原菌
Rapidly Growing Mycobacteria(RGM)呼吸器疾患分離菌の80%ほど
肺、皮膚、軟部組織、全身播種感染をきたす。
ヒトでは緩徐進行性で、致死率15%程度。
白人、女性非喫煙者、60歳超、肺疾患素因なし
ただ、MACに引き続きM.abscessusが生じるとき、肺機能減少が特に著明



cf.
RGM: M. chelorae, M. abscessus, M. fortugum
Slow growing mycobacteria: MAC, M. kansasii, Mtb
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ということで、MAC治療中M. Abscessus分離の意味づけが検討された



 The significance of M. abscessus ssp abscessus isolation during Mycobacterium avium complex (MAC) lung disease therapy
David E. Griffith, M, et. al.
Chest. 2014. doi:10.1378/chest.14-1297

背景:  Isolation of Mycobacterium abscessus subsp abscessus (MAA)の同定は、MAC症肺疾患罹病中頻度が多いが、臨床的重要性の情報は少ない。


方法:  MAC症治療中、53/180(29%)でMAA同定
患者をMAAA肺疾患なしGroup 1)、あり(Group 2)に区分


結果:  MAA同定の有無、すなわちGroup1、Group2 間で、有意な住民統計的差はない。

また、総喀痰量(p = 0.7; CI: -13.4 to 8.6) やフォローアップ期間 (p = 0.8; CI: -21.5 to 16.1)に有意差認めない

Group2すなわち、MAA同定群ではMAA培養陽性多く( 15.0 ± 11.1 vs 1.2 ± 0.4 (p < 0.0001; CI: -17.7 to -9.9)、空洞形成・空洞増加病変発症が多い (p > 0.0001)、そして、非結核性抗酸菌診断ATSクライテリア3つを示すことが多い(21/21 (100%) vs 0/32 (0%) (p < 0.0001)

Group1はGroup2より有意に1回だけのMAA陽性培養が多い (25/31 vs 0/21 (p < 0.0001))

結論:  MAC肺疾患治療完遂後微生物学的臨床的フォローアップによりMAC肺疾患治療期間中MAAを検出する努力が必要である。また、単独・単回MAA道程は臨床的意義少ない。





ICU重症早期栄養管理:経口 vs 非経口


生命危機状態にある重症成人患者早期栄養管理において、腸管栄養か、非経口投与か
どちらが優れているか? 

予後としての30日目死亡率差はないことのようだが、栄養不十分でほんとの検討になったのかやや疑問が残る



Trial of the Route of Early Nutritional Support in Critically Ill Adults

Sheila E. Harvey, et. al.
for the CALORIES Trial Investigators
N Engl J Med 2014; 371:1673-1684October 30, 2014DOI: 10.1056/NEJMoa1409860


【背景】クリティカルな重症成人患者の栄養早期サポートの供給について最も有効なルートは未だ不明。供給ルートに関して、非腸管(非経口)ルートが腸管ルートに比べ優れてるという仮設を立てて検証

【方法】プラグマ的、ランダム化トライアル(33の英国ICUのいずれかに無計画入室成人)
割り付け
・腸管栄養
・非腸管栄養

入室後36時間内、連続5日間

プライマリアウトカムは30日目の死亡率
 【結果】
2400名登録:非腸管栄養 1191名、腸管栄養 1197名


30日後死亡:非腸管 393/1188(33.1%) VS 腸管 409/1195(34.2%)
(relative risk in parenteral group, 0.97; 95% confidence interval, 0.86 to 1.08; P=0.57)


腸管栄養群比較した場合に非腸管栄養群有意に減少したのは
  • 低血糖(44 patients [3.7%] vs. 74 patients [6.2%]; P=0.006)
  • 嘔吐vomiting (100 patients [8.4%] vs. 194 patients [16.2%]; P<0 .001="" li="">

有意差ない項目は
・治療感染合併症平均数 (0.22 vs. 0.21; P=0.72)
・90-day mortality (442 of 1184 patients [37.3%] vs. 464 of 1188 patients [39.1%], P=0.40)
・セカンダリアウトカムに当たる別途14項目発生数
・副事象イベント


カロリー摂取は2群間同じで、目標摂取量には多くで到達せず

2014年10月29日水曜日

たくさん牛乳飲むと、早死に、骨折しやすくなる ・・・ という大規模研究報告

ミルク摂取大量なら、男女とも死亡率・骨折と関連


Milk intake and risk of mortality and fractures in women and men: cohort studies
BMJ 2014; 349 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.g6015 (Published 28 October 2014)
Cite this as: BMJ 2014;349:g6015

2つの大規模スウェーデンのコホート、61433名(ベースライン 39-74歳、1987-90年)
食事回数アンケート初回。2回目1997年。

主要アウトカム項目:多変量生存モデル:ミルク摂取と、死亡・骨折までの期間。


結果: 
平均フォローアップ 20.1年間
女性:死亡 15541名、 骨折17252名(股部 4259名)

平均フォローアップ 11.2年間
男性:死亡 10112名、 骨折 5066名(股部 1166名)

女性では、補正死亡率ハザード比比較、3以上のグラス杯/日では、1グラス杯未満/日に比べ、1.93(95%信頼区間 1.80 ~ 2.06)

ミルクのグラス杯数1増加あたり、補正ハザードは、女性で 1.15(1.13 ~ 1.17) 、男性で 1.03(1.01 ~ 1.04)

女性において、ミルクのグラス杯1増加あたり、全骨折形態に関しては 1.02(1.00 ~ 1.04)、股部骨折では 1.09(1.05 ~ 1.13)

男性において、同様、1.01(0.99 ~ 1.03)、 1.03(0.99 ~ 1.07)



2つの追加コホート、男性1コホート、女性1コホートのサブサンプルでは、ミルク摂取と、尿中8- iso - PFG2α(酸化ストレスマーカー)、血中IL-6(主要炎症マーカー)との正の相関性が見られた。



重度暴力行為の5-10%と関連する遺伝子

2つの遺伝子重度暴力多数再犯的行為と関連し、それは、フィンランドの重度暴力犯罪の5-10%にあたる。

MAO-Aの機能関連とニューロン膜接着分子(CDH13)の遺伝子




"Genetic background of extreme violent behavior"
Molecular Psychiatry , (28 October 2014) | doi:10.1038/mp.2014.130
J Tiihonen, et. al.

先進国では、全暴力犯罪の大部分は、小グループの反社会的常習的攻撃者からコミットされたものだが、常習的暴力攻撃や殺人などの重度暴力行為に寄与した遺伝子は示されてない。


フィンランド囚人の2つの独立したコホートから、
 Our results, from two independent cohorts of Finnish prisoners, revealed that a

monoamine oxidase A (MAOA) low-activity genotype (contributing to low dopamine turnover rate) と、CDH13 gene (coding for neuronal membrane adhesion protein) が、極度暴力行為(少なくとも10回の殺人、殺人未遂、殺人関与)と関連することが判明。


非暴力的攻撃においてはMAOA、CDH13どちらも実質的シグナルとして観察されず、暴力的攻撃にのみ特異的ということが示唆され、薬物乱用、反社会人格疾患とも大きく関与しない。


これらの結果により、モノアミン代謝低下やニューロン膜機能障害とも、極端な犯罪的暴力行為の原因可能性がある。
フィンランドの重度暴力犯罪の5-10%は前述のMAOA・CDH13遺伝子型と関連する。



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2014年10月28日火曜日

糖尿病初期治療としてメトホルミン外を使用すると薬剤併用リスク増加につながる

日本では、メトホルミンの使用不当に制限され、初期治療としての地位を保持できているとはいえない。理由は某学会のトップ連中にあることは疑う余地もない。


Aetonaというアメリカの医療管理会社のデータベースでも、 日本ほどひどくはないが、ガイドラインにもかかわらず初期治療メトホルミンは57.8%(8964名/15516名)。



Initial Choice of Oral Glucose-Lowering Medication for Diabetes Mellitus
A Patient-Centered Comparative Effectiveness Study
Seth A. Berkowitz, et. al.
JAMA Intern Med. Published online October 27, 2014. doi:10.1001/jamainternmed.2014.5294


非補正分析では、メトホルミン外の薬品使用にて、2番目の経口血糖降下剤を追加、もしくは、インスリンを2剤目として追加するリスクが増加する(P < 0.001 )

propensity score及び多変量補正Cox比例ハザードモデルにてSU剤s (hazard ratio [HR], 1.68; 95% CI, 1.57-1.79)、チアゾリジン系 (HR, 1.61; 95% CI, 1.43-1.80)、DPP4阻害剤 (HR, 1.62; 95% CI, 1.47-1.79) の第一選択は治療補強リスク増加する。

メトホルミンの代替的第一選択多剤使用は、低血糖リスク減少、ED受診リスク減少、新血管イベントリスク減少と関連せず


それにしても、日本の糖尿病学会のいびつさ ・・・ あほの集まりなのだろうか?

COPD急性増悪:入院での非侵襲的人工呼吸利用は死亡率減少、入院期間短縮、コスト低下に役立つ

COPD急性増悪における、非侵襲的人工呼吸・・・臨床的アウトカムにおけるベネフィットがあきらかなのだが、なかなか導入が進まない。ひとえに施設経験の問題だと思う。私の所は超小規模の有床だったが、かなり積極的に行っていけたわけだし・・・やる気次第だとおもう。




Outcomes Associated With Invasive and Noninvasive Ventilation Among Patients Hospitalized With Exacerbations of Chronic Obstructive Pulmonary Disease ONLINE FIRST
Peter K. Lindenauer, et. al.
JAMA Intern Med. Published online October 27, 2014. doi:10.1001/jamainternmed.2014.5430


意義  COPD(慢性閉塞性肺疾患)重症急性増悪患者小規模臨床トライアルで、非侵襲的人工換気(NIV)は挿管必要性減少、短期生存率改善効果が示されている。しかし、ルーチンの臨床実践の場でのNIVの有効性での知見は少ない。


目的  NIV治療VS侵襲的人工換気(IMV)COPD患者のアウトカム比較


デザイン・セッティング・被験者  420の米国入院被験者の初回・2回目の入院において人工換気を受けたCOPD急性増悪入院25,628名の後顧的コホート(Premier Inpatient Database内)


暴露  初期人工呼吸戦略



主要アウトカム・測定項目  入院死亡率、院内肺炎、入院滞在日数・コスト、30日再入院




結果  研究対象群において、総数 17,978(70%) で、入院日1もしくは2日目にNIVを初期治療として受けている。IMV初期治療を比較すると、NIV治療患者はより高齢、合併症少なく、入院時合併肺炎も少ない。


propensity補正解析にて、NIVはIMVより死亡リスク少ない(オッズ比[OR] 0.54; 95% CI, 0.48 - 0.61)。


NIV治療は、院内肺炎リスク減少 (OR, 0.53 [95% CI, 0.44-0.64])、コスト減少 (ratio, 0.68 [95% CI, 0.67-0.69])、入院滞在日数減少(ratio, 0.81 [95% CI, 0.79-0.82])と関連


しかし、30日めの全原因再入院 (OR, 1.04 [95% CI, 0.94-1.15])やCOPD特異的再入院 (OR, 1.05 [95% CI, 0.91-1.22]).とは相関せず。


これらの相関はpropensity補正解析で相関性減弱する。


NIVのベネフィットは、85才未満の患者に限定したサンプルでも同様で、合併症や合併肺炎のレベルが高いほどそのベネフィットは減弱する。


インスツルメント指標として病院を用いると、NIVと死亡率の相関性強度はやや減弱する (OR, 0.66 [95% CI, 0.47-0.91]).


感度分析では、NIVのベネフィットは、仮説的未測定強度寄与要素という側面でも十分存在する。




結論と知見  大規模後顧的コホート研究において、COPDの入院時NIV治療は、IMV治療に比べ、入院死亡率低下、入院期間短縮、コスト減少が明らか。




Propensity補正しても、所詮、後顧的研究だけど・・・


noteへ実験的移行

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