2015年3月18日水曜日

ACP推奨:心臓検診 ・・・ まずは、リスク評価 低リスクならそれ以上検査しない

心血管リスク評価(フラミンガムリスクスコアSCOREPROCAMReynolds Risk ScorePooled Cohort Equation risk calculator)をまず行い、低リスクなら、それ以上の心臓スクリーニングを行うべきではない!・・・という当たり前の推奨



Cardiac Screening With Electrocardiography, Stress Echocardiography, or Myocardial Perfusion Imaging: Advice for High-Value Care From the American College of Physicians
Roger Chou, MD, for the High Value Care Task Force of the American College of Physicians
Ann Intern Med. 2015;162(6):438-447. doi:10.7326/M14-1225 



結論:高コストで、ベネフィットの乏しいもしくは無い場合医療は価値乏しい。低リスク成人において心臓スクリーニングを、安静時もしくは負荷心電図、負荷心エコー、負荷MPIを用いることで、患者のアウトカム改善を示すエビデンスは存在しない。 しかし、コスト増加・有害性増加をもたらす関連性は存在する。
従来の心血管リスク要素に基づく心血管リスク、グローバルリスクスコア、修正可能なリスク要素に着眼し、低リスク対照者に対してさらに追加して心血管検診を行わないとする、方向性の推奨を実践することは、患者のケアの質改善をもたらすだろう。それは不必要な有害イベント・コストを回避することにもなる。
より有効性を担保するため、画像診断施行を減らす努力が必要で、多視点であるべき、臨床医の行動、患者の希望、DTC(direct-to-consumer)検診プログラム、経済的インセンティブに着眼してその努力を行うべき。







2015年3月17日火曜日

カリフォルニア・ディズニーランドでのはしか流行

他者にリスクをもたらす個人の信念までも思想の自由として尊重しなければならないのか? 


カリフォルニア・ディズニーランドでの麻疹(はしか)133名という大量発生騒ぎ

 問題は、この発生者のうち、57名がワクチン非接種者で、20名が1回しか接種してなかったという不十分ワクチン接種者

Index Patientである発端者は、3ヶ月齢で、 Anahelmアミューズメント・パークへ訪れ、フィリピンで昨年流行したウィルス株と一致し、5万8千名の発症者と、110名の死亡をのたらしたもの
JAMA  Pediatricsに、 数式モデルで、麻疹暴露者のワクチン接種率が86%を超えてないレベルで、50%未満の可能性もあると考察。
集団免疫確立のためには96%、時に99%必要と専門家。


best-case scenarioでは、ワクチン率 75%から86% と専門家は計算 true effective reproductive numberを中間的に設定すると、66%から81%
effective repoructive numberを高くすると、50% から 71%となる


    
基本再生算数など
http://www.math.sci.hiroshima-u.ac.jp/~ryo/Lectures/Iwami/Note_1.pdf

CSPPT研究:中国成人高血圧 ・・・ 葉酸追加で、卒中予防

葉酸関係の介入って微妙な気がするのだが・・・ MTHFR C677T  (CC, CT, TT)ジェノタイプ層別化


メチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素 : Methylenetetrahydrofolate reductase (MTHFR) は、重要な酵素で、この酵素の欠損・機能障害により、心筋梗塞、卒中、静脈血栓症、特定のがん、認知障害、炎症性腸疾患、神経疾患病態と関連。この酵素の機能欠損変異は、ホモシステイン尿症と関連。この酵素がなければメチオニンに転換できない。ホモシステイン過剰による尿排泄増加も存在。多くの臓器に障害を与える変異も存在。



エナラプリル(10mg)と葉酸(0.8mg)合剤による高血圧中国人成人対象の初回卒中一次予防介入


Efficacy of Folic Acid Therapy in Primary Prevention of Stroke Among Adults With Hypertension in China
The CSPPT Randomized Clinical Trial
Yong Huo, et. al.
; for the CSPPT Investigators
JAMA. Published online March 15, 2015. doi:10.1001/jama.2015.2274 


治療期間中央値 4.5年間、エナラプリル単独群と比較
・ 合剤群では有意に初回卒中減少 ( エナラプリル・葉酸合剤群 2.7%  vs  エナラプリル単独群 3.4%  ; ハザード比 [HR], 0.79; 95% CI, 0.68-0.93)


・ 初回虚血性卒中減少 (2.2%   vs 2.8%  ; HR, 0.76; 95% CI, 0.64-0.91)


・ 組み合わせ心血管イベント減少(心血管死、心筋梗塞、卒中) 3.1%  vs 3 .9%  ; HR, 0.80; 95% CI, 0.69-0.92)


出血性卒中リスク HR, 0.93; 95% CI, 0.65-1.34)、心筋梗塞 (HR, 1.04; 95% CI, 0.60-1.82)、全原因死亡(HR, 0.94; 95% CI, 0.81-1.10) では2群間に有意差無し


副事象頻度に関して群間差認めず

要約ではばっさりだが・・・



MTHFR C677T Genotypeに関して、正常ホモ接合体であるCC、ヘテロ接合体CTでは量依存的なベースライン葉酸値と卒中リスク増加が見られたが、異常ホモ接合体であるTTでは葉酸レベルに無縁に卒中リスク高い。



日本の大学・研究施設がレベルの低い臨床研究、PROVEなんたらにかまけてる間に、中国はまともな臨床研究してたんだなぁ・・・と。この差はひろがるいっぽうだろうなぁ・・・と思う、今日この頃。

2015年3月16日月曜日

冠動脈疾患有症状: CT血管造影は、生理負荷検査より、臨床的アウトカム改善に寄与するとは言えない

ほぼ1万名の有症状患者で、CTAと、機能試験(運動負荷心臓エコー、核ストレス試験、ストレス心エコー)を、組み合わせプライマリアウトカム(死亡、心筋梗塞、不安定狭心症入院、重大治療副作用)で比較


Outcomes of Anatomical versus Functional Testing for Coronary Artery Disease
Pamela S. Douglas , et. al.
for the PROMISE Investigators
N Engl. J Med. March 14, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1415516



年齢平均 60.8±8.3歳、女性比率 52.7%、胸痛・DOE 87.7%
検査前閉塞性CAD 53.3±21.4%

フォローアップ期間中央値25ヶ月

プライマリエンドポイントイベント 
CTA群 164/4996 vs  機能検査群 151/5007
 (補正ハザード比, 1.04; 95% 信頼区間  0.83 to 1.29; P=0.75)

CTAでは、機能検査に比べ 閉塞型CADのない患者のカテーテル回数が少ない (3.4% vs. 4.3%, P=0.02)
しかし、CTA群内ではランダム化後90日内のカテーテル検査施行患者数が多い (12.2% vs. 8.1%)

患者あたりの累積放射線照射量中央値は、CTA群で機能検査群より少ない(10.0 mSv vs. 11.3 mSv)が、機能検査群では 32.6% が暴露無し、そして、包括的暴露量はCTA群で多い  (平均 12.0 mSv vs. 10.1 mSv; P<0 .001="" blockquote="">

PCSK9阻害モノクローナル抗体の臨床的効果

ACC年次学会の話題は、まず、PCSK9阻害モノクローナル抗体の治験により、臨床的イベント減少効果が示されたこと


サノフィのAlirocumab、 AmgenのEvolocumabとも、2千から5千規模の検討結果だが、まだ、結論的ではないという意見もあるが、同種薬剤での2つの結果が同様の結果であったことは意義深いという結論 




Alirocumabは、monoclonal antibody that inhibits proprotein convertase subtilisin–kexin type 9 (PCSK9) 阻害モノクローナル抗体
スタチン投与中患者で、LDLコレステロールを減少させるが、その大規模・長期研究

 78週間、最大耐用量スタチンに付加する形での長期投与効果



Efficacy and Safety of Alirocumab in Reducing Lipids and Cardiovascular Events
Jennifer G. Robinson, et. al.
for the ODYSSEY LONG TERM Investigators
N Engl. J Med. March 15, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1501031


24週、-62%低下で、78週間後も継続

副作用として、注射部位反応(5.9% vs 4.2%)、筋肉痛(5.4% vs 2.9%)、神経認知機能(1.2% vs 0.5%)、眼科イベント(2.9% vs 1.9%)


post-hoc解析にて、MACE(重大心血管副事象’冠動脈疾患死亡・非致死的心筋梗塞・致死的/非致死的虚血性卒中、血管再建必要な不安定狭心症)率低下 1.7% vs 3.3%;  ハザード比 0.52%、95%信頼区間 0.31〜0.90)





PCSK9阻害モノクローナル抗体、Evolocumab

2つのオープンラベル、ランダム化トライアル(4465名)
evolocumab 親トライアルのP2もしくはP3のうち1つを完遂した症例



Efficacy and Safety of Evolocumab in Reducing Lipids and Cardiovascular Events
Marc S. Sabatine, et. al.
 for the Open-Label Study of Long-Term Evaluation against LDL Cholesterol (OSLER) Investigators
N Engl. J Med. March 15, 2015DOI: 10.1056/NEJMoa1500858


標準治療に比べ、evolocumab治療群では、LDL 61%減少; 中央値 120 → 48 mg/dL , p < 0.001


副作用の大多数は同様、例がとして、神経学的イベントが介入群で多い。
副作用イベントリスクは、LDL到達度に応じた、有意なばらつきはない。

 1年時点心血管は標準治療群の2.18% → 0.95%へ減少
ハザード比 0.47;95%信頼区間、 0.28 〜 0.78 p=0.003





2015年3月15日日曜日

タバコ購入最低年齢引き上げ 21歳→25歳

タバコ購入許可最低年齢を、21歳と25歳に比較した時、25歳とすると若年層喫煙率劇的減少し、健康関連有害性疾患を減らしたと、NIHがらみ報告。

19歳まで引き上げると、2100年までに3%、21歳だと12%、25歳だと16%喫煙比率減少させることができる。
<解説>米国内では、タバコ購入許可最低年齢は、州ごとに異なり、18歳、19歳、島嶼部では21歳も存在する
https://en.wikipedia.org/wiki/Smoking_age



Public Health Implications of Raising the Minimum Age of Legal Access to Tobacco Products
Released: March 12, 2015
http://www.iom.edu/Reports/2015/TobaccoMinimumAgeReport.aspx


http://www.iom.edu/~/media/Files/Report%20Files/2015/tobacco_minimum_age_report_brief.pdf



2015年3月14日土曜日

COPD中等・重症: アノーロ合剤は各々の単剤、チオトロピウム、TIO/FUL合剤より効果

現時点では、umeclidinium/vilanterol (UMEC/VIL),である、アノーロ・エリプタ 7回吸入製剤しかないので、とても扱いにくい。



A SYSTEMATIC REVIEW ON THE EFFICACY AND SAFETY OF A FIXED-DOSE COMBINATION OF UMECLIDINIUM AND VILANTEROL FOR THE TREATMENT OF COPD
Gustavo J. Rodrigo,  et. al.
Chest. 2015. doi:10.1378/chest.15-0084


11トライアル、9609名のシステマティック・レビュー


UMEV/VIL は、UMEC、VIL、チオトロピウム、FSCに比べ、肺機能改善優越性あり (mean trough FEV1 60, 110, 90, and 90 mL respectively, p <0 .0001="" p="">
UMEC/VILは、UMECやVILに比較してTDIのMCIDを示す尤度が高い  (Number needed to treat for benefit [NNTB] = 14 、 10 )


UMEC/VIL治療はUMEC と VILに比べ、有意にCOPD急性増悪リスクを減少させる (NNTB = 42 、41 )


一方、UMEC/VILとチオトロピウム比較で、呼吸困難、健康状態、COPD急性増悪リスクに関しては有意な差は認めない。



安全性に関しては、治療横断的に同様で、合剤の安全性懸念は少ない。


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HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...