2016年4月6日水曜日

高血圧63歳以上:コーヒー習慣的摂取は血圧増加させる

コントロール不良定義に疑問あるが・・・コーヒー飲用を褒めそやしすぎる昨今の風潮にはホントかな?と疑念も


確かに、24時間持続血圧モニタリングをみればさすがにコーヒー飲用で血圧上がるだろう



Habitual coffee consumption and 24-h blood pressure control in older adults with hypertension
Clinical Nutrition, 04/05/2016
LopezGarcia E, et al.  ; CIBER of Epidemiology and Public Health (CIBERESP)
http://www.clinicalnutritionjournal.com/article/S0261-5614(16)30009-7/abstract


63歳以上、1164名、2012年スペイン横断研究: Seniors-Study on Nutrition and Cardiovascular Risk in Spain (ENRICA)
習慣的コーヒー飲用をvalidated diet historyで評価
血圧は24時間ABPM
Ambulatory hypertension定義:  BP ≥130/80 mm Hg or 降圧薬使用
uncontrolled BP は BP ≥130/80 mm Hg


715名の高血圧被検者において、コーヒー3カップ/日飲用では、非引用者に比べ、24時間収縮期血圧高値 (beta: 3.25 mm Hg, p value=0.04)、拡張期血圧高値 (beta: 2.24 mm Hg, p value=0.02)

非飲用者に比べ、uncontrolled BPオッズ比(95%信頼区間)はコーヒー飲用レベル1日1杯、2杯、3杯以上でそれぞれ: 1.95 (1.15-3.30)、 1.41 (0.75-2.68)、 2.55 (1.28-5.09); p for trend=0.05.

喫煙者、体重過剰(BMI 25以上)、メディタレニアン・ダイエット非遵守、高コレステロール血症でも同様

高血圧患者において、コーヒー摂取量とnon-dipper 血圧パターン(夜間血圧減少10%未満)に相関性認めず

左胃動脈塞栓術・減肥治療 ・・・ 

前述の上腕周囲長の話題とは異なるが、BMIより腹部周囲径が糖尿病・重度心疾患症状無い場合の有効

1型・2型糖尿病、心疾患症状伴わない場合、腹部肥満は重篤心疾患の強い予後因子

Waist circumference is stronger predictor of heart disease than BMI
Researchers found that abdominal obesity, or having an apple-shaped body, is a strong predictor of serious heart disease in patients who have type 1 or type 2 diabetes, and haven't displayed any symptoms of heart disease
Date: April 2, 2016 
https://www.sciencedaily.com/releases/2016/04/160402111232.htm



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一方それに対し、左胃動脈塞栓術・減肥治療



Review;Bariatric Left Gastric Artery Embolization for the Treatment of Obesity: A Review of Gut Hormone Involvement in Energy Homeostasis
Kevin Anton, et. al.
Citation: American Journal of Roentgenology. 2016;206: 202-210. 10.2214/AJR.15.14331
Read More: http://www.ajronline.org/doi/abs/10.2214/AJR.15.14331



7名の重度肥満に対し、「低侵襲」という触れ込みで、重度副作用無く治療され、一定程度の体重減少 平均13%体重減少を6ヶ月間の治療期間にて認めた

重度肥満7名、胃動脈塞栓は減量ツールとしてまだ臨床治験の過程ですらなく、他治療法とともに確認されてない

低リスク患者:High-flow nasal cannula oxygen (HFNC) vs 通常酸素療法:抜管後効果

ハイフロー療法についてのナラティブ・レビュー
http://kaigyoi.blogspot.jp/2015/02/blog-post_19.html




High-flow nasal cannula oxygen (HFNC)  vs 通常酸素療法:抜管後効果


Effect of Postextubation High-Flow Nasal Cannula vs Conventional Oxygen Therapy on Reintubation in Low-Risk Patients
A Randomized Clinical Trial
Gonzalo Hernández, et. al.
JAMA. 2016;315(13):1354-1361. doi:10.1001/jama.2016.2711.

低リスク群
(65歳未満、APAHEIIスコア12未満、BMI 30未満、適切な分泌管理、単純なウィーニング、合併症0−1、心不全や中等度・重度COPDなし、気道管理問題・人工呼吸遷延なし)

通常の酸素療法に比べ、high-flow nasal cannula oxygen使用により、再挿管低リスク群での72時間内再挿管リスク減少

527名(平均年齢51 [レンジ, 18-64]歳
高流量治療 264名、 通常酸素療法 263名

72時間内再挿管は 高流量群は通常酸素療法群より少ない(高流量 13 名 [4.9%] vs 通常治療 32 [12.2%]  絶対差, 7.2% [95% CI, 2.5% to 12.2%]; P = 0.004)
創刊後呼吸不全も、高流量群で少ない  (22/264 名 [8.3%] vs 38/263 [14.4%]; 絶対差, 6.1% [95% CI, 0.7% to 11.6%]; P = .03)

再挿管までの期間は群間差なし (高流量群 19 時間 [中間4分位, 12-28]  vs 通常値量群15 時間 [中間4分位, 9-31] ; 絶対差, −4 [95% CI, −54 to 46]; P = .66]

副事象報告なし





私自身は、水浸し治療に関してあまねく使用することの危険性に危惧を感じている


http://www.jseptic.com/journal/49.pdf

2016年4月4日月曜日

心不全:予後推定としてBMIに腹囲半径より上腕周囲長を検討の方が補完的

日本からの報告

腹囲/上腕周囲長比較は小児・成長期のテーマと思っていた


心不全患者で、上腕周囲長評価というのは・・・


Complementary Role of Arm Circumference to Body Mass Index in Risk Stratification in Heart Failure
Kentaro Kamiya, et. al.
JCHF. 2016;4(4):265-273. doi:10.1016/j.jchf.2015.11.010
http://heartfailure.onlinejacc.org/article.aspx?articleid=2491370#tab1

方法  BMI、ウェスト径 waist circumference (WC)、上腕中心部周囲長 mid-upper arm circumference (MUAC)を 570 名の心不全連続患者で測定  (平均年齢 67.4 ± 14.0 歳)
BMI、WC、MUACにしたがい高低分類層別化
エンドポイントは全原因死亡率
フォローアップ中央期間1.5(IQR 0.7 - 2.8年)年間 死亡70
いくつかの事前予後因子、Seattle Heart Failure Score と exercise capacity補正後、以下予後と逆相関
・ BMI (hazard ratio [HR]: 0.68; p = 0.016)
・ WC (HR: 0.76; p = 0.044)
・ MUAC (HR: 0.52; p < 0.001)


高BMI/高WC群と比較し、低BMI/高WCと低BMI/低WC群は予後同等

しかし、低BMI/低-MUAC群(上腕中心部周囲長)のみ、高BMI/高MUAC群に比べ予後不良で、低BMI/高MUAC群では予後不良認めない

MUACをBMIに加えることで、AUC/ROC有意に増加するI (0.70 vs. 0.63, p = 0.012) も、WCにBMIを加えても増加しない (0.64 vs. 0.63, p = 0.763)

結論:上腕中心部周囲長は、心不全患者の予後推定として、BMIに補完的役割を果たすが、ウェスト径はその役割を果たさない



GAUSS-3 :スタチン筋症状非耐用:抗PCSK9抗体「エボロクマブ」はゼチーアに比べ筋症状副作用少なく、LDL減少著明・・・ コストは???

「エゼチミブ」:ゼチーア は未だ、重大心血管イベントに対する有効性確立してないと言って良いだろう
Clinical Efficacy and Safety of Ezetimibe on Major Cardiovascular Endpoints: Systematic Review and Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials
PLoS One. 2015; 10(4): e0124587.Published online 2015 Apr 27. doi:  10.1371/journal.pone.0124587

LDL減少効果甚だしいエボロクマブへの有効性は期待するものの・・・やはりMACEに関する有効性が示されなければ疑心暗鬼
非FH・高コレステロール血症:スタチン非耐用患者に対しいかなる医療実践すべきか?
フィブラート系は?
Use of fibrates in the metabolic syndrome: A review
World J Diabetes. 2016 Mar 10; 7(5): 74–88.
Published online 2016 Mar 10. doi:  10.4239/wjd.v7.i5.74
PMCID: PMC4781903
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4781903/

・・・などと考えながら、論文を読んだ!


Efficacy and Tolerability of Evolocumab vs Ezetimibe in Patients With Muscle-Related Statin Intolerance
The GAUSS-3 Randomized Clinical Trial
Steven E.
Nissen, et. al. ; for the GAUSS-3 Investigators
JAMA.
Published online April 03, 2016. doi:10.1001/jama.2016.3608
意義  筋肉関連スタチン非耐用は患者のうち5%〜20%と報告

目的  スタチン再チャレンジにより確認された筋肉症状患者確認し、2つの非スタチン治療、「エゼチミブ」および抗PCSK9抗体「エボロクマブ」と脂質低下効果を比較

デザイン・セッティング・被検者  2段階ランダム化臨床トライアル(511名の成人患者: LDL非コントロールレベル・2剤以上のスタチン非耐用症例:2013−2014グローバル登録)
A相:24週交差施行:アトルバスタチン or プラシーボ :筋肉症状同定のため
B相:2週間洗い出し後、患者をエゼチミブ or エボロクマブ 24週間投与へ割り付け

介入
A相:アトルバスタチン (20 mg) vs プラシーボ
B相:ランダム化 2:1 エボロクマブ 皮下注 (420 mg 月毎) or 経口エゼチミブ(10 mg 連日)
主要アウトカム・測定項目
合同プライマリエンドポイント:ベースラインから22週から24週平均とベースラインから24週の平均パーセント変化

結果
A相エントリー491名患者 (平均年齢, 60.7 [SD, 10.2] 歳; 女性 246 [50.1%]; 冠動脈性心疾患170 [34.6%]; エントリー時平均 LDL-C 値, 212.3 [SD, 67.9] mg/dL)、プラシーボ投与時は出現せず・アトルバスタチン投与時筋症状出現 209 / 491 (42.6%)
B相エントリー199名患者、CK増加 B相直接施行19名を含み (N = 218, エゼチミブ ランダム化 73、エボロクマブ 145 ; エントリ時平均 LDL-C 値, 219.9 [SD, 72] mg/dL)
22−24週平均に関し、LDL-C値 
エゼチミブ 183.0 mg/dL; 平均%変化 LDL-C , −16.7% (95% CI, −20.5% to −12.9%), 絶対値変化, −31.0 mg/dL
エボロクマブ 103.6 mg/dL;平均%変化 LDL-C , −54.5% (95% CI, −57.2% to −51.8%); 絶対値変化, −106.8 mg/dL (P < .001)

エゼチミブ24週目 LDL-C 値 181.5 mg/dL; 平均%変化 LDL-C , −16.7% (95% CI, −20.8% to −12.5%); 絶対値変化, −31.2 mg/dL
エボロクマブ 104.1 mg/dL; 平均%変化 LDL-C ,  −52.8% (95% CI, −55.8% to −49.8%);絶対値変化, −102.9 mg/dL (P < .001)
22-24週平均に関し、LDL-C 群間差 −37.8%;絶対値差 −75.8 mg/dL.
24週平均に関し、LDL-C 群間差  −36.1%; 絶対値差 –71.7 mg/dL

筋肉症状:エゼチミブ患者 28.8%、エボロクマブ患者 20.7% (log-rank P = .17)
筋肉症状のためのactive study drug中止 エゼチミブ 5/73 (6.8%)、 エボロクマブ 1/145 (0.7%)


結論・知見
筋肉症状関連副作用関連スタチン非耐用患者において、
エボロクマブはエゼチミブに比較して有意なLDL減少を24週以降も認める
長期有効性・安全性が課題
Trial Registration  clinicaltrials.gov Identifier: NCT01984424

LDL 190mg/dL異常症例中、家族性高コレステロール血症遺伝子変異比率は?

LDL 190 mg/dL以上の症例中、家族性高コレステロール血症遺伝子変異(7症例対照研究、26,025症例のLDLR機能異常変異)同定比率は?


Diagnostic Yield of Sequencing Familial Hypercholesterolemia Genes in Patients with Severe Hypercholesterolemia
Amit V. Khera, et. al.
J Am Coll Cardiol. 2016;():. doi:10.1016/j.jacc.2016.03.520





僅か2%未満



PCSK9阻害剤使用可能となり、その至適治療対象として、家族性高コレステロール血症、注目されているが・・・LDL-R機能障害遺伝子異常同定外の症例に対しどう処すか?

具体的には、他の遺伝子異常もしくは環境的要素など考慮される高コレステロール大多数に対する対応は?


家族性高コレステロール血症について(一般社団法人 日本動脈硬化学会)
http://www.j-athero.org/specialist/fh_s.html

2016年4月2日土曜日

ピオグリタゾン:膀胱癌関連疫学コホート報告

米国では訴訟となっている(た)問題  https://goo.gl/GwrCVz
 エビデンスレベルの低い疫学報告だが、今回の報告、多方面に影響波及することはなさそうだが・・・“日本の薬害に声を大きくする団体”などの活動に影響与えないだろうか?


 10万対30−40名での膀胱癌への絶対的リスク増加と、下段追記のごときNNT45程度の動脈硬化イベント回避効果・・・ 薬というのは、とらえ方によって実に難しいアイテムであると感じる



Pioglitazone use and risk of bladder cancer: population based cohort study
    Marco Tuccori, et. al.
    BMJ 2016; 352 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.i1541 (Published 30 March 2016) Cite this as: BMJ 2016;352:i1541
   
   
689,616人年フォローアップコホート、新規膀胱癌622名診断(粗発生率10万人年対 90.2)

他抗糖尿病薬比較にて、ピオグリタゾンは膀胱癌発生リスク増加と関連  (121.0 v 88.9 per 100 000 人年; ハザード比 1.63, 95% 信頼区間 1.22 to 2.19)

逆に、ロシグリタゾンは膀胱癌リスク増加と関連せず (86.2 v 88.9 per 100 000 person years; 1.10, 0.83 to 1.47).
期間依存、用量依存関係がピオグリタゾンに見られ、ロシグリタゾンでは見られなかった



せっかく、アクトス(ピオグリタゾン)の臨床的有用性あきらかになったのにね


IRISトライアル:アクトスの非糖尿病・インスリン抵抗症例に対する卒中二次予防効果
http://kaigyoi.blogspot.jp/2016/02/blog-post_18.html

Pioglitazone after Ischemic Stroke or Transient Ischemic Attack
Walter N. Kernan, , for the IRIS Trial Investigators
February 17, 2016DOI: 10.1056/NEJMoa1506930
ちなみに、こちらの NNT (Number Needed to Treat) は45(  95% confidence interval for the NNT ranges from 25.0 to 197.6)である。



noteへ実験的移行

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