2017年12月26日火曜日

気腫という形態的病理変化がアスピリンで抑制する可能性

気腫という形態的病理変化がアスピリンで抑制する可能性


ただし、呼吸機能上の影響は認められてない。運動耐容能などに影響があれば治療選択に関わる知見になるのだろうが・・・現時点では日常臨床に即影響をあたえない。
 

A Longitudinal Cohort Study of Aspirin Use and Progression of Emphysema-like Lung
on CT: The MESA Lung Study
Carrie P. Aaron, et al.
DOI:10.1016/j.chest.2017.11.031
http://journal.chestnet.org/article/S0012-3692(17)33210-5/pdf

【背景】血小板活性化、肺の微小血管の血流を減少させ、炎症に寄与し、COPDや肺気腫の病態に悪影響を与える。仮説検証:アスピリンの抗血小板効果定期使用によりCT上気腫様所見の進展抑制や肺機能低下と関連するか?

【方法】  Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis (MESA)
45-84歳、心血管疾患無し(2000-02年)、気腫様所見: 950 HU未満:(percent emphysema)<2000-07 2010-2012="" ct="" full-lung="" p="">アスピリン定期使用の定義:週3日以上
Mixed effect model(補正:人口統計指標、体格測定、喫煙、高血圧、ACE阻害剤、ARB使用、CRP、スフィンゴミエリン、スキャナー要素
<2000-07 2010-2012="" ct="" full-lung="" p="">
<2000-07 2010-2012="" ct="" full-lung="" p="">
【結果】
<2000-07 2010-2012="" ct="" full-lung="" p="">ベースライン時登録 4257名(平均(±SD) 61±10 歳、喫煙既往 54%、アスピリン定期使用 22%)
平均パーセント気腫10年間に 0.60% ( 95% CI : 0.35 , 0.94)
パーセント気腫進行は、アスピリン未使用に比べ使用者では緩徐 (完全補正モデル -0.34% / 10年間 , 95% CI: -0.60 , -0.08 ;  p = 0.001)

喫煙既往者、アスピリン 81mg、300-325mg投与量でも同様の結果で、気流制限認める患者では特に大きな差となった
アスピリン使用と肺機能変化に関して相関なし

<2000-07 2010-2012="" ct="" full-lung="" p="">
<2000-07 2010-2012="" ct="" full-lung="" p="">
【結論】アスピリン定期使用は、10年間の観察において気腫進展を50%減少。
アスピリン・血小板に関する、さらなる研究が必要
<2000-07 2010-2012="" ct="" full-lung="" p=""><2000-07 2010-2012="" ct="" full-lung="" p="">
<2000-07 2010-2012="" ct="" full-lung="" p="">

<2000-07 2010-2012="" ct="" full-lung="" p="">


<2000-07 2010-2012="" ct="" full-lung="" p="">
スフィンゴミエリン値が補正要素に上がってるのは・・・
Plasma sphingomyelin and longitudinal change in percent emphysema on CT. The MESA lung study.
Biomarkers. 2014 May;19(3):207-13. doi: 10.3109/1354750X.2014.896414.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4088962/

同じMESA lung studyの知見のため



形態学的評価と肺機能上の評価



<2000-07 2010-2012="" ct="" full-lung="" p="">

日経新聞:2因子相関だけで、結論を導く荒っぽい手口 「老衰死」普及促進記事

日経新聞の「経団連&財務省御用達記事」の数々には辟易するが、最近はNHKも負けず劣らず・・・


そもそも、「自宅であっても、施設であっても、なるべく生活の場での療養(と死亡)を可能としてゆくことを厚労省は目指しています」という厚労省の方針をつたえた朝日新聞の後追い記事のはずだが・・・
「老衰」で死ぬことができる地域づくりへ:朝日新聞デジタル
https://www.asahi.com/articles/SDI201604163954.html



それを無視し、かつ、

共役要素無視して、2因子相関だけで、結論を導く荒っぽい手口
"未測定交絡因子"等無視。

まるで結論的であるか如く、疑似科学を乱用する新聞社の謀略記事
良心もなければ、科学性を重んじる謙虚さもない





死因統計の大元の「死亡診断書」に関するばらつきなど、交絡要素に無視!


「老衰」は理想的“死に様”というのは多くが認めると思う。

しかし、この経団連御用記事は、「医療・介護費の適正化減額」だけを狙ってるミスリーディング記事である。

「市区町村別の1人あたりの医療費とがん・心臓病・脳卒中、そして老衰の死亡率の格差が生じている分析をして医療や介護のコストを抑える政策こそ」が重要だという本音が結論として書かれている。これが日経新聞の本音。


市区町村毎に住民構成異なる。その要素で亜r年収・学歴・職業歴・社会的環境など異なるのは当たり前。

地域毎のばらつきを許さないという「日経新聞」記者たち、おまえらは東京に住むな!
日本の“中央値”パラメータを有する地域に住んで記事を書けよ!



【結論】結論ありきの日経新聞は、いろいろ問題あるNHKや朝日新聞以下のレベルのold mediaと言えるだろう

喘息免疫細胞enhancerマークにcolocalizeするリスクlocus:多家系関連研究

Multiancestry association study identifies new asthma risk loci that colocalize with immune-cell enhancer marks
Florence Demenais, et al.
Nature Genetics 50, 42–53 (2017)
doi:10.1038/s41588-017-0014-7
https://www.nature.com/articles/s41588-017-0014-7

世界中のgenome-wide association関連解析の meta-analysis
(症例 23,948 , 対照118,538 )


5つの新規喘息loucs:
  • 5q31.3 NDFIP1, GNDPA1, SPRY4
  • 6p22.1 GPXS, TRM21
  • 6q15 BACH2, GIA10, MAP3K7
  • 12q13.3 STAT6, NAB2, LRP1
  • 17q21.33 ZNF652

2つの家系特異的とされた以前関連性locusの新規signal:
  • 6q21.33 MICB, HCP5, MCCD1
  • 10p1 GATA3, CELF2

2つの喘息+花粉症合併と報告のあったlocus:
  • 8q21.13 TPD52, ZBTB10
  • 16p13.13 CLEC6A, DEXI, SOCS1

既知喘息locus:
  • 2q12  IL1RL1, IL1RL2, IL18R1
  • 5q22.1 SLC25A46, TSLP
  • 5q31 IL13, RAD50, IL4
  • 6p21.32 HLA-DRB1, HLA-DQA1
  • 9p24.1 RANBP6, IL33
  • 11q3.5 EMSY, LPRC32
  • 15q22.2 RORA, NARG2, BPS13C
  • 15q22.33 SMAD3,SMAD6, AAGAB
  • 17/q12-21ERBB2, PGAP3, NIEN1

喘息の漆器関連性を示した9つのlocusの主要特性
新規喘息感受性locus:
  • 5q31.3  NDFIP1(intron) IBD
  • 6p22.1 Intergenic 肺機能
  • 6q14 BACH2(intron) MS、T1D、CD、IBD、IGG
  • 12q13.3 STAT6(intron) IgE(総、特異的)、肺機能 Pso、ISP_IFN
  • 17q21.33 Intergenc アトピー性皮膚炎

家系特異的な以前から指摘のlocusにおける新規signal :
  • 6p21.33 MIICB(intron) IgE(総m特異的)、自己報告アレルギー、アトピー性皮膚炎、肺機能 SLE、UC、RA、IBD、BS、GD、SS、AS、Pso、UC、V,WBC、MoC、DS、HIV-1、SJS、HB、HBV、IMN、CD4/CD8比、HIV-1C
  • 10p14 Intergenic  自己報告アレルギー RA、ISP_IL1B、ISPV

喘息+花粉症報告のあった喘息signal
  • 8q21.13 Intergenic RA
  • 16p13.13 CLET16A(Intron) T1D、PBC、MS、RA、IBD、CD、LEP


2017年12月22日金曜日

雨と腰痛関節痛の関連性:確たるエビデンスは無い!

雨と関節痛・腰痛の関わりについて、まるで、確定的であるかのような記述や話を見聞きする。

BMJクリスマス記事なので・・・話半分だが・・・確定的な話ではなさそうだ


Research Christmas 2017: Natural Phenomena
Association between rainfall and diagnoses of joint or back pain: retrospective claims analysis
BMJ 2017; 359 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.j5326
(Published 13 December 2017)

2008年ー2012年の一般内科受診外来患者65歳以上 11,673,392名 (1,552,842名中)のいわゆるbig data

関節痛・腰痛関連病態(関節リウマチ、変形性関節症、脊椎症、脊椎板障害、椎間板障害、非外傷性関節障害)の外来受診比率を、降雨日と非降雨日で比較(患者特性、慢性疾患、地理的fixed effect(同一地域内の降雨日と非降雨日の外来受診関連関節痛・腰痛率比較)

メディケア保険による外来受診 11,673,392のうち、降雨日 2,095,761(18.0%) 
非補正・補正解析にて、受診比率 非補正 降雨日 6.23% vs 非降雨 6.42%  P<0 .001="" 6.35="" 6.39="" nbsp="" p="0.05<br" vs="">有意差ありそうだが臨床的意義はない 
外来受診の週のうちの雨の比率と関節痛・腰痛の訴え比率の相関性の統計学的有意差無し 
リウマチ患者のサブグループ内で相関性認めず


定説とは異なる結果


論文のdiscussion記載でも、小規模限定的研究ばかりとのこと

市井の噂にすぎない、一人歩きの"雨と腰痛・関節痛の関連性”ということらしい



慢性腎臓病(CKD):強化降圧治療 vs m非強化 にて予後影響

ランダム化臨床トライアルのシステマティックレビュー&メタアナリシス
慢性腎臓病(CKD) stage 3-5における、強化降圧治療 vs 非強化降圧治療で死亡率比較

より強化血圧コントロール群が、死亡率リスク低下と相関した。
benefit/harm検討はこれから


Association Between More Intensive vs Less Intensive Blood Pressure Lowering and Risk of Mortality in Chronic Kidney Disease Stages 3 to 5
A Systematic Review and Meta-analysis
Rakesh Malhotra,  et al.
JAMA Intern Med. 2017;177(10):1498-1505. doi:10.1001/jamainternmed.2017.4377



対象クライテリア一致 30のRCT
CKDサブセット死亡率データ18トライアルから抽出、CKD15924名中1293死亡
平均(SD)ベースライン収縮期血圧(SB0) 148(16) mmHg:強化、非強化治療群とも
強化治療群では平均SBPは16 mmHgの132mmHgへ、非強化治療群では 8 mmHgの 140 mmHgへ
強化 vs 非強化 治療で全原因死亡率 14.0%(オッズ比 0.86 , 95% CI, 0.76 - 0.97 ; p = 0.01)リスク低下
heterogeneity有意性なく、多くのサブグループでも一致した知見





黄色い部分が有意差あるところだが、ベースライン収縮期血圧160 mmHg超過では有意差なく、140−160 mmHgで有意差有り、治療反応を示した群 12mmHg超え群で死亡率低下





逆に言えば、収縮期血圧160 mmHgを超えるような状況ではベネイフィット少ないのかもしれない、降圧治療奏功すれば別だが・・・

2017年12月21日木曜日

RCTメタアナリシス:COPD:スタチンの効果




Effect of Statins on COPD
A Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials
Wen Zhang, et al.
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.chest.2017.08.015
http://journal.chestnet.org/article/S0012-3692(17)31432-0/fulltext

1,471名、10トライアルのメタアナリシス

スタチン治療によりプラシーボ比較
運動耐容能、肺機能、SGRQスコア改善

統計学的有意差無し:炎症性マーカー、全原因死亡率、安全性アウトカム

以下のサブグループ解析では、スタチン治療により臨床的アウトカム改善
  • 明確な心血管疾患
  • ベースラインのCRPレベル高値、コレステロール高値







肺機能改善や運動耐容能改善も


STATCOPE trialの知見では、全身性炎症改善効果との関連が示唆されている。
http://thorax.bmj.com/content/69/10/891.long






私自身は、スタチン一次予防には終始懐疑的な意見をもっているのだが・・・

COPD患者においては、心血管疾患併存の二次予防ではスタチンは当然として、一次予防でも積極的に治療すべきなのか・・・



原発性アルドステロン症の診断:カプトプリル負荷試験(CCT)が優れている

 原発性アルドステロン症の診断のために確認試験が必要、fludrocortisone suppression testが一般に認められているが、ややこしい(cumbersome)。
それで、saline infusiont test (SIT)とカプトプリル負荷試験(CCT)の比較検討
結論から言えば、同等の正確性で、代替手段として両者有効
CCTがより安全で遂行容易さゆえ代替手段として優れているという話



Confirmatory Tests for the Diagnosis of Primary Aldosteronism
A Prospective Diagnostic Accuracy Study
Ying Song,  et al. and the Chongqing Primary Aldosteronism Study (CONPASS) Group†
 https://doi.org/10.1161/HYPERTENSIONAHA.117.10197
Hypertension. 2018;71:118-124
http://hyper.ahajournals.org/content/71/1/118






参考:http://www.tuh-endocrine.net/pa.html



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